こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
家族のこわい映画
というテーマで
つぐない
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
広義のつぐないとは?
本作は、妹の嘘により
人生を狂わせてしまった姉と恋人の
悲惨な運命を描いた作品。
妹のついた嘘は罪深く
つぐなえるような内容ではないため
タイトルに違和感を感じる方も
いらっしゃるのではないかと思います…
↑原題も「ATONEMENT」(償い)ですが
妹の嘘は、つぐなえるようなものはありません!
けれど本作は
罪をつぐなってハッピーエンドというような
よくあるストーリーではなく
贖罪というものの在り方について
もっと広い視点で描いた哲学的な作品なのです。
アバウトなストーリー
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば
本作の解説は以下の通り
現代英国文学を代表する作家
イアン・マキューアンの小説『贖罪』を
「プライドと偏見」のキーラ・ナイトレイ主演、
ジョー・ライト監督コンビで映画化。
共演は「ラストキング・オブ・スコットランド」の
ジェームズ・マカヴォイ。
幼い妹がついた嘘によって
引き裂かれた恋人たちの過酷な運命を描く。
むむっ。
現代英文学小説が原作だと
なんだか堅苦しそうな作品に思えますね
(-"-;A
けれど本作のストーリーは、とってもシンプル。
ある意味、普通の恋愛映画よりも
ずっとダイレクトなラブストーリーなのです
↑本作は愛する二人の手のふれあいが何度も出てくる
美しいラブストーリーです。
舞台は1935年のイングランドの郊外。
政府官僚の屋敷に
セシーリアとブライオニーという
性格の違う姉妹が暮らしていました。
セシーリアは大人っぽい性格。
↑タバコを吸うセシーリアは、もう大人。
ブライオニーは想像力豊かな文芸少女。
↑若くして演劇の脚本を書こうとするブライオニー。
そんな!姉妹の住む家には、ロビーという青年が
使用人として出入りしていました。
↑碧眼の美青年ロビー。
ある日、脚本を書いていたブライオニーが
ふと窓の外を見ると
セシーリアとロビーが井戸の近くで話しており
セシーリアがいきなり服を脱ぎ
井戸の中に飛び込んだ後
濡れた体をロビーに見せているを目撃します。
↑窓のハチが気になって、ふと目をやると…
↑!!!!
↑!!!!!!!!
遠くからで声は聞こえませんが
想像力豊かなブライオニーはドキドキして
二人は恋仲なのかと
気がかりで仕方がなくなってしまいます!
その後ブライオニーは
屋敷の中でも2人が抱き合っているを覗き見て
二人が恋人である事を確信します。
↑書斎で抱き合う2人。
↑それを覗き見たブライオニー。
まぁ、すでに大人のお姉さんに恋人がいたって
不思議ではないですよね!
けれどその晩
屋敷に遊びに来ていた少女が暴行にあい
目撃者を探していた家族に対し
ブライオニーは、犯人はロビーだと宣言したため
ロビーは連行されてしまったのです!
↑私、見ました。暴行したのはロビーです!
↑ブライオニーの証言で
警察へと連行されていくロビー!
えっ。
w( ̄Д ̄;)w
でも、事件の直前ブライオニーは
セシーリアとロビーが愛し合ってるのを見て
知っていたはずですよね!
では、どうしてブライオニーは
ロビーを告発して姉の恋人を陥れたのでしょう?
そして、その後3人は
一体どんな運命をたどったのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑恋人が連行されるのを呆然と見送るセシーリア。
この後、彼女とブライオニーは
どんな関係となっていったのでしょうか…
刹那の狂気
本作は時間軸が前後しながら
現実にあった事は何だったのかというのを
種明かしのように見せていく映画。
ですので、ブライオニーがロビーを告発した理由も
映画の後半で明らかになりますが
それは、ロビーやセシーリアの落ち度ではなく
ブライオニーの心の中で
感情の制御ができなくなるような狂気の嵐が
吹き荒れてしまったから!
↑少女の心の中で何かが爆発し
狂気に陥ってしまったからだったのです。
これは、まだ自分の感情が制御できない
思春期には起こりがちな事!
咄嗟に暴言を吐いたり
激高して相手を傷つけたりする事は
決して珍しくありません。
けれど、この件においては
その代償はあまりにも高くつきすぎました!
セシーリアとブライオニーは絶縁し
刑務所で服役したロビーは
全てを失って、兵士として第二次大戦に出征し
ダンケルクの戦いに巻き込まれます!
↑本作のダンケルクは、ロングテイクで撮られた
狂気と絶望が渦巻く海岸です!
そう。
想像力豊かな少女の刹那の狂気は
セシーリアもロビーも
そしてブライオニー自身にも許されない
罪深い結果を招いたのです。
↑撤退のために海岸へと向かうロビーは
赤いポピーの花畑!
そして、この光景は間違いなく「素晴らしき戦争」の…
ですので、本作のラストでブライオニーが
二人へのつぐないのために行った事に対して
納得されない方も多いと思います。
そう。
過ちというのは、どれだけつぐなおうと行動しても
決してつぐなえないもの。
ですので、本作の場合は
ブライオニーがの行動が批判される事も
ブライオニー自身が選択した
つぐないの一つとなっているのだと思います。
↑本当は、ずっと手を繋ぐことができた二人を
引き裂いたブライオニーは
どんな行いをしても許されない人生を送るという
つぐないをすることとなるのです…
そして、本作のように
もし自分が家族に対して一時の感情で
つぐなえないような罪を犯してしまう事があったら
一体どうなるのかと考えると
とてもこわい状況だと思うのですが
皆さんはどう思われますか?
↑たとえどんな事をしたって
二人につぐなう事なんてできないぞ!
そう言われ続け、自分でもそう感じ続ける
誰にも許されない人生…
という訳で次回は
限界MAX!
というテーマで
鬼ママを殺せ
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
おまけ
①戦場におけるポピーの花の秘密に
興味がある方へ…
②姉妹の血塗られた諍いに
興味がある方へ…
③つぐないの精神が欠如した人生に
興味がある方へ…
つぐない [Blu-ray]
1,349円
Amazon |