円安で得をしている人 | ミセス・チェリーの毎日。

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投資家ミセス・チェリーのメモノート。アメリカ生まれ、東京育ち、現在はシンガポールでセミリタイア。

円安については、何回か書いています。

この1か月で対米ドルで9円下落し、

年初来では10%安となっている日本円。

(Yen Watchers Ask When Japan 

Will Step In as Slide Accelerates、

Bloomberg)

 

円安がどんどこ進む理由ってなんだと思いますか?

 

 

 

 

学術的、政治的に理由は幾つかあると思います。

でも、その中でも実は一番強い要因なんじゃないか、

と思っていること。

 

それは、日本のお偉い方々が円安の状況で

恩恵を受けているから。

 

例えば、円安で喜ぶ企業の筆頭に挙げられるのが

TOYOTA. それ以外にもNikkeiを構成する大企業の

中心核である輸出製造業は今とってもウハウハなはず。

 

そして2つ目には、海外に資産を多く持つ人。

これ、個人ではありません。

日本の機関投資家のことです。

 

過去10年ほど、年金基金をはじめとする日本の機関投資家

は海外への投資を加速させてきました。

それは海外の株式や債券などの伝統資産のみならず、

不動産、プライベートエクイティなどオルタナティブ投資

と言われるものにまで及びます。

 

日本はだめだ、海外だー!と一気に海外投資の割合を

増やしてきた日本の年金や投資家たち。

 

その方たちが今もれなくニンマリしているはず。

 

こういった、日本を動かしている方々が恩恵を

受ける状況である限り、

政府も今の状況をすぐにでも変える圧力は

受けておらず、結果的に円安放置ということに

なっていると予測するわけです。

 

例えば今年退職する予定の方がいたとして、

このまま良い数字を残して去りたいですよね。

いきなり円高になったらむしろ困るのです。

 

結局は人の心理がマーケットを動かしている

ということでしょうか。