《本日のDVD鑑賞》
かつて、オスカー・デラ・ホーヤがバルセロナ五輪金メダルからプロデビュー~WBOスーパーフェザー級王座獲得(1994年3月)WBOライト級王座を獲得(1994年7月)した時は、1988年に設立された新しい王座で日本が未加盟だったのもあり「WBO王座だろ!?」とマイナー王座扱いだった覚えがある。それでもミゲール・コットやマニー・パッキャオのWBO王座獲得などもあり、権威を高めIBFとともにボクシング主要4団体と呼ばれるようになった。日本人でもバンタム級で、2013年8月に亀田和毅選手が初のWBO王座獲得 『観戦記544』 その後も多くの日本人が、WBO王座を獲得している。
日本では世界王座の権威が落ちるとIBF&WBOの認可が遅かったが、井上尚弥選手がWBOスーパーフライ級王座を凄まじいTKO奪取して 『観戦記1947』 一気に耳馴染みのある団体になった。しかも、そのWBOスーパーフライ級王座は井上選手が王座返上後に井岡一翔選手とドニー・ニエテスが争い 『観戦記1646』 ニエテスが栄冠~王座返上後に、井岡選手とアストン・パクリテが争い 『観戦記1749』 井岡選手が栄冠~さらに井岡選手が王座返上後に、中谷潤人選手とアンドリュー・マロニーが争い 『観戦記2593』 中谷選手が栄冠~さらに中谷選手が王座返上後に、田中恒成選手とクリスチャン・バカセグアが争い 『観戦記2745』 田中選手が栄冠。
田中選手は、4階級制覇全てがWBO王座で3度が決定戦での栄冠という微妙な感じもするが・・・・中谷潤人選手はフライ級とスーパーフライ級はWBO王座で決定戦だが、バンタム級に上げて3階級目は王者アレハンドロ・サンティアゴを倒しての3階級制覇を達成している!
1998年1月に三重県東員町で生まれた‘NEXT MONSTER‘中谷潤人選手は、両親の礼儀作法を学ばせたい気持ちもあり小学4年生から空手を習う~小学6年生時に階級がしっかりしているボクシングに転向~三重県桑名市で、東洋太平洋スーパーバンタム級王者の石井正三さんが開設したKOZO BOXING GYMに入会し、2012年アンダー15の32.5kg級優勝。2013年にもアンダー15の40kg級で優勝~中学を卒業して高校には行かずに、アメリカに渡り畑山隆則さん、伊藤雅雪選手の指導で知られるルディ・エルナンデスの指導を受ける。
2015年4月にデビューして、糸賀純一選手を1RにTKOで降す~その後も3連勝して、2015年度ルーキーズトーナメントライトフライ級優勝。2016年は4連勝4KOで東日本新人王に輝き、12月にも矢吹正道選手を判定で降し全日本フライ級新人王に輝く~2017年は3連勝2KO後の8月に、ユーリ阿久井政悟選手を6RにTKOで降し日本フライ級ユース王座を獲得~さらにフィリピン人、メキシコ人、フィリピン人に3連勝2KOして日本ランキング1位になる~2018年10月に、日本フライ級2位の小坂俊選手との日本王座次期挑戦者決定戦に判定勝利して挑戦権を獲得 『観戦記1709』
そして、当時日本フライ級王者の黒田雅之選手がIBFフライ級王者のモルティ・ムザラネに挑戦する為に返上。そして、1位の中谷選手と2位の望月直樹選手で王座を争い9RにTKO勝ちで中谷選手が日本王座を獲得 『観戦記1747』
6月に中野ウルフ選手と初防衛予定も、中野ウルフ選手が怪我で出場できず代役のフィリピンバンタム級8位のフィリップ・ルイス・クエルドを6RにTKOで降す~10月に世界前哨戦として、元IBFライトフライ級王者でWBCライトフライ級9位のミラン・メリンドと対戦し6RにTKO勝ち 『観戦記1885』そして、大晦日にWBOフライ級王座3度目の防衛に成功した 『観戦記1866』 田中選手がスーパーフライ級へ階級を上げるために王座を返上~2020年4月に、WBOフライ級1位のジーメル・マグラモと王座決定戦予定も・・・・コロナウィルスの影響で8月に延期。しかし、8月でもコロナウィルスの猛威は衰えず再度延期・・・・そして、ついに7ヶ月遅れで11月に王座決定戦となりジーメル・マグラモを8RにKOして王座獲得 『観戦記2056』
コロナ禍で防衛戦がなかなか出来ず、10ヶ月を置いて2021年9月の初防衛戦はアメリカのアリゾナ州ツーソンで元WBOライトフライ級王者のアンヘル・アコスタを4RにTKOで降し初防衛に成功 『観戦記2230』2021年末の2度目の防衛戦予定は、コロナウィルスの影響で延期~2022年4月に、WBO2位の山内涼太選手を8RにTKOで降し2度目の防衛に成功 『観戦記2356』 11月に元IBF&WBOミニマム級王者で、2021年9月に井岡一翔選手のWBOスーパーフライ級王座に挑戦した 『観戦記2225』 フランシスコ・ロドリゲスJrに大差判定勝ち 『観戦記2478』そしてWBOスーパーフライ級1位にランクされ、WBOスーパーフライ級王者の井岡一翔選手に挑戦か!?となったが、井岡選手は年末に引き分けたWBA王者ジョシュア・フランコとの再戦へと王座を返上~2023年5月に、WBOスーパーフライ級王者決定戦でWBO2位のアンドリュー・マロニーを最終ラウンドに衝撃の失神KO勝ち 『観戦記2593』
9月に、WBOスーパーフライ級6位のアルヒ・コルテスを大差判定で降し初防衛に成功 『観戦記2661』 体重も厳しくなり王座を返上~2024年2月に、WBCバンタム級王者アレハンドロ・サンティアゴ挑戦して6RにTKO勝ちして3階級制覇達成 『観戦記2746』
パウンド・フォー・パウンドのランキング入りもして、わずか5ヶ月での初防衛戦の挑戦者はWBCバンタム級1位のビンセント・アストロラビオ!
1997年4月にフィリピンの南コタバト州ジェネラルサントスに生まれた‘Asero(鋼鉄)‘ビンセント・アストロラビオことビンセント・アディング・アストロラーベは、公式なアマチュア戦績は少なく、2015年8月にフィリピンのダバオでデビューしてアルギエ・エメンドに1RでTKO勝ち~さらにフィリピン国内で8連勝6KOして、2017年9月には中国でアーヤチ・サークリエを判定で降す~12月に、ジョン・マーク・アポリナリオに判定敗けし初黒星。
2018年3月に再起して判定勝ちも、7月にマレーシアでストロング小林佑樹選手に4RでTKO敗け~10月に再起して、ヨドチャンチャイ・ナコンルワンプロモーションを1RにKOする~12月に、WBOアジア太平洋スーパーフライ級ユース王座決定戦でフェア・ゾンリーに判定敗け~2019年4月には、パトリック・リウコトを9RにTKOで降しWBOオリエンタルバンタム級王座を獲得~8月に、ケビン・アセニエロを5RにTKOで降しWBOオリエンタル王座初防衛に成功~12月に、ウィルベルト・ベロンドを8RにKOしてWBOオリエンタル王座2度目の防衛に成功~2021年2月に、ジェリー・パビラを1RにTKOに降す~2022年2月には、元2階級制覇王者ギジェルモ・リゴンドーとのWBCインターナショナルバンタム級王座決定戦を判定勝ちし王座栄冠。
12月に、ニコライ・ポタポフを6RにKOしてWBCインターナショナル王座初防衛に成功~2023年5月には、WBOバンタム級王座決定戦でジェイソン・マロニーと対戦も0-2の判定敗け~それでも8月に、WBCバンタム級王座挑戦者決定戦でナワポーン・ポー・チョークチャイを11RにTKOで降し挑戦権を獲得。
4団体全てのバンタム級王者が日本人というとんでもない状態の中、NEXT MONSTERどころかMONSTER井上尚弥選手との対戦まで期待される中谷選手!バンタム級で5年闘っているアストロラビオが、マニー・パッキャオやジョンリエル・カシメロを育てたトレーナのノノイ・ネリを率いて2度目の王座挑戦!
2024年7月20日 WBCバンタム級王座戦 中谷潤人vsビンセント・アストロラビオ
中谷潤人 27勝20KO無敗 初防衛戦
ビンセント・アストロラビオ 19勝14KO4敗 WBC1位
1R、中谷選手が、スタンス広く低く構える~お互いに前手をぶつけて牽制
中谷選手が、インからジャブ~アストロラビオは、ボディーに左を伸ばす
中谷選手の長いパンチに、アストロラビオは入れない
アストロラビオが前に出ていき左フックも、後ろ足に重心の中谷選手かわして右フックを狙う
中谷選手がリズムよく動き、素早く踏み込んで左!
スッと距離を取り、もう1度左もアストロラビオ右のガード固い
アストロラビオも右を振るも、中谷選手の左ストレートに徹底的にガードを下げない
中谷選手がジャブを打ちながら、今度はワン・ツーの左をボディーへ!
アストロラビオは、悶絶してしゃがみ込み早くもダウン!
なんとか1度立ち上がったアストロラビオも、直ぐにしゃがみこみ終了!
そりゃぁ中谷選手の左に気を付けてガードを上げていたのだろうが、まさかのボディーストレートでの秒殺KO・・・・中谷選手はリング上で 『感触は全くなかった。最初、向き合ったときに長くなるかなと思ったんですが、1Rで終わって良かったです。早すぎたかなというのはありますけど』 と話し、あまりの完勝振りに4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥選手との対戦を聞かれ 『最終目標ではないですが、パウンド・フォー・パウンド1位という目標へ向け、評価をいただける選手。もちろん強い選手ですし集中力がいる戦いになると思いますけど、そこに向けて一つ一つ。統一戦などのビッグマッチがやりたいですね。僕は井上拓真選手を評価していますので、是非、実現させたいです。彼も指名挑戦者との試合があるようですが、できる限り早くやれたらと思っています』 と、評価が1番高いと話す井上尚弥選手の弟、WBCバンタム級王者井上拓真選手との対戦を希望する!
2度目の世界王者へのチャンスが脆くも崩れたアストロラビオは 『パンチは強いとは思わなかったが、見えなかった。息ができなかった。立てると思ったが、ダメージが大きくてダメだった。こんな結果は予想していなかった。観客の皆さんにおわび申し上げたい』 と腹を押さえながら話す・・・・
中谷選手が強かったと言えばそうなのかもしれないが、やはりヒリヒリするような闘いが観たいが今のバンタム級ランカーにはWBA2位、WBC10位、IBF3位、WBO7位の堤聖也選手がいるが、12月にWBAバンタム級王者井上拓真選手に挑戦予定。拓真選手は統一戦に 『お互いに勝ち進めば。お互いが統一戦を望んでいる。決まれば楽しみな試合になる』 と、話す。兄の井上尚弥選手は 『中谷か、西田か、どちらの対戦を見たいか?』と聞かれると 『メッチャ安牌な答えでいいですか?どちらも楽しみです。流れがあると思うんで、どっちに決まっても、きっと楽しい、ファンが望む試合になると思う。WBCもIBFも強いですからね。同じサウスポー。どっちに決まってもいい試合になる』 と話す。
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