観戦記2799 WBOスーパーウェルター級王座戦 ハイメ・ムンギアvsパトリック・アロティ | 人生マイペンライ

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6月に入り、いよいよWBAスーパーフライ級王者井岡一翔選手の念願の王座統一戦が近づいてきた(7月7日)IBFスーパーフライ級王者フェルナンド・マルチネスとの統一戦だが、前回の統一戦はWBO王者時にWBA王者ジョシュア・フランコと統一戦もドロー 『観戦記2507』 フランコとの再戦の為にWBO王者を返上をしたので、スーパーフライ級で3団体目の王座を狙う。IBFスーパーフライ級王座は、2021年大晦日に当時IBF王者だったジェルウィン・アンカハスとWBA王者の井岡選手で統一戦が決まるも・・・・コロナ過でアンカハスが来日できず中止。大晦日の試合1ヶ月を切ったところでWBO6位の福永亮次選手に代わり、判定勝ちでWBO王座4度目の防衛に成功している 『観戦記2296』

統一戦が消え代役に苦戦するというのもよくある話だが、流石の井岡選手は万全の勝利だった。急遽の代役が王座に挑戦は、2023年4月にWBA&WBCライトフライ級王者寺地拳四朗選手とWBOライトフライ級王者ジョナサン・ゴンサレスの統一戦がゴンサレスの病気で流れ、WBAフライ級2位のアンソニー・オラスクアガが挑戦し大熱戦を繰り広げて会場を沸かせた 『観戦記2574』

なかなか苦戦はあっても急遽の代役で世界王者というのは漫画の世界でなかなかないが、急遽の代役などすったもんだあるも層が厚いスーパーウェルター級で世界王者になったのはメキシコのハイメ・ムンギア!

 

1996年10月にメキシコのバハ・カルフォルニア州ティファナで生まれたハイメ・アーロン・ムンギア・エスコベドは、父もプロボクサーだったので幼い頃からボクシングを始める~メキシコでは珍しくアマチュアで128勝10敗の豊富なキャリアを持ち、メキシコ国内大会で銅メダルを獲得~2012年のロンドン五輪は若くて狙えず、2016年のリオデジャネイロ五輪までは待てないだろうとプロへ。

2013年7月にわずか16歳でデビューして、マヌエル・モラを2RにTKOで降す~ハイペースで試合をこなし、2014年末までさらに7連勝5KOする~2015年は4連勝3KO、2016年はなんと!7連勝7KOして、2017年もモンティエル一家のファン・マシエス・モンティエルを2RにKoするなど7連勝6KOの快進撃。 2018年2月に、初の王座戦となるWBCラテンアメリカスーパーウェルター級王座決定戦でホセ・カルロス・パスを3RにTKOで降す 『観戦記2014』

さらに3月にも、ホニー・ナバレッテを3RにKOする~5月に開催予定だったサウル・アルバレスとゲンナディ・ゴロフキンの2戦目が、アルバレスのドーピング問題でバーネス・マーティロスヤンに代わる前にムンギアが抜擢される話が出たが・・・ネバタ州のコミッションがムンギアのミドル級での実席不足からバーネス・マーティロスヤンになった 『観戦記1452』 そして、その1週間後にWBOにスーパーウェルター級王者のサダム・アリに挑戦し4RTKO勝ちして王座栄冠 『観戦記2073』

 

本来は、WBO1位のリアム・スミスが挑戦予定だったがスミスが皮膚炎でムンギアが代打出しての王座奪取~そして、わずか2ヶ月での初防衛戦には挑戦予定だったリアム・スミスの挑戦を受け大差判定勝利 『観戦記2125』

 

9月に、またも2ヶ月弱で2度目の防衛戦となりWBO3位のブランドン・クックを3RにTKOで降す 『観戦記2146』 2019年1月には、WBO3位の井上岳志選手の挑戦をメキシコに隣接するテキサス州で判定勝ちして3度目の防衛に成功 『観戦記2354』

 

2019年4月にも、WBO1位のデニス・ホーガンを2-0の判定で降し4度目の防衛に成功 『観戦記2463』

 

そして、減量が厳しくミドル級に上げると言われていたがメキシコの独立記念日興業の興行のメインに参戦!挑戦者は、WBOスーパーウェルター級12位のパトリック・アロティ!

 

1990年10月にガーナのアクラで生まれたパトリック・アロティ(パトリック・アロッティ)は、2006年12月に地元アクラでデビューしてモーゼス・アウニに4RでTKO勝ち~さらに3連勝2KOして、2009年12月にコフィ・マヌを判定で降しガーナウェルター級王座を獲得~王座を返上して14連勝12KOして、2011年12月にパトリス・ソウ・トケをフルマークの判定で降しWBCインターナショナルウェルター級シルバー王座を獲得。

ノンタイトル戦を5連勝5KOし、2012年9月にベン・アンクラを大差判定で降しWBCインターナショナルシルバー王座初防衛に成功~ノンタイル戦を挟みながら、2013年6月にパトリック・ボゲールを6RにTKOで降ししWBCインターナショナルシルバー王座2度目の防衛に成功~さらに2連勝2KOして、2014年3月にチャールズ・マニュチとWBCインターナショナルウェルター級王座決定戦も8RにTKO敗け。

4勝4KO1敗後の2016年10月に、カナト・イスラムとWBAラテンアメリカ&WBOインターコントネンタルスーパーウェルター級王座決定戦で対戦も判定敗け~さらに3連勝1KOして、2018年4月にフランク・ドッジを6RにTKOで降しWBOアフリカスーパーウェルター級王座を獲得~8月に、バドル・ルサンビアを判定で降しWBOアフリカ王座初防衛に成功~12月にも、シェリフ・カソンゴを判定で降しWBOアフリカ王座2度目の防衛に成功。

 

ハイメ・ムンギアは 『今までで最高の1つといえるキャンプが送れ、素晴らしい準備ができた。エリク・モラレスとフェルナンドにお礼を言いたい。土曜日、皆さんは完璧に違ったハイメ・ムンギアを目撃するでしょう。すべてを捧げて戦います』 と、新しくトレーナーに迎えた元4階級制覇王者のエリック・モラレスとのコンビの効果が出るか!?パトリック・アロティは 『オスカー・デラ・ホーヤ氏が言うようにガーナはグレートなチャンピオンを輩出している。彼らに仲間入りできるチャンスが訪れたことでとても嬉しい。ムンギアはビッグパンチを繰り出してKOを狙うだろうが、そうは行かない。私も彼と同じパワーを持っているからだ。土曜日ベリー・グッド・ファイトが待っている』 とガーナ10人目の世界王者を目指す!

 

2019年9月14日 WBOスーパーウェルター級王座戦 ハイメ・ムンギアvsパトリック・アロティ

 

ハイメ・ムンギア 33勝26KO無敗 5度目の防衛戦

 

パトリック・アロティ 40勝30KO3敗 WBO12位

 

1R、ムンギアが前に出ていく~アロティは廻りながら左を伸ばす

 

ムンギアはアロティをロープに詰めると、的中率は悪いが豪快なパンチを振っていく!

 

2R、ラウンド開始とともに、ムンギアがアロティをロープに追い詰めボディー!

 

アロティはスピードを上げ、ジャブを当てながら廻る

 

3R、自信満々に詰めてくるムンギアに、アロティは足を使いながら速い左を連射

 

手数多く動くアロティに、ムンギアは豪快に振り回し追うが当たらない

 

追いかけるムンギアは、アロッティの動きを止めるべくボディー!低くブレイクがかかるが、アロッティ効いている~再開後もムンギアはボディー!アロティは座り込みダウン!

 

立ち上がったアロティを、ムンギアが追い回しボディー!アロティはローブローだとアピール~それでもムンギアが打ちまくる

 

廻るばかりのアロッティを、ムンギアがロープに追い込み打ちまくる!

 

レフリー止めるか!?完全に腰が落ちたアロティを、ムンギアが左フックで吹き飛ばしダウン!

 

カウント中にラウンド終了のゴングは鳴っていて、なんとかアロティ立ち上がる

 

4R、ムンギアが仕留めにいく~ガードを固めて廻るアロティに、凄まじい右を振りかぶっていく!

 

ムンギアがアロティをコーナーに追い込み振り回すも、アロティは何とか抜ける

 

逃げ回るアロティに、ムンギアは追いかけ打ちまくる~コーナーに詰めて連打!ボディーが効いているアロティは、座り込んでしまいダウン!

 

コーナーからも、諦めたアロティに対し棄権の意思表示!

 

見事にハイメ・ムンギアが4RにTKO勝ちで、WBOスーパーウェルター級王座5度目の防衛に成功!王座獲得後は4度の防衛戦で1KOと、かつての勢いが薄れていたが新チームをつくり圧勝。試合前にはベルトを返上してミドル級に上げることを口にしていたが 『もう少し様子を見ながらチームと決断する』 と話す。しかし、ムンギアは12月にWBOスーパーウェルター級王座を返上し、2020年1月にミドル級で元WBOミドル級3位のゲイリー・オサリバンと対戦。初のアメリカでの試合で初の世界王座挑戦もKO敗けとなったアロティは、1年3ヶ月後の2020年12月に再びガーナでビクトス・ケマ―バーと対戦して2RにTKO勝ち。

この試合でムンギアは100万$(約1億1000万)にファイトマネーを乗せ、アロティは75000$(約850万)を稼ぐ。

 

★この試合でWBCはムンギアにもマヤベルトを贈呈する愚行を 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村