観戦記2797 東洋太平洋スーパーフェザー級王座戦 力石政法vsトムジュン・マングバット | 人生マイペンライ

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日本ボクシングにおいて「あしたのジョー」は大きい作品だが、やはり漫画は漫画な部分は多々ある。私も小学生で「あしたのジョー」を読み、アニメの再放送にもハマりボクシング好きになった。フェザー級の力石徹がバンタム級に落とすのはこんなに大変なことか!と読んでいたが、その差が3.629kgだと知った時は驚いた。8回戦の試合だから、当時(1968年~1969年)できていたスーパーバンタム級(ジュニアフェザー級)で闘えばいいじゃないかというのも置いておき、ボクシング=死ぬほどの減量のイメージが長らくついた。

矢吹丈はB級ライセンスを取得し、5勝5KOして8回戦でウルフ金串にKO勝ち~力石徹と8回戦で対戦する。日本バンタム級王者のタイガー尾崎とはノンタイトルマッチで敗け、初の王座戦は東洋太平洋バンタム級王者の金竜飛に挑戦して6RにKO勝ちで王座栄冠。そして、ホセ・メンドーサに世界王座に挑戦も初の判定試合で判定敗け。矢吹丈に王座は関係ないだろう!と、思う人がほとんどだが王座は東洋太平洋王座のみ。ライバルの力石徹は日本王座挑戦の話も出ていたが、8回戦で矢吹丈と闘い無冠で亡くなる。別に梶原一騎が日本王座を軽んじていた訳ではないだろうが、世界王座以外は特にベルトにトピックを当てることはなかった。

〇〇のジョーはボクシング界には多く使われたが、リングネームを矢吹にしてしまい弟を力石にしてしまった緑ジムの兄弟ボクサー矢吹正道選手と力石政法先週の佐藤兄弟。兄の矢吹選手は日本王座~世界王座へと駆け上がったが、弟の力石政法選手は2024年5月現在矢吹丈と同じく東洋太平洋王者。

 

1994年6月に三重県鈴鹿市に生まれた力石政法選手こと佐藤政法さんは、幼い頃から親からボクシングを習わさせられるが複雑な家庭環境もあり17歳で家出~しかも、警察に捕まり2年間少年院で過ごす。

 

しかし、兄の矢吹正道選手からの励ましもあり出所後は名古屋に拠点を移しアマチュアで25勝15RSC5敗

 

薬師寺ジムから2017年7月にデビューしてイ・サヤに判定勝ち~11月にも谷本涼選手に3RでTKO勝ちも、緑ジムに移籍後の2018年4月に坂晃典選手に2RでTKO敗け。直ぐに再起し6連勝3KOして、2020年11月にそれいけ太一選手に3RでTKO勝ち。

 

2021年12月に、元東洋太平洋スーパーバンタム級王者のロリ・ガスカに4RTKO勝ち~2022年5月に、東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定戦で渡邉卓也選手をフルマークの判定で降し王座栄冠。

 

そして、早くも3ヶ月で初防衛戦!挑戦者は、東洋太平洋スーパーフェザー級14位トムジュン・マングバット!

 

1997年9月にフィリピンのブギノドン州で生まれた‘War Dog‘トムジュン・キラトン・マングバットは、2015年1月に17歳でフィリピンのセブ島でデビューしてアージー・エメンドに1RでTKO勝ち~さらに9連勝8KOも、2018年11月にベンソン・デロペレとドロー~2019年4月に、アルネル・バコナへのWBCアジアフェザー級シルバー王座に挑戦も8RでTKO敗け。

7月に、ジェフリー・ガーシアに判定勝ち~11月に、カン・ジョンソンとWBOオリエンタルフェザー級ユース王座決定戦で対戦も判定敗け~2020年12月に再起して4連勝1KOも、2022年3月にチャーリー・スアレスとのWBAアジアスーパーフェザー級王座決定戦で対戦も12RにTKO敗け。

 

この時点で兄の矢吹正道選手は、寺地拳四朗選手とのダイレクトリターンマッチに3RでKO敗けしWBCライトフライ級王座から陥落 『観戦記2343』 次は俺の番だと実弟の力石選手が矢吹丈も果たした東洋太平洋王座初防衛なるか!?

 

2022年8月14日 東洋太平洋スーパーフェザー級王座戦 力石政法vsトムジュン・マングバット

 

力石政法 11勝6KO1敗 初防衛戦

 

トムジュン・マングバット 15勝12KO3敗1分 東洋太平洋14位

 

1R、サウスポーとオーソドックスで、お互いに前手を当てながら距離を詰めていく~力石選手がジャブを通す

 

力石選手が、ゆっくり左廻りしながらジャブを突く~右フックで飛び込む

 

2R、マングバットが出てくる~力石選手が廻りながら手を出すが、右ストレートで踏み込む!

 

突っ込んでくるマングバットに、力石選手は右フックで回す~しかし、マングバットは左フックを被せてくる

 

まだまだ自分からは仕掛けない力石選手だが、隙をみてワン・ツーを伸ばす!

 

3R、内からジャブを当てていく力石選手~アウトを取って左!

 

さらに力石選手が攻める~マングバットの右をかわして左ストレート!

 

力石選手がラッシュも、マングバットも打ち返す~しかし、力石選手が右アッパーから左ストレート!

 

4R、まだマングバットが前に出るが、当てているのは力石選手のジャブ

 

マングバットは、接近戦に持ち込もうと入っていき振り回す

 

力石選手は廻りながらかわす~突っ込んでくるマングバットに右フック!左アッパー!

 

力石選手は冷静にマングバットの動きを見ながら、マングバットの左に左アッパーを合わせる!

 

吹っ飛んだマングバット!レフリーはカウントは数えずに試合を止める!

 

見事4Rに力石政法選手がTKO勝ちで、東洋太平洋スーパーフェザー級王座初防衛に成功!力石選手は 『1つ1つの質を上げる、僕の中ではいけそうと思うが、見えない壁があると思う。どこかでそれを破りたい』 と話すが、サウスポーを生かしたポジション取りからフィニッシュのアッパーまで完璧な内容でのKO防衛。

そして力石選手の次戦は、またもショートスパンの5ヵ月後の2023年1月にWBOアジア太平洋スーパーフェザー級王座の木村吉光選手に挑戦し 『観戦記2758』 5RにKOして王座獲得。ランキングをWBC6位&WBO9位まで上げ、またも5ヵ月後の2023年6月に世界王座挑戦経験もあるリカルド・ヌニョスと対戦。4敗目となったトムジュン・マングバットは、この後は試合の記録はなく引退したのか!?フィリピンのどこかでひっそりと試合をしているのか!?

 

★2024年中にオシャッキー・フォスターへの世界挑戦戦は決まるのか!? 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村