観戦記2785 WBOスーパーバンタム級王座戦 エマヌエル・ナバレッテvsファン・ミゲール・エロ | 人生マイペンライ

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《本日のTV観賞》

 

元WBAスーパーウェルター級王者輪島功一さんの孫である磯谷大心選手が、4月9日に東日本新人王決勝で敗けた松野晃汰選手に再戦で判定勝利。一時は3連敗したが、これでA級昇格となり日本ランキングが見えてきた。まだ日本には親子で世界王者も実現していないが、磯谷大心選手は父親が元ボクサーの磯谷和広さんで母親が輪島功一さんの娘という3世代に渡るボクサー一家で祖父&孫での世界王者を夢見るのは気が早いか!?

世界には親子世界王者は多くいるが、祖父と孫が世界王者いうとのは世界ではいるのだろうか!?モハメド・アリの孫であるニコ・アリ・ウォルシュは、2023年8月の初黒星から2024年2月に再起して判定勝ちしているが先は長い。

ノニト・ドネアの‘閃光‘のようにフィリピンではボクシングでフラッシュ(閃光)を使うことが多々ある。フィリピンの義理の父に聞いても、やはりガブリエル‘フラッシュ‘エロルデはフィリピンでは教科書に出ている大スターだったと言う。そして、その孫であるファン・ミゲール・エロルではフィリピンボクサーでよくある貧困から抜け出すタメではなく、両親が経営していたボクシングジムには入れてもらえず祖母(ガブリエル・エロルデの奥さん)に頼んでボクシングを始めた。

 

1986年10月にフィリピンのマニラで生まれた‘The Boss Mig‘ファン・ミゲール・エロルデは、幼い頃から友人に「お前お祖父さんは有名人だ」と、からかわれて育つ。母親のリザ・エロルデは 「殴り合って人を傷つけるスポーツなので、母親として子供たちにはやって欲しくありませんでした」 とボクシングは禁止されていたが、弟と両親に隠れてボクシングをする。祖母のガブリエル・エロルデに頼んでボクシングをする事の許可を「アマチュアだけならOK」と、父親もアマチュアのボクサーだったので母親から許可を得る。

 

エロルデ兄弟はアマチュアのフィリピン代表の招集もかかるほどに成るが、2008年5月にフィリピンのセブ島でデビューしてラゼム・ロードに判定勝ち~さらに9連勝4KOするも、2011年11月にラスベガスでジェリー・ゲバラに判定敗け~2012年9月に再起して7連勝5KOも、2015年3月にWBOアジア太平洋スーパーバンタム級王座決定戦でデルディチャイ・ドゥンモントリーに判定勝ちし王座栄冠。

ノンタイトル戦を2連勝2KOして、2016年3月にワルト・サブを判定で降しWBOアジア太平洋王座初防衛に成功~9月にも、ジュニア・バジャワに判定勝ち~2017年2月に、エリック・デストロイヤーを6RにTKOで降しWBOアジア太平洋王座2度目の防衛に成功~9月にも、井上拓真選手の東洋太平洋スーパーフライ級王座に挑戦したアフリザル・タンボレシを1RにKOする~2018年2月に、ヨドシンデーン・ジョーチャイジンダを判定で降しWBOアジア太平洋王座3度目の防衛に成功~ノンタイトル戦を2連勝2KOして、2019年3月に川島翔平選手を判定で降しWBOアジア太平洋王座4度目の防衛に成功。

 

そして、WBOスーパーバンタム級王者のエマヌエル・ナバレッテが急遽防衛戦をする事になり初の世界王座挑戦のチャンスを掴む!

 

1995年1月にメキシコのディストリト・フェデラルで生まれたエマヌエル・ナバレッテ・マルティネは 「Vaquero(カウボーイ)」 の異名を持ち、なんとアマチュアでは108勝7敗。17歳1ヶ月でデビューして、ミゼル・ラミレスに1RでTKO勝ち~さらに4連続1RでKO勝利するも、2012年7月にダニエル・アルゲータに判定負けし初黒星。その後もハイペースで試合を続け、19連勝16KO~2018年6月にWBAスーパーバンタム級王座挑戦者決定戦でホセ・サンマルティンを12RにTKO勝ちして、WBA王者ダニエル・ローマンとWBA暫定王者モイセス・フローレスの統一戦 『観戦記2110』 の勝者への挑戦権を獲得。

しかし、ダニエル・ローマンはWBA2位のギャビン・マクドネルと防衛戦後 『観戦記2243』 IBF王者との統一戦へ向かう~そしてWBA暫定王座を返上して、12月にWBOスーパーバンタム級王者アイザック・ドグボエに挑戦し判定勝ちで王座栄冠 『観戦記2261』

 

2019年5月に、アイザック・ドグボエとのダイレクトリターンマッチを最終ラウンドにTKOで降し初防衛に成功 『観戦記2531』

 

早くも8月に、WBO10位のフランシスコ・デ・バカを3RにKOして2度目の防衛に成功 『観戦記2698』

 

スーパーバンタム級に井上選手が上がった時にライバルになるかと期待され、本人も闘いを望んでいたのがメキシコのエマヌエル・ナバレッテが、メキシコの独立記念日興業の為に前戦から1ヶ月経たずに3度目の防衛戦!フィリピンの英雄の息子が、パッキャオのようにメキシカンを喰ってアメリカでのスターの座を掴むか!?

 

2019年9月14日 WBOスーパーバンタム級王座戦 エマヌエル・ナバレッテvsファン・ミゲール・エロルデ

 

エマヌエル・ナバレッテ 29勝24KO1敗 3度目の防衛戦

 

ファン・ミゲール・エロルデ 28勝15KO1敗 WBO2位

 

1R、距離を取りながら様子見のナバレッテに、エロルデが打ち気持満々に入っていく!

 

ナバレッテが、長いリーチからまさに槍のような左を伸ばす

 

手数多く攻めるエロルデも、ナバレッテは大きく廻りながら右ストレートで飛び込んでくる!

 

2R、エロルデが、飛び込んで連打も当たらない~ナバレッテ廻りながら、確実に当てていく

 

それでもエロルデは、ナバレッテの長いリーチを掻い潜ってボディー~必死に振っていく

 

しかし、ナバレッテが距離をつくると長いワン・ツーが飛んでくる!

 

ナバレッテが出ていく~ボディーにも散らしながら、エロルデをコーナーに追い込み右を打ち降ろす!

 

ナバレッテがエロルデで追い回す~ロングアッパー!スイッチして左ロングフック!

 

3R、このままでは苦しいエロルデが、ゴングと同時に突っ込んで攻める!

 

ナバレッテも当然応えて、激しい打ち合いになる~パンチが当たっているのはナバレッテ

 

ナバレッテがガンガン攻める~左右のアッパーが、エロルデを捕える!

 

エロルデも右ストレート!しかし、ナバレッテが打ちまくる~左ロングフックで飛び込む!

 

エロルデは、ロープに腰を落としダウンを取られる!

 

ダメージあるエロルデだが、立ち上がり再開したところでラウンド終了

 

4R、またも、ラウンド開始直後はエロルデがラッシュをかける!

 

しかし、身体を入れ換えたナバレッテが打ちまくる!

 

エロルデも必死にかわしてはいるが、右を出そうとしたところにナバレッテが右をカチ上げる!

 

エロルデ効いた!フラついたところで、レフリーが止めに入る!

 

見事にエマヌエル・ナバレッテが、4RにKO勝ちでWBOスーパーバンタム級王座3度目の防衛に成功!長いリーチからパワーあるパンチで、井上尚弥選手がスーパーバンタム級に上げたら1番のライバルになるんではないかと云われた実力をナバレッテが魅せる。

ナバレッテは 『凄いパフォーマンスができてよかった。レフェリーは適切な仕事をしたと思う』 と話し、この時点でWBSSバンタム級で世界的にも注目されている井上尚弥選手に対し 『もし井上と戦えたら素晴らしい機会になりますね。井上はスピードがありますし、アグレッシブ。常にフィニッシュを狙って攻めていく彼みたいなスタイルの選手が大好きなんです。本当に凄いボクサー。イノウエとのビッグファイトが実現したら、僕にとっても名誉です。ただ……僕はあと1、2戦ほどでフェザー級に上げるつもり。スーパーバンタム級に長くとどまる意思はありません。それ以上、僕の身体がこの階級で持つとは思いません。だからスーパーバンタムでは最も長くてもあと2戦ですね』 と話す。

そしてナバレッテの次戦は、3ヶ月弱の2019年12月にWBO13位のフランシスコ・オルタとWBOスーパーバンタム級4度目の防衛戦。祖父のように世界王者には成れなかったファン・ミゲール・エロルデは、2年空いて2021年10月にフィリピンでアロエる・ロマンサに判定勝ち~2022年7月に、昨日(5月6日)東京ドームで井上選手とルイス・ネリ戦後にリングに上がったサム・グッドマンと対戦。

 

★ナバレッテと井上尚弥選手はリーチが12cm違う 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村