観戦記2770 WBCミニマム級王座戦 重岡優大vsメルビン・ジェルサレム | 人生マイペンライ

人生マイペンライ

格闘技を愛し50歳過ぎても殴り合う

《本日のTV鑑賞》

 

2020年東京オリンピックがコロナウィルスの影響で1年延期されたのもあり、早いものでパリオリンピックは今年の夏に開催される。柔道の阿部兄弟などスポーツニュースでも出場選手の情報が多く出るようになったが、ボクシングでは再び実施階級が減り(ライトヘビー級)7階級になってしまうみたいだ。東京オリンピックでは、ライトウェルター級とライトフライ級が廃止されリオデジャイロ五輪の10階級から8階級に減らされての開催だった。1984年のロスアンゼルス五輪~2000年のシドニー五輪までは12階級で、その前はヘビー級の上のスーパーヘビー級が無い11階級なので五輪ボクシングの実施階級が‘ライト‘や‘スーパー‘などの間の階級はスーパーヘビー級以外は無くなった。

パリ五輪のボクシングでのバンタム級復活は無く、フライ級(51kg)が最軽量級で次はフェザー級(57kg)となる。軽量級の6kgは大きな違いに感じるが、最軽量級が51kgとプロのスーパーフライ級(52.163kg)とフライ級(50.802kg)の間が全て一緒。

その東京オリンピックでライトフライ級での出場を目指したが、階級が無く大学を辞めプロ入りを決めたのが重岡優大選手。

 

1997年4月に熊本県熊本市で生まれた重岡優大選手は、中学1年生の時に実弟の銀次郎選手と同じジムでボクシングを始める~開新高校時には2014年度インターハイピン級優勝~2015年度高校選抜ビン級優勝~2015年度インターハイピン級優勝~2015年度国体少年の部優勝。拓殖大学に進学し、2018年度全日本選手権フライ級優勝~2020年開催予定だった東京オリンピックを目指す予定も、ライトフライ級がない事で大学を中退してアマチュア戦績81勝10敗でプロに転向。

2019年10月にワタナベジムからデビューして、マノップ・ウドムパナーワーリーに2RでKO勝ち~12月にも、フィリピンのリト・ダンテに判定勝ち~2021年2月に、堀川龍選手を5RにTKOで降し日本ライトフライ級ユース王座を獲得~11月にも、小浦翼選手を2-0の判定で降しWBOアジア太平洋ミニマム級王座を獲得~7月に、6位のクリス・ガノーサを3RにKOしてWBOアジア太平洋王座初防衛に成功~11月には、仲島辰郎選手を3RにKOして日本ミニマム級王座を獲得。

そして、2023年4月にWBCミニマム級王者のペッチマニー・ゴーキャットジム(パンヤ・プラダブシー)への挑戦が決まるが・・・・1週間前になってペッチマニーがインフルエンザで来日中止~急遽、暫定王者決定戦の申請が認められ元WBOミニマム級王者でWBC7位のウィルフレド・メンデスとWBCミニマム級暫定王座決定戦となり7RにKO勝ちし暫定王座獲得 『観戦記2579』

 

10月に、WBCミニマム級正規王者のパンヤ・ブラダブスリ(パンヤ・CPフレッシュマート)との統一戦を大差判定勝ちし王座統一 『観戦記2673』

 

そして、2度目の防衛戦の相手は元WBOミニマム級王者でWBC6位のメルヴィン・ジェルサレム!

 

1994年2月にフィリピンのブギドノン州に生まれたメルビン・オリバ・ジェルサェム(メルヴィン・エルサレム)は、アマチュアでは150戦して8敗していないというが・・・・2014年7月にセブ島でデビューしてマイケル・カメリオンに判定勝ち~さらに10連勝7KOして、2017年1月にワンヒン・ミナヨーティンのWBCミニマム級王座に挑戦も判定敗け。

7月の再起戦も、ジョーイ・カノイに判定敗け~直ぐに再起し5連勝3KOして、2021年7月にトト・ランデロを判定で降し東洋太平洋ミニマム級王座を獲得~2022年2月に、ラメル・アンテランに判定勝ち~8月にも、4連敗中のマイケル・カメリオンを2RにTKOで降す~2023年1月に、WBO2位としてWBOミニマム級王者の谷口将隆選手に挑み2RにTKO勝ちで王座獲得 『観戦記2517』

 

2023年5月に、WBO2位のオスカー・コラーゾに7R終了時棄権敗けで王座陥落~10月にフィリピンで再起し、フランシス・ジェイ・ディアスに判定勝ち。

 

パンヤ・ブラダブスリ戦で、試合中に拳を骨折したものの王座統一に成功した優大選手は髪を黒髪に戻し 『こうやって人は落ち着いていく。完成度の高いボクシングを見てもらえたら。もう谷口さんと戦ったことは忘れている。俺の相手だから。メインになったからには恥ずかしい試合はできない。メインにふさわしい、見ていた人が良い興行だったなと思って帰ってもらえるように。より一層、気合が入った』 と話す!

 

2024年3月31日 WBCミニマム級王座戦 重岡優大vsメルヴィン・ジェルサレム

 

重岡優大 8勝5KO無敗 2度目の防衛戦

 

メルヴィン・ジェルサレム 21勝12KO3敗 WBC6位

 

1R、距離を取りながらも、飛び込もうとフェイントをかけるジェルサレム~優大選手は、前に出て距離を潰していきボディー!

 

優大選手は、前には出るが手数は少ないか!?ジェルサレムがボディーストレートで飛び込む!優大選手効いた!

 

ズルズル下がる優大選手に、ジェルサレムがボディーを打ちまくる!

 

2R、優大選手のダメージはどうか!?開始と同時に出ていき、逆に優大選手からボディー!

 

お互いに前手を当てながらのペース争い~優大選手が、アウトに踏み込んでジャブを当てる

 

3R、やはり、優大選手の出ていき力強い左ストレートを打っていく

 

しっかりガードしたジェルサレムが、よく伸びる右ストレート~優大選手のパンチをかわしながら、リターンの右ストレート!

 

優大選手は腰から崩れ、マットに手をつきダウン!

 

立ち上がった優大選手がボディー連打でジェルサレムを追うが、ジェルサレムも左右に廻りながら右!

 

4R、優大選手が、リズムを取ろうとステップを踏みながら入っていき左!

 

ジェルサレムは、再度打ち終わりの右を狙う~ジェルサレムから打っていくと、優大選手もカウンターを狙う

 

公開採点、37-38 37-38 37-38 3-0でジェルサレムがリード

 

5R、優大選手は、カウンターを警戒して無理には踏み込まない~それでも、アウトに踏み込んでボディーアッパー!

 

ジェルサレムも、優大選手のボディーに左フックを狙う~優大選手は、それでもガンガン踏み込む!

 

6R、ジェルサレムは、優大選手のジャブをかわしてボディー!

 

ジェルサレムが右アッパー!バックステップしながら、優大選手を呼び込んで右ストレート!優大選手再びダウン!

 

立ち上がった優大選手はボディーを打っていくも、ジェルサレムの右が伸びていく!

 

7R、ジェルサレムは動きに余裕が出てくる~優大選手が入ってくるところに狙い打ち!

 

それでも優大選手はガンガン攻める~ジェルサレムもパンチを合わせにいく!

 

8R、優大選手がワン・ツー連打も、ジェルサレムはバックステップでかわす~ダイレクトの右!

 

優大選手は飛び込むも、ジェルサレムに読まれ狙われる~カウンターの右!

 

優大選手が不用意なジャブを伸ばすと、ジェルサレムのリターンが飛んでくる

 

公開採点、73-77 73-77 75-75 2-0でジェルサレムがリード

 

9R、優大選手は焦っているか!?大きく左を振るもかわされ、ジェルサレムに打ち終わりを狙われる

 

自分からポイントを取りに行かなくていいジェルサレムは、優大選手が打ってきたところを狙う

 

10R、攻めるしかない優大選手が打っていく~ジェルサレムが返してきたところに、優大選手カウンターのボディー!

 

ジェルサレム効いているか!?お互いに身体を合わせてボディー~ジェルサレムの動き鈍り、優大選手が強烈なボディー!

 

11R、優大選手が詰めていきボディー~ジェルサレムは身体を振りながら右ストレートも、かわした優大選手がボディーから右フック!

 

ジェルサレムは足を使って廻る~優大選手が、凄まじい連打で攻める!

 

12R、ジェルサレムは距離を取りながらも、ダイレクトの右ストレート~優大選手が必死に攻めるが、ジェルサレムは固いガードとクリンチ

 

ジェルサレムは、廻りながらも右ストレートを狙う~優大選手は最後まで攻めるも、ダウンは奪えずに試合終了

 

判定は、112-114 114-113 112-114 2-1でメルヴィン・ジェルサレムがWBCミニマム級王座奪取!

 

なんと!判定は割れたが、見事にメルヴィン・ジェルサレムが勝利。優大選手に1者入ったのはビックリというか・・・採点表を見ると、優大選手の勝ちとしたジャッジは2R、4R、5R、7R、8R、9R、11R、12Rを優大選手に10点を付けていて、ダウンを奪った3Rと6Rの他には1Rと10Rしかジェルサレムにポイントを与えていなかった。

2度のダウンを奪われ、初黒星となった優大選手は 『あんなの試合で効いたの初めて。諦めずにやったけど・・・クソッ!もっともっと強くなる。ダセー、ダサすぎる。面食らったっすね。俺の気持ちというより相手を勢いづけたのが完全な敗因。相手は余裕で俺は必死。ボクシングって技術だけじゃない。支配できるかどうか。完全に俺が支配されていた。2度もダウンしたら普通に俺の負け。俺が弱かった。マジ情けない。練習してこれじゃ意味ない』 と話す。

会場からは「メルヴィン」コールも出ていたが、恋人が日本人ということなので大応援だったのかな!?ジェルサレムは 『すごく幸せ。ベストの状態に仕上げて、練習通りの内容が出せた。今まで左利きの選手との対戦が多かったので慣れている。今回、ベルトが取れたのは神様に感謝です』 とフィリピン人で唯一の現役世界王座を守り、日本人の恋人の肩にベルトを巻く。

 

★しかし、優大選手に114を入れたジャッジは問題だろ 格闘技blogランキングをクリック⇒格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村