観戦記2768 UFC109 ランディ・クートゥアvsマーク・コールマン | 人生マイペンライ

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3月12日に自宅が火災になり、両親を救い出した後に愛犬を救おうと炎に飛び込み意識不明の重体に陥っていた元UFCヘビー級&PRIDE GP優勝のマーク・コールマンが自らのジムで身体を動かす動画がアップされ 『今日はかなり調子がいい。肺はまだまだだけど、なんとかなるさ。努力は決して止まらない、前進し続けるだけだ。皆さん、良い1日を。そして、何があっても自分自身を向上させることを選択してください』 と話し、4月13日のUFC300に来場することを発表していた。

「グラウンド&パウンド」の語源は、UFC14の試合前にコールマンがインタビューで発した言葉からできたと云われている。暴力的なイベントとしてアメリカ国内で締め出されそうになっていたUFCが、オープンフィンガーグローブの着用を義務付けたのは1997年7月のUFC14。そのUFC14では、ライト級と呼ばれた200ポンド(90.7kg)がミドル級となり、ミドル級トーナメントではバルセロナ五輪フリースタイルレスリング82kg級金メダルのケビン・ジャクソンが優勝している。ヘビー級トーナメントでも、全米レスリング選手権で優勝経験のあるマーク・ケアーが優勝。そしてメインでは、1992年バルセロナ五輪レスリング・フリースタイル7位入賞の初代UFCヘビー級王者マーク・コールマンがヘビー級王座防衛戦もモーリス・スミスとの防衛戦で判定敗けし王者から陥落した。

 

1964年12月にアメリカのオハイオ州フリーモントで生まれた‘The Hammer‘マーク・ダニエル・コールマンは、高校生の時にレスリングでオハイオ州王者~オハイオ州大学時にはNCAAディビジョン.1で優勝~1991年世界選手権のフリースタイル100kg級2位、1992年のバルセロナ五輪フリースタイルで7位入賞。

レスリングでは食べていけず、ケーブルTVで放送していたUFCインターナショナルの‘高田延彦vsゲイリー・オブライト‘を観て、レスリング出身のゲイリー・オブライトが活躍できるなら!と、MMAへの参戦を決意。

1996年7月のUFC10に参戦し、トーナメント1回戦でモティ・ホーレンスタインに1RでTKO勝ち~同日の準決勝で、ゲーリー・グッドリッジに1RでTKO勝ち~さらに同日の決勝でも、ドン・フライを頭突きで1RにTKOで降し優勝。9月のUFC11トーナメントでは、1回戦でジュリアン・サンチェズを1Rに1本で降す~同日の準決勝で、ブライアン・ジョンストンを1RにTKOで降す~決勝に進むも、トーナメントのもう1つの準決勝で両者が負傷して決勝は不戦勝で優勝。

1997年2月のUFC12で、ダン・スバーンと初代UFCヘビー級王者決定戦で対戦し1Rに1本勝ちで王座獲得~7月のUFC14で、モーリス・スミスに判定敗けし王座陥落~1998年5月のUFC17で、ピート・ウィリアムスに1RでKO敗け~1999年1月のUFC18で、ペドロ・ヒーゾに判定敗け~1999年4月のPRIDE.5に参戦し、高田延彦選手と対戦も2Rに1本敗け~10月のPRIDE.8で、ヒカルド・モラレスに判定勝ち~2000年1月からのPRIDEグランプリでは、1回戦で佐竹雅昭選手を1Rに1本勝ち~5月の2回戦で、小路晃選手に判定勝ち~同日の準決勝で藤田和之選手に2秒で棄権勝ち~同日の決勝では、イゴール・ボブチャンチン延長でTKO勝ちして優勝。

2001年3月のPRIDE.13で、アラン・ゴエスに1RでTKO勝ち~9月のPRIDE.16では、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラに1Rで1本敗け~2003年6月のPRIDE.26でh、ドン・フライに判定勝ち~2004年4月のPRIDE GPでは、1回戦でエメリヤーエンコ・ヒョードルに1Rで1本敗け~2005年2月のPRIDE.29でも、ミルコ・クロコップに1RでTKO敗け~10月のBUSHIDO Europeで、ミルコ・ヴーンに1Rで1本勝ち~2006年2月のPRIDE.31で、マウリシオ・ショーグンに1Rで負傷TKO勝ち~10月のPRIDE.32で、エメリヤーエンコ・ヒョードルに2Rで1本敗け。

PRIDEが崩壊してUFCに再参戦し、2008年8月のUFC87で、ブロック・レスナーと対戦予定も怪我で欠場~2009年1月のUFC93でマウリシオ・ショーグンに3RでTKO敗け~7月のUFC100で、ステファン・ボナーに判定勝ち。

 

そして、元王者同士のレジェンド対決となる!対戦するのは、元UFC2階級制覇王者のランディ・クートゥア!

 

1963年6月にアメリカのネバタ州ラスベガスで生まれた‘鉄人‘ランディ・クートゥアは、高校時代にレスリングで州王者になる~高校卒業後にアメリカ陸軍に入隊し、1988年まで務めて軍隊の中でグレコローマンレスリングとボクシングを習う。除隊後にオクラホマ大学に入り、NCAAディビジョン.1で2度準優勝~オールアメリカンに3度選ばれ、1988~1996年までの3度のオリンピックで補欠に選ばれる。

大学時代のレスリング仲間であるドン・フライが、UFC10に出場したのを観てMMAを始める~1997年5月にUFC13でMMAデビューし、ヘビー級トーナメント1回戦でトニー・ホームに1Rで1本勝ち~同日の決勝で、スティーブン・グラハムを1RにTKOで降し優勝~10月のUFC15で、ビクトー・ベウフォートに1RでTKO勝ち~12月のUFC日本大会で、モーリス・スミスに判定勝ちしてUFCヘビー級王座を獲得。

UFCを離脱し、1998年10月のVALE TUDE JAPANでエンセン井上選手に1Rで1本敗け~1999年3月にRINGSで、イリューヒン・ミーシャに1Rで1本敗け~2000年10月からのRINGSでのKOKトーナメントでは、1回戦でジェレミー・ホーンに延長判定勝ち~同日の2回戦でも、柳澤龍志選手に判定勝ち~11月にUFCに復帰し、UFC28でケビン・ランデルマンを3RにTKOで降しUFCヘビー級王座再栄冠。

2001年2月のKOKトーナメント準々決勝で、高坂剛選手に判定勝ち~同日の準決勝では、ヴァレンタイン・オーフレイムに1Rで1本敗け~5月のUFC31で、ペドロ・ヒーゾに判定勝ちして初防衛に成功~11月のUFC34でペドロ・ヒーゾとの再戦を、3RにTKO勝ちして2度目の防衛に成功~2002年3月のUFC36で、ジョシュ・バーネットに2RでTKO敗けし王座陥落~しかし、ジョシュ・バーネットがドーピング違反で王座剥奪~9月のUFC39で、リコ・ロドリゲスと王座決定戦も5RにTKO敗け~2003年6月のUFC43で、チャック・リデルに3RでTKO勝ちしてUFCライトヘビー級暫定王座を獲得~9月のUFC44で、ライトヘビー級正規王者のティト・オーティズに判定勝ちして王座統一~2004年1月のUFC46で、ビクトー・ベウフォートに1RにカットでTKO敗けし王座陥落~8月のUFC49で、ビクトー・ベウフォートに3R終了時TKO勝ちし王座奪還~2005年4月のUFC52で、チャック・リデルに1RでKO敗けして王座陥落~8月のUFC54で、マイク・ヴァン・アースデイルに3Rで1本勝ち~2006年2月のUFC57で、チャック・リデルのライトヘビー級王座に挑戦も2RにKO敗け~2007年3月のUFC68で、ティム・シルビアを判定で降しUFCヘビー級王座を再栄冠~8月のUFC74で、ガブリエル・コンサーガを3RにTKOで降し初防衛に成功。

 

2008年1月のUFC91で、ブロック・レスナーに2RでTKO敗けし王座陥落 『観戦記455』

 

2009年8月のUFC102でも、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラに判定敗け~11月のUFC105で、ブランドン・ヴェラに判定勝ち。

 

レスリングエリート同士で元UFC王者同士のランディ・クートゥアとマーク・コールマンが、ノンタイトル戦ながらUFC109のメインで激突!フリースタイルのコールマンとグレコローマンのクートゥアだが、お互いにグランド&パウンドが売りの殿堂入り選手対決!

 

2010年2月6日 UFC109 ランディ・クートゥアvsマーク・コールマン

 

ランディ・クートゥア 17勝10敗 元2階級制覇王者

 

マーク・コールマン 16勝9敗 初代UFCヘビー級王者

 

1R、オクタゴン中央を取ったコールマンに、クートゥアは廻りながらタックルを狙っているか!?

 

コールマンもタックルを狙う構えも、クートゥアが遠くから左を伸ばす

 

コールマンも右を返すが、かわしたクートゥアが右ストレート!

 

コールマンは、距離を取りながらロー~クートゥアが左アッパーから入って連打も、コールマンは右クロス!

 

オクタゴン中央に戻り、お互いにパンチを打ち合う~常に先手のクートゥアが右ストレート!

 

さらにクートゥアが右ストレート!コールマン効いた!

 

必死に組み付くコールマンも、クートゥアは首相撲でコントロールしながらヒザ!

 

なんとか頭を抜いたコールマンも、クートゥアは直ぐに組み付き金網に押し込み得意のクリンチアッパー!

 

さらにヒジを当てるクートゥア~組み付きから離れられないコールマンに、クゥートゥアが体勢を崩させながらヒザ!

 

コールマンは、ケージに押し込まれ離れられない~クートゥアが、腕を絡めながら強烈なアッパー!

 

コールマンはサイドに動くが、クートゥアは逃がさず押し込みながら削る

 

2R、お互いにタックルを行くぞと見せながら、左を伸ばし合う

 

クートゥアが低く入って、連打でパンチを当てていく~再び金網に押し込み殴る!

 

クートゥアがもろ差しになり崩す~マウントを奪いパウンド!

 

コールマンは嫌がり反転するも、クートゥアはバックをキープして殴る!

 

クートゥアがバックマウントを奪い、一気にコールマンを締め上げる!

 

コールマン落ちたか!?レフリーが止めに入る!

 

見事にランディ・クートゥアが2Rに1本勝ちでレジェンド対決を制す!打撃~タックル~グランドと全てにおいてクートゥアが圧倒!46歳のクートゥアは 『最高の気分だ。毎試合自分がレベルアップしていることを実感している。今日は7ヶ月で3試合目だったけれど、体調も凄く良い。こんなに元気でいられることはうれしいね。私たちが戦ってきた競技がそういうものなんだけど、ずいぶんと実現するまで時間が掛かったね。まぁ、マークがガードポジションを取る展開になれば、勝負は私のものになるだろうと思っていたよ。それも、私がやっているMMAというスポーツが持つ一面だね』 と話し。敗れた45歳のコールマンは 『アイツは強い。最後は何が起こったか分からなかった。負けたことは残念で仕方がないが、オレはまだ引退しない。またすぐここに戻ってくる』 と話す。

しかし、コールマンのMMAはこの試合がラストファイトになる。勝利し、まだまだ元気な‘頑固親父振り‘を魅せたクートゥアは、6ヵ月後のUFC118で元ボクシング3階級制覇王者のジェームズ・トニーと対戦。

 

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