観戦記2766 東洋太平洋フェザー級王座決定戦 堤駿斗vsジョー・サンティシマ | 人生マイペンライ

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昨年の7月に、WBOフェザー級王者ロペイシー・ラミレスに挑戦し 『観戦記2626』 5RにTKO敗けした元東洋太平洋フェザー級王者の清水聡選手。試合後は 『思うようなボクシングができなくなった。そういう方向になると思う』 と引退を示唆したが、8ヶ月以上が経過したが再起や引退の正式発表は無く先月に38歳になった。なんと言っても、2019年7月のWBOアジアパシフィックスーパーフェザー級王座戦でジョー・ノイナイに6RでTKO敗けし 『観戦記1822』 両眼眼窩底・両眼窩内4ヶ所を骨折をしてキャリアにストップがかかったのが痛かった。

復帰まで1年かかったが、1階級上のWBOアジアスーパーフェザー級王座に挑戦し2年前から防衛戦をしていなかった東洋太平洋フェザー級王座はコロナ禍もあり保持されたままで・・・・2020年7月に、東洋太平洋14位の殿本恭平選手と5度目の防衛戦を行った 『観戦記2502』 2021年5月には、WBOアジアパシフィック王者の森以蔵選手との統一戦を判定勝ち 『観戦記2575』 11月にWBOアジア王座は返上し、世界戦へ向かったので東洋太平洋王座も返上したのかと思っていたが2023年1月31日に防衛期限を経過したと王座剥奪された。

そして、待っていたかのように5日後の2月5日に東洋太平洋フェザー級王座決定戦が開催!東洋太平洋フェザー級1位は、志成ジムの堤駿斗選手!

 

1999年7月に千葉県千葉市に生まれた堤駿斗選手は、幼少時から極真空手~小学校5年生からキックボクシングを習い、キックボクシングの神童・那須川天心選手と幼馴染で一緒の道場だったらしい

 

中学2年生からボクシングに専念して、全国U―15、全国アンダージュニア大会で優勝~習志野高校時代には、井上尚弥選手も取れなかった世界ユース選手権を日本人で初の優勝などフライ級&バンタム級で11冠~東洋大学ではフェザー級で全日本選手権優勝も、東京オリンピックは予選敗退。

 

そして2022年7月に、23歳の誕生日翌日にプロデビューして東洋太平洋フェザー級5位のジョン・ジェミノを判定で降す 『観戦記2428』

 

2023年の大晦日に、前東洋太平洋スーパーバンタム級王者のペテ・アポリナルも判定で降す 『観戦記2717』

 

そして、わずかデビュー3戦目で東洋太平洋フェザー級王座決定戦に挑む!対戦するのは、東洋太平洋フェザー級2位のジョー・サンティシマ!

 

1996年5月にフィリピンのマスバテ州アロロイで生まれたジョー・サンティシマことジオ・トゥパス・サンティシマは、2013年8月に17歳で正式デビューもロニエル・パーコンに判定敗け~その後は15勝13KO1敗で、2018年6月にヨドシンデーン・ジョーチャイジンダを3RにTKO勝ちしてWBOオリエンタルスーパーバンタム級王座を獲得。11月に、ウリエル・ロペスを判定で降し初防衛に成功~ノンタイトル戦を2連勝2KOして、2020年2月にエマニュエル・ナバレッテのWBOスーパーバンタム級王座に挑戦も11RにTKO敗け。

12月に再起して2連勝2KOも、2022年3月にWBインターナショナルフェザー級王座決定戦でジョエ・ゴンサレス9RでTKO敗け~8月に初来日し、元WBO1位の大沢宏晋選手を5RにTKOで降す~12月にも来日するも、下町俊貴選手に判定敗け

 

前王者の清水聡選手と、4階級制覇王者の田中恒成選手がデビュー4戦目の最速栄冠記録を持つ東洋太平洋王座。それを塗り替える3戦目での東洋太平洋王座栄冠を目指す堤選手が、世界王座挑戦経験があるジョー・サンティシマ相手にアマ13冠の力を魅せるか!?

 

2023年5月31日 東洋太平洋フェザー級王座決定戦 堤駿斗vsジョー・サンティシマ

 

堤駿斗 2勝無敗 東洋太平洋フェザー級2位

 

ジョー・サンティシマ 22勝19KO5敗 東洋太平洋フェザー級3位

 

1R、様子をみて廻る堤選手に、サンティシマが積極的に打っていく

 

堤選手がポンポンジャブを当てる~多彩な左を上下に当てていく

 

2R、サンティシマが前に出て振り回すも、堤選手は大きく廻りながらジャブを当てる

 

右を振るサンティシマも、堤選手はガード固い~確実に左を当て廻る

 

3R、パンチが当たらないサンティシマは、走って堤選手を追いかけボディーを狙う

 

堤選手は廻りながらワン・ツー~サンティシマが右を振ってきても、堤選手はバックステップでかわして左フック!

 

さらに堤選手が、コンビネーションからボディー!効いたサンティシマを追いかけボディー!

 

4R、サンティシマはダメージは無いのか、まだまだ出ていき振るが当たらない

 

しかし、堤選手はジャブを当ててサンティシマに連打させない~打ち終わりに左ボディー!

 

公開採点 ジャッジ3者とも40-36で堤選手がリード

 

5R、ガンガン踏み込んでくるサンティシマに、堤選手は大きく廻りながら左で止める

 

全く怯まないサンティシマが振り回すが、堤選手は足でかわして打ち終わりを狙う

 

6R、堤選手は、廻りながら突っ込んでくるサンティシマに右クロス~それでも止まらないサンティシマにボディー!

 

しかし、打たれて加速するサンティシマは出続け打ちまくる

 

7R、低く突っ込むサンティシマに、堤選手は足を使って距離を取りながら右ストレートを狙う

 

前に出て振り回してくるサンティシマに、堤選手は廻りながら左フックカウンター!

 

8R、堤選手が大きく廻る~サンティシマが左を伸ばしながら入ってきても、サイドステップでかわし右ストレート!

 

顔は当たらないサンティシマは、ボディーを打ちながら前に出る~堤選手はタイミングいい右ストレートを狙うが、サンティシマは止まらない

 

公開採点 79-73 80-72 80-72 堤選手がリードを広げる

 

9R、ポイントでは厳しいサンティシマが猛烈に突進して、堤選手をロープに追い込みボディー!

 

細かくジャブを打ちながら廻る堤選手~突っ込んでくるサンティシマに、堤選手がボディーアッパー!

 

さらに堤選手が距離を取りながら右ストレートも、左フックは相打ち気味だがサンティシマの方が深く入る

 

10R、ラウンド開始とともに、サンティシマは突っ込んでボディー~堤選手は動いて、ジャブで突き放そうとする

 

堤選手は、廻りながらカウンターを狙う~サンティシマが身体ごとぶつかり揉み合うが、堤選手は離れ際に左フック!

 

11R、まだまだサンティシマは、諦めずに突っ込んで振り回す~堤選手は足を使いながら、打ち終わりに右ストレート!

 

堤選手が倒しにいく~身体を合わせて打ち合い、サンティシマを下げ右アッパー!

 

12R、堤選手は無理せず、ジャブを当ててサークリングでサンティシマのパンチをかわす

 

堤選手のボディーをサンティシマ嫌がる~堤選手がラッシュも、サンティシマは最後まで倒れずに試合終了

 

判定は、118-110 119-109 120-108 堤選手が3-0の大差判定勝ち!

 

見事にデビュー3戦目で、堤駿斗選手が東洋太平洋フェザー級王座を獲得!堤選手はリング上で 『せっかくの廻ってきたチャンスを、1回目で掴むことができてホッとしています。3戦目でペース配分も分からなかったが、明確にポイント差をつけれてよかった。目の前の闘いを乗り越えて世界チャンピオンになりたい』 と話す。

初のKO勝ちもダウンを奪うことも出来なかった堤選手だが、佐々木修平トレーナーは 『ファイトプラン通り。陣営としては満足』 と話す通り、ジャッジ1者がフルマーク、1者が9R、1者が8Rと9Rにサンティシマに10点を付けただけの完勝。

ボディーは明らかに効いていたが極めきれなかったのは課題と言えば課題なのだろうが、3戦目で12Rをやれた事のほうが後には生きる経験となっただろうか。そして堤選手の次戦は5ヶ月後の10月に、初の世界ランカーとなるWBAフェザー級15位のルイス・モンシオン・ベンチャーラと対戦予定も・・・・前日計量を、堤選手が高熱の為に欠席し試合は延期~2ヶ月後の大晦日に、井岡一翔選手の世界戦のアンダーカードで仕切りなおす。

 

★サンティシマは5ヶ月後に4戦連続日本で藤田健児選手と対戦 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村