《本日のDVD観賞》
UFCで一時吹き荒れた‘ナイジェリア旋風‘ミドル級でイスラエル・アデサニアが超人振りを魅せ王者に君臨、ウェルター級ではカウル・ウスマンが防衛戦を重ねた。なにせUFC王者はアメリカ人とブラジル人がほとんどで、これだけ世界中にMMAが広がる中でも王者を輩出するのは限られた国のみ。国籍がアメリカやイギリスであっても、移民や移民の子供の場合があるが圧倒的にアメリカ人王者が多い。2024年に新UFCミドル級王者になったドリカス・デュ・プレシは、南アフリカ人初のUFC王者になった。
日本では1952年に白井義男さんが初の日本人世界王者になったが、ナイジェリアの初のボクシング世界王者も古く1957年6月にホーガン・バッセイが世界フェザー級王者になっている。ナイジェリアのボクサーというと、元WBCヘビー級王者のサミュエル・ピーターや元WBOヘビー級王者のハビー・ハイドなどのヘビー級のイメージがある。2人ともナイジェリアを離れてプロデビューしているが、やはりナイジェリアのワーレ・オモトソもナイジェリアを離れオーストラリアでデビューしアメリカへ進出してきた。
アフリカ大陸のナイジェリア連邦共和国ラゴスで生まれた‘Lucky Boy‘オヤワーレ・オモトソ(ウェール・オモトソ)は、幼い頃に母親を亡くしながらもボクシングを始める~アマチュアでは48戦して1敗らしい。治安が悪い祖国を離れ、ライセンスはアメリカで取得~しかし、拠点はオーストラリアに移し2006年9月にオーストラリアのビクトリア州でデビューしてタイ人のシンギョク・ソル・シースントに2RでTKO勝ち~さらに7連勝6KOして、2008年8月にサミュエル・コロンバンを判定で降しオーストラリアウェルター級王座を獲得。
さらに5連勝5KOして、2009年11月にファンヨン・パクを3RにKOして東洋太平洋ウェルター級王座を獲得~王座を返上し2連勝2KOして、2010年11月にファン・アルベルト・ゴドイを4RにTKOで降しIBFパンパシフィックウェルター級王座を獲得。
アメリカに主戦場を移し5勝3KO無敗1無効試合も、2013年3月に後の2階級制覇王者ジェシー・バルガスとWBC米大陸ウェルター王座決定戦で対戦も判定負け~その後もアメリカで闘い、4勝2KO3敗もWBOインターコンチネンタル王座決定戦に抜擢される。
対戦するのは、元IBAミドル級王者のカーティス・スティーブンス!
アメリカのニューヨーク州ブラウンズビルで生まれた‘Cerebral Assassin(脳内暗殺者)‘カーティス・デルロイ・スティーブンスは、アマチュアでは2002年全米選手権でタボリス・クラウドを降し優勝~2004年9月に、ニューヨークでデビューしてヘンリー・デュークスを1RにTKOで降す~さらに12連勝10KOするも、2006年7月にマルコス・ブリメーラに8RでTKO敗け。
11月に、マルコス・ブリメーラとの再戦に判定勝ち~12月に、ダフィール・スミスを判定で降しニューヨーク州ライトヘビー級王座を獲得~さらに2連勝1KOするも、2007年6月に後のIBFスーパーミドル級暫定王者になるアンドレ・ディレルに判定敗け~2008年3月に再起し4連勝3KOも、2010年1月にIBFスーパーミドル級2位決定戦でジェシー・ブリンクリーに判定敗け~2012年3月に再起戦を1RにTKO勝ちし、2013年1月にエルビン・アヤラを1RにKOしてNABFミドル級王座を獲得~さらに2連勝1KOして、2013年11月にWBAミドル級王者のゲンナディ・ゴロフキンに挑戦も8RにTKO敗け 『観戦記651』
2014年1月に再起し2連勝2KOするも、2014年10月にアッサン・エンダムとのIBFミドル級王座挑戦者決定戦で判定敗け~2016年5月に再起し、パトリック・テイシェイラとのWBC米大陸ミドル級王座決定戦を2RにTKO勝ちし王座栄冠~11月に、ジェームス・デラ・ロサを判定で降しWBC米大陸王座初防衛に成功~2017年3月に、元IBFミドル級王者のデビッド・レミューとWBC米大陸王座防衛とWBAインターコンチネンタル王座を賭けて対戦も3RにKO敗け 『観戦記1634』
1年4ヶ月空けて、2018年7月にカルロス・ラファエル・クルスを4R終了時TKOで降しIBAミドル級王座を獲得。
祖国を離れ、南半球からアメリカに辿り着きチャンスを掴んだワーレ・オモトソが世界ランキングを上げる為にも9年振りの王座が欲しい!かつてゲンナディ・ゴロフキンにも挑戦したカーティス・スティーブンスが、長年の世界ランカーの意地を魅せるのか!?
2019年8月3日 WBOインターコンチネンタルスーパーウェルター級王座決定戦 カーティス・スティーブンスvsワーレ・オモトソ
カーティス・スティーブンス 30勝22KO6敗 元WBC米大陸ミドル級王者
ワーレ・オモトソ 27勝21KO4敗 元IBFパンパシフィックウェルター級王者
1R、お互いにスピードある左を伸ばす~オモトソは軽やかなステップから、スティーブンスのガードを割って左を通す
さらにオモトソが、左を下から突き上げながら右を叩きつける!
拳は当たっていないように見えたが、スティーブンスは前のめりに倒れダウン!
立ち上がったスティーブンスに、オモトソは倒しには行かずに左を当てながら廻る
2R、オモトソが軽快に廻りながら、左を上下に伸ばしていく
スティーブンスは、ガードを固めながらプレスをかける~しかし、タイミングのいいオモトソの左で再びダウン!
立ち上がったスティーブンスに、オモトソは極めには行かず廻る~スティーブンスが突っ込んで打つ!
3R、オモトソが大きく廻りながら、スティーブンスが入ってくるところに左を入れる
しかし、スティーブンスが低く突っ込み振りまくる!ロープに詰まったオモトソに、スティーブンスがボディーから左フック!
オモトソも打ち返して、凄まじい打ち合いになる~距離がてきたところで、オモトソの左ロングフック!
さらにオモトソが、左アッパーから右ストレート!スティーブンス吹っ飛びダウン!
なんとか立ち上がったスティーブンスも、レフリーは試合をストップ!
見事に3RTKO勝ちで、ワーレ・オモトソがWBOインターコンチネンタルスーパーウェルター級王座を獲得!スピードある動きから小気味のいいパンチを打ち込んだオモトソが、ゴロフキンにも挑戦したスティーブンスを圧倒。そして、世界ランキングを手に入れたオモトソだが、次戦はわずか2ヶ月後の2019年8月にWBAスーパーウェルター級王座3度目の防衛を成功も 『観戦記2388』 ミッシェル・ソロとの再戦が流れ王座を返上~WBOAスーパーウェルター級王者パトリック・テイシェイラに挑戦を画策するもコロナ過で実現せず・・・・2019年11月に、ワーレ・オモトソのBOインターコンチネンタルスーパーウェルター級王座にカスターニョが挑戦。
7敗目を喫してしまったカーティス・スティーブンスもコロナ禍で間隔が開き、次戦は2年7ヶ月後の2022年3月にジョシュア・コンリーと対戦し判定敗けがラストファイト。
★アンディ・オロゴンもナイジェリア出身のボクサーだな・・・ 格闘技blogランキングをクリック⇒格闘技 ブログランキングへにほんブログ村