観戦記2744 UFC Fight Night.163 ザビット・マゴメドシャリポフvsカルヴィ | 人生マイペンライ

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1月28日のONE Champion Ship日本大会は、3億円のゲート収入があったらしい。3月1日のカタール大会には、日本から山北渓人選手と鈴木真治選手が出場しメインはロシアのアナトリー・マリキンがMMAでヘビー級王座。ライトヘビー級王座に続き3階級同時制覇というとんでもない偉業を達成した。層が薄いといってしまえば身も蓋もないのだが、ロシア人選手としたらアメリカが主体のUFCよりも出場しやすく稼げる道なのだろう。ロシアのMMA団体は主にACA、CFC、M-1、FNG、RCCとあるが、MMA界を席巻するヌルマゴメドフ一族のタゲスタン共和国出身選手は世界中のMMA団体で活躍している。

タゲスタン共和国出身MMA選手はヌルマゴメドフ一族以外にも、青木真也選手を降したザイード・イザガクマエフ、元ONEキックボクシングバンタム級王者のアラヴァディ・ラマザエフなど、人口わずか260万人の国から凄まじい選手がこれからも出てくるのだろうか!?

UFCのロシア大会は、アメリカとロシアの関係があるからか意外と少ない。初のUFCロシア大会は、2018年9月のUFC Fight Night136でメインはマーク・ハントvsロシアのアレクセイ・オレイニク 『観戦記1943』 2度目が、2019年4月UFC Fight Night149のアリスター・オーフレイムvsアレクセイ・オレイニク 『観戦記2353』 がメイン。2大会ともヘビー級で、ロシア出身のアレクセイ・オレイニクがメインだったが、3度目となる11月のUFC Fight Night163も、メインはヘビー級のジュニオール・ドス・サントスとロシアのアレキサンダー・ヴォルコフだったが、ドス・サントスが体調不良で欠場~ヴォルコフはグレッグバーディーと対戦で、セミと入れ替えでメインに上がったのはダゲスタン自治ソビエト社会主義共和国のザビット・マゴメドシャリコフ!

 

1991年3月に、当時はソビエト連邦のタゲスタン自治共和国に生まれたザビット・アフメドヴィッチ・マゴメドシャリポフ10歳からレスリングを始め、さらにキックボクシングや12歳からは散打を習う。武術・散打ヨーロッパ王者~武術・散打ワールドカップ優勝、インテグレーテッド・コンバットのロシア王者になる。

2012年5月にOdessa Golden CupでMMAデビューして、ズマゲルジー・ゼトビスバエフに1RでKO勝ち~その後もマイナー団体で3連勝するが、2013年4月にPro.FC 47でイゴール・エゴロフに3Rで1本負けし初黒星~直ぐに再起し2連勝し、2014年11月にAbsolute Championship Akhmat(ACB)のフェザー級グランプリで1回戦をオルジェ・ザマロフに2Rで1本勝ち~2015年3月の準決勝では、アルタク・ナザリャンを2RにTKOで降す~6月のワンマッチもムハメド・ココフに2RにTKO勝ちし、10月の決勝はアブドゥル・ラクマン・テミロフを1Rに1本で降し優勝~2016年3月のACB.31で、シェイク・マゴドメ・アラブカノフとACBフェザー級王座決定戦を1RにKOして王座栄冠~9月のACB.45でも、ヴァウジネス・シウバを1RにTKOで降し初防衛に成功。

UFCと契約し、2017年9月のUFC Fight Night.115でマイク・サンティアゴを2Rに1本で降す~11月のUFC Fight Night.122でも、シェイモン・モラエスを3Rにアナコンダチョークで降す。

 

2018年4月のUFC223では、カイル・ボフニャクを判定で降してフェザー級ランキング15位に入る。

 

2018年9月のUFC228では、ブランドン・デイビスを2Rに1本で降す 『観戦記1931』

 

2019年3月のUFC235で、フェザー級6位のジェレミー・スティーブンスを判定で降す。

 

ついにフェザー級ランキングを5位まで上げ、地元ロシアで対戦するのはフェザー級11位のカルヴィン・ケイター!

 

1988年3月にアメリカのマサチューセッツ州で生まれたカルヴィン・J・ケイターは、地元の高校時に州で8位にランクされる~大学でもレスリングを続けるか悩んだらしいが、高校卒業後にMMAを始めて19歳の時にニック&ネートのディアス兄弟からも教わる。

2007年6月にCombat Zone.22でデビューし、トニー・アルミホに1RでTKO勝ち~さらにCombat Zoneで2連勝も、2008年5月にEliet ECでジェームス・ジョーンズに1Rで1本敗けして初黒星~その後も様々なマイナー団体で13勝1敗の戦績で、2017年にUFCと契約~7月のUFC214でUFCデビューし、アンドレ・フィリに判定勝ち~2018年1月のUFC220でも、シェーン・ブルゴスに3RでTKO勝ち~4月の223では、フェザー級11位のヘナート・モイカノに判定敗け。

 

10月のUFC Fight Night.138で、クリス・フィッシュゴールドを1RにTKOで降す。

 

2019年6月のUFC238で、UFCフェザー級10位のリカルド・ラマスを1RでKOする。

 

大会開催18日前にドス・サントスが欠場となり、急遽メインに繰り上がった1戦だけに通常はメインは5ラウンド制だが3ラウンドでの開催。フェザー級5位のマゴメドシャリコフが、11位のケイタ―を降してUFC6連勝で王座戦へ突き進むか!?

 

2019年11月9日 UFC Fight Night.163 ザビット・マゴメドシャリポフvsカルヴィン・ケイター

 

ザビット・マゴメド・シャリポフ 17勝1敗 フェザー級5位

 

カルヴィン・ケイター 20勝3敗 フェザー級11位

 

1R、マゴメドシャリポフが、オクタゴン中央を取る~ローを蹴っていく

 

さらにマゴメドシャリポフがスイッチをしながら打撃を出し、ケイターの攻撃を寄せ付けない

 

ケイターもパンチで出ていくが、マゴメドシャリポフは廻りながら距離を保ちかわす

 

マゴメドシャリポフはバックブロー連打~ケイターは振り回すも当たらない

 

ケイターがローからパンチを振り回すが、マゴメドシャリポフはインローを合わせてコカす

 

さらに、打撃の展開が続く~マゴメドシャリポフがボディー!

 

2R、やはり、打撃の打ち合い~マゴメドシャリポフがパンチで押し込んでいく

 

マゴメドシャリポフが、サイドキックで突き放す~バックブローはケイターかわす

 

ケイターもパンチを返してはいるが、展開は変わらず当たっているのはマゴメドシャリポフか!?

 

マゴメドシャリポフがタックルから足を取るが、ケイターは切って離れる

 

マゴメドシャリポフが、サンボらしい足掛けでテイクダウンを奪う!

 

マゴメドシャリポフがバックを奪うも、ケイターは直ぐに立つ~パンチの打ち合いではケイターが手数で勝る

 

3R、マゴメドシャリポフがローを蹴るも、ローブローで中断~パンチの打ち合いからマゴメドシャリポフがボディー!

 

ケイターがパンチで出る~足を使うマゴメドシャリポフに当たらない

 

マゴメドシャリポフがトリッキーな動きを入れながら、細かく打撃を入れる~タックル!ケイターは切る

 

ケイターが大きくパンチを振り回す~避けていたマゴメドシャリポフも、下からの左フックを貰う!

 

接近戦で打ち合う~マゴメドシャリポフがコンパクトな左フック!

 

ポイントでは厳しいだろうケイターが攻めるも、大きく廻りながら避けるマゴメドシャリポフにクリーンヒットできない

 

ケイターが、飛びヒザで逆転を狙う!しかし、キャッチしたマゴメドシャリポフが上を取る~そのまま固めて試合終了

 

判定は、ジャッジ3者とも29-28でザビット・マゴメドシャリコフの勝利!

 

タゲスタンらしいグラウンドでの圧倒力ではなく、散打がベースのマゴメドシャリコフらしいトリッキーな打撃でケイタ―を翻弄した。マゴメドシャリコフは 『ケイターが凄まじくタフだった。彼が3Rにあそこまで圧力をかけてくることは予想していなかったが、ダゲスタン、モスクワ、タイ、アメリカでしっかりと準備してきたことは活きたと思う。これで6連勝だ。マックス・ホロウェイvsアレックス・ボルカノフスキー(12月14日のUFC245で組まれているフェザー級王座戦)の勝者と闘いたい。もし試合が組まれれば、5Rを戦えるように仕上げることを約束する。今回は不十分なところがあった。次はもっと良いパフォーマンスをみせたい』 とアピールするも・・・・ザビット・マゴメドシャリコフは、免疫系の病気によりこの試合を最後に引退。

それでもマゴメドシャリコフはタギスタンのMMAの力になっていて、2023年7月の超RIZIN.2のBellatorパートでマゴメド・マゴメドフのセコンドで来日し、元気そうな姿を見せてくれた。UFC2敗目となってしまったカルヴィン・ケイターは、6ヶ月後のUFC249でフェザー級7位のジェレミー・スティーブンスと対戦。

 

★弟のカサン(ハサン)・マゴメドシャリコフはBellatorで活躍中 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村