観戦記2743 WBOバンタム級暫定王座戦 ジョンリエル・カシメロvsセサール・ラミレス | 人生マイペンライ

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先ほどJBCが、2018年3月9日から日本でのみライセンスを停止された元2階級制覇王者ルイス・ネリのマネジャーから謝罪とライセンス申請資格の回復を求める書面が提出され、倫理委員会が申請資格回復を認めるべきと答申したらしい。JBCの発表ではネリをWBCは指名挑戦者として認定するにあたり、計量オーバーやドーピング陽性の再発防止を図るために30日前、15日前、7日前の事前計量厳格運用、徹底したドーピングテストの実施を約束したとしている。噂される5月6日の東京ドームでの4団体統一スーパーバンタム級王者の井上尚弥選手との対戦だが、それでも計量オーバーやドーピング検査に要請が出た場合に前日でも東京ドーム大会のメインを消滅できる事が出来るのか気になってしまう。

挑戦者決定戦に勝利して挑戦権を獲得したネリだが、その試合もフィリピンのフローイラン・サルダールをメキシコに迎えての1戦。メキシコでデビューし、初のメキシコ以外での試合が山中慎介さんに挑戦した2017年8月が初。その後も山中さんとのリマッチ以外は、メキシコと地元のバハカリフォルニア州ティファナからそれほど離れていないアメリカ南部ばかり。挑戦者決定戦の相手サルダールは、フィリピン人らしく世界各国で闘い日本でも5戦闘っている。やはり、同じくフィリピン人で井上尚弥選手とも因縁深いジョンリエル・カシメロもアウェーで闘い続け、IBFライトフライ級王座をアウェーで地元王者を倒した時は暴動が起き、観客に殴られ蹴られて控室へ逃れた。

 

1989年2月にフィリピンのレイテ州オルモックに生まれたジョンリエル・リポンテ・カシメロは、荷役労働者の父と専業主婦の母親の間に生まれる~12歳でボクシング始め、高校を中退して2007年6月に18歳でデビューしロベルト・バヨに判定勝ち~その後も8連勝5KOで、2008年8月にロデル・クイラトンとフィリピンPBFフライ級王座決定戦を判定勝ちし栄冠~10月に、日本で八重樫選手や内藤大助さんと 『観戦記25』 闘ったリエンペット・ソーウィラポンとのWBOアジア太平洋ライトフライ級王座決定戦を5RにTKO勝ちし栄冠~アラン・ラナダとのノンタイトル戦を判定勝ちした同じ月の5月にアーデン・ディアレに8RにTKO勝ちし初防衛に成功~12月に、ニカアグラでコロンビアの元WBAライトフライ級暫定王者のセサール・カンチラとWBOライトフライ級暫定王座決定戦で11Rに逆転TKO勝ちし暫定王座を獲得~2010年7月に、メキシコでラモン・ガルシアの挑戦を受けるも1-2の判定負けで王座陥落~2011年3月に、モルティ・ムザラネのIBFフライ級王座に挑戦も5RにTKO負けし王座獲得ならず~10月に再起し、ロエマルト・センティジャスを1Rに棄権に追い込む~2012年2 月に正規王者ウリセス・ソリスが長期休養中の為、ルイス・アルベルト・ラサルテとIBFライトフライ級暫定王座決定戦を10RにTKO勝ちし暫定王座栄冠~正規王者に認定。

2012年8月に、後に八重樫東選手に勝利しWBCライトフライ級王座を獲得し木村悠選手に奪われ 『観戦記1016』 拳四朗選手にも挑戦した 『観戦記1369』 ペドロ・ゲバラに2-1の判定勝ちし初防衛に成功~2013年3月にパナマに乗り込み、ルイス・アルベルト・リオスに判定勝ちで2度目の防衛に成功~10月にフェリペ・サルゲロを11RにTKO勝ちし3度目の防衛に成功~2014年5月に、マウリシオ・フエンテスを1RでKOするもカシメロは計量オーバーで王座剥奪~12月に、メキシコに乗り込みIBFフライ級王座決定戦でアルマンド・サントスを2RにTKOで下し挑戦権を獲得。そして、2015年6月にアムナット・ルエンロンのIBFフライ級王座に挑戦するもアムナットのダーティーファイトに判定負け 『観戦記1402』

 

しかし、1年後の2016年5月に中国でアムナットに再挑戦し4RにKO勝ちしてIBFフライ級王座を栄冠し2階級制覇達成 『観戦記1406』

 

9月にはイギリスO2アリーナに乗り込み、IBF14位のチャーリー・エドワーズを10RにTKOで降し初防衛に成功 『観戦記1410』

 

2017年6月には、ジェッカー・ブハベに判定勝ち~そして9月に階級を上げ、IBFスーパーフライ級王座挑戦者決定戦で同じフィリピン人のIBFインターコンチネンタルスーパーフライ級王者ジョナス・スルタンと対戦も判定敗け 『観戦記2503』

 

2018年7月にメキシコで再起してホセ・ペチを2RにTKOで降す~2019年2月にフィリピンで、山下賢哉選手を6RにTKOで降す。そしてスーパーフライ級は飛ばして、4月にWBOバンタム級暫定王者決定戦で元WBOラテンアメリカバンタム級王者のリカルド・エスピノサを12RにTKOで降して暫定王座を獲得 『観戦記2703』

 

そして、王座を持ってフィリピンで凱旋防衛戦となり対戦するのはWBO10位のセサール・ラミレス!

 

1987年11月にメキシコのナヤリット州で生まれた‘Parico(インコ)‘セサール・アレクシス・ラミレス・ロラは、2012年4月にメキシコのハリスコ州でデビューしてホナタン・コバルビアスに判定勝ち~9月にも判定勝ちするも、2012年11月にアレハンドロ・ゴンサレスJrに2RでKO敗け~直ぐに再起して6連勝3KOも、2015年4月にアーロン・アラメダに判定敗け~同月に再起して4連勝3KOも、2016年7月に後にWBAスーパー&IBFバンタム級王者になるライアン・バーネットのWBCインターナショナルバンタム級王座に挑戦も判定敗け。

直ぐに再起して3連勝3KOして、2018年2月にサンティアゴ・エストラーダを12RにTKOで降しWBCメキシコスーパーバンタム級王座を獲得~8月に、ノンタイトル戦でエリセオ・ベレスに12RでTKO勝ち~2019年4月に、エディ・バレンシアを判定で降しWBCメキシコ王座初防衛に成功。

 

マニー・パッキャオ率いるMPプロモーションにより、フィリピンでの初防衛戦が実現したカシメロ!日本人選手では考えられない環境下で、3階級制覇の総てを国外で達成しているカシメロが初防衛戦をフィリピンで行う!初の王座戦はイギリス、2度目はフィリピンでとなったセサール・ラミレス!正規王者のゾラニ・テテとの統一戦へ向かうのはどちらか!?

 

2019年8月24日 WBOバンタム級暫定王座戦 ジョンリエル・カシメロvsセサール・ラミレス

 

ジョンリエル・カシメロ 27勝18KO4敗 初防衛戦

 

セサール・ラミレス 18勝11KO1敗 WBCFECOMBOXスーパーバンタム級王者

 

1R、カシメロが、グイグイ前に出てプレッシャーをかける~廻るラミレスに豪快な右!

 

ラミレスは、長い左を打ち距離を取る~カシメロは手数は少ないが、ラミレスの左に右を被せていく

 

2R、カシメロが、廻るラミレスを追いかけ振るも当たらない

 

前には出ているカシメロも、ヒットしているのはラミレスのジャブ~カシメロはスイッチして左ストレートを伸ばす

 

3R、ラウンド開始とともに、カシメロが獰猛に打っていく!

 

しかし、ラミレスも柔らかくラフなカシメロのパンチを避ける~ラミレスから打っていくも、バックステップでかわしたカシメロが左フック!

 

ラミレス効いた!足が躍り尻餅をつきダウン!

 

立ち上がったラミレスに、カシメロが極めにいく!しかし、ラフ過ぎてラミレス左フックを合わせる

 

4R、ラミレスから出ていく~ワン・ツーでカシメロを追うが、カシメロも柔らかくボディーワークでかわす

 

カシメロも、ボディーから振りかぶるが当たらない~ラミレスが右ストレートでカシメロを追いかける!

 

5R、ラミレスが右ストレートを振り、かわしたカシメロが左フックを狙うが外れる

 

後頭部から押した感じだが、ラミレスは手を付いてダウンを取られる

 

ラミレスはダウンじゃないとアピールも、やはり効いている~再開後もカシメロが右!右!

 

6R、ラミレスが出ていくも当たらない~カシメロはスイッチしながら左ストレート!

 

ラミレスも右ストレートで攻める~体格を生かして押し込む!

 

7R、カシメロが、しっかり左を突いていく~ボディーに右を伸ばし左を長く返す

 

カシメロが動き廻って、上下に打ちまくる~ラミレスも必死に廻るが、カシメロの右!ラミレス吹っ飛ぶ!

 

しかし、レフリーはスリップの判定~ブレイク後も、カシメロが豪快なパンチで追い込む

 

カシメロが身体ごと押し込む連打で、再びダウンを奪う!

 

立ち上がったラミレスは、マウスピースを落とすなど時間を稼ぎラウンド終了

 

8R、ラミレスは、ダメージを感じさせずに打ち合う~カシメロもラフに振るが、ラミレスが左フック!

 

ラミレス攻める~カシメロは下がりながらも、ラミレスの右をかわしてアッパー!

 

9R、お互いに疲れが見えてきているが、手数多く打ち合う!

 

有効打が両者とも入れられないなかで、ラミレスが凄まじい気迫で押し込んでいく!

 

しかし、耐えたカシメロが下から左フック!ラミレスはマウスピースが飛ぶ!

 

10R、ダメージあるラミレスに、カシメロがボディーからラッシュ!

 

ラミレスも必死に返すが、明らかに効いている~カシメロが豪快に追い回す

 

ラミレスは効いている!こうなると、カシメロの暴力的なパンチが凄まじい風速で吹き荒れる!

 

吹っ飛んだラミレスは、意識が飛んでいるか動けず終了!

 

見事10RにKO勝ちで、ジョンリエル・カシメロがWBOバンタム級暫定王座の初防衛に成功!スピードがある訳では無いが、スイッチをしながらも強烈なパンチを叩きつける獰猛なカシメロにボクシングはスポーツではなく格闘技を感じる。しかし、喧嘩ファイト過ぎる部分は穴でもあり魅力。そして、怪我でWBSSを棄権したWBOバンタム級正規王者のゾラニ・テテとの統一戦はテテがホームにしているイギリスで3ヶ月後の2019年11月に行われる。

井上尚弥選手は当面はスーパーバンタム級で闘うことを宣言しているが、元2団体スーパーバンタム級王者のムロジョン・アフマダリエフ、2団体で指名挑戦を持つサム・グッドマンと井上選手の対戦候補はルイス・ネリ以降も多くいるが、やはり因縁のジョンリエル・カシメロとの対戦も私は観てみたい。井上選手のような正統派のボクサーのコンピューターを狂わせるとしたら野獣の闘いができるカシメロぐらいな気がするから。

 

★ネリvs カシメロも面白そうだが 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村