観戦記2742 WBAオセアニア&WBOオリエンタルミドル級王座戦 ジェフ・ホーンvsマイケル・ | 人生マイペンライ

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《本日のDVD観賞》

 

昨日は、井上拓真選手のWBAバンタム級王座防衛戦、中谷潤人選手のWBCバンタム級王座挑戦、田中恒成選手のWBOスーパーフライ級王座決定戦とトリプル世界戦を堪能した。両国国技館で開催され試合も素晴らしい内容だっただけに、どうしてもAmazonPrimeでの配信はもったいなく感じてしまう。選手のファイトマネーを考えれば有料放送が有効だが、井上尚弥選手ぐらい有名になり海外にも売れるコンテンツでもないのなら仕方ないが・・・・今大会は、どれぐらいの視聴者数があったのだろう!?中谷選手は2023年5月のWBOスーパーフライ級王座決定戦で、アンドリュー・モロニーを衝撃的な12RにKO勝ちをアメリカでして 『観戦記2593』 アメリカのボクシング専門誌RINGや放送したESPN、スポーツ専門局のCBSスポーツでも2023年の最優秀KOに選ばれただけにアメリカでの売り出しとなって欲しかった。

海外での王座防衛戦や挑戦が珍しくなった2020年代だが、かつては海外での世界戦何十連敗などニュースになった。しかし、中谷選手のように普段からアメリカで練習をしている選手も増え‘エキサイトマッチ‘を観ている世代は「海外で試合をしたい」と言う選手も多い。昨日のメインで井上拓真選手に挑戦した元IBFスーパーフライ級王者のジェルウィン・アンカハスは、王座奪取はフィリピンでマックジョー・アローヨから奪ったが 『観戦記1971』 その後の11度の世界戦はマカオ、オーストラリア、イギリス、アメリカ、メキシコと総てアウェー。国の経済事情が大きい原因だが、世界中で闘ったフィリピンの英雄マニー・パッキャオ率いるMPプロモーション所属なのもあるだろう。アンカハスとパッキャオが同興行に出場したのは、マニー・パッキャオvsジェフ・ホーンの 『観戦記1336』 のアンダーカードで帝里木下選手との防衛戦だった 『観戦記1334』 オーストラリアで開催された大会で、パッキャオは地元のホーンにまさかの判定敗けをして王座陥落。WBO1位だったとはいえ、ホーンは世界的には無名でオーストラリアでしか試合をした事がなかった。

ホーンは初防衛戦でテレンス・クロフォードとアメリカで闘い王座陥落~その後は再びオーストライアでチャンスを待つ。

 

1988年2月オーストラリアのクイーンズランド州ブリスベンに生まれた‘ホーネット‘ジェフリー・クリストファー・ホーンJrは、本を読んだりゲームで遊ぶのが好きでサッカーやラクビーもしたが、自称「オタク」で、イジメられていたので9歳のときに自己防衛の為にボクシングを始める。10歳の時に初の試合をし、23歳で2011年度世界選手権ライトウェルター級に出場~2012年ロンドンオリンピックに出場しベスト8に入った。2013年3月にデビューし、ジョディ・アレンを2RにTKO勝ち~4月にトゥリン・ロフィア、5月にヌンチャム・キャットソンサンをKOするも、8 月のリバ ン・セゼールには負傷引き分け~9月に、豪州ウェルター級王座決定戦でサミュエル・コロンバンを1RでKOし王座獲得~11月にアスウィン・カブイを2RにTKO、12月にノーフェル・ベン・ラバーに判定勝ち~2014年3月に、WBOオリエンタルウェルター級王座決定戦でリバン・セゼールを9RにTKOで降し栄冠~7月には、WBOオリエンタルウェルター級王座の初防衛戦とPABAパンアジアウェルター級王座決定戦のWタイトル戦でフェルナンド・フェレイラ・ダシルバに判定勝ちし2冠~12月に両王座の防衛戦でロブソン・アシスを5RにKOし防衛に成功~2015年6月には、ホーンの2冠とリッチモンド・ドジャーベングのWBA環アフリカウェルター級王座の統一戦を3RにTKO勝ちし3冠~さらに8月には、ビクトル・プトロニコフのIBFインターコンチネンタルウェルター級王座と統一戦をして7Rに負傷判定勝ちで4冠~WBA環アフリカウェルター級王座は返上したものの、11月にアルフレド・ロドルフォ・ブランコを判定で降しWBAオセアニアウェルター級王座を獲得し再び4冠~12月に、WBOオリエンタル&IBFインターコンチネンタルウェルター級王座防衛戦でアフメド・エル・ムサビを判定勝ちし王座防衛~2016年4月には、IBFインターコンチネンタルウェルター級&WBOインターコンチネンタルウェルター級王座決定戦で元WBAスーパーライト級暫定&WBOスーパーライト級&IBFウェルター級のランドール・ベイリーを7R終了棄権に追い 込み、IBFインターコンチネンタルウェルター級王座の防衛とWBOインターコンチネンタルウェルター級王座を獲得する~10月には、リコ・ミューラー9RにTKO勝ちでIBFインターコンチネンタルウェルター級王座を防衛~12月には、WBO8位のアリ・フネカを6RにTKOで降しWBOインターコンチネンタルウェルター級王座を防衛。

そして、2017年7月にWBO1位としてWBOウェルター級王者のマニー・パッキャオに挑戦し微妙な判定ながら判定勝ちして王座獲得 『観戦記1336』

 

当然、パッキャオと再戦かと思われたがパッキャオがフィリピンの国会時期と重なり(パワーファイターを嫌った?)12月にWBO10位のゲイリー・コーコランと初防衛戦をして、11RにTKO勝ちで初防衛に成功 『観戦記1950』

 

2018年6月に、3階級目を狙ってウェルター級に上げてきたテレンス・クロフォードの挑戦を受けるも9RにTKO負け 『観戦記2104』

 

2018年11月に、WBOオリエンタルミドル級王者のアンソニー・ムンディンを1RにKOしてWBOオリエンタル王座とWBAオセアニアミドル級王座を獲得 『観戦記2291』

 

そして、WBOオセアニア&WBOオリエンタル王座初防衛戦で対戦するのは同じオーストラリア人のマイケル・ゼラファ!

 

1992年3月に、オーストラリアのビクトリア州メルボルンで生まれた‘Pretty Boy‘マイケル・ゼラファは、19歳になる1週間前の2011年3月に地元オーストラリアのビクトリア州でデビューしてピーター・マクリポディスに1RでKOする~さらに4連勝2KOして、2011年11月にファイサル・ファヤドを2-1の判定で降しビクトリア州スーパーウェルター級王座を獲得~2012年6月にアリエル・オモンゴスを2RにTKOで降し、12月にはデビッド・ガルビンを大差判定で降しWBCアジアコンチネンタルスーパーウェルター級王座を獲得。2013年2月に、エイドリアン・キャンベルを判定で降し初防衛に成功~王座を返上し6連勝3KOし、2014年10月にアリフ・マゴメドフとWBOアジア太平洋&WBOユースミドル級王座決定戦で争うも判定敗け~直ぐに再起して2連勝2KOも、2015年9月に元WBOミドル級王者のピーター・クィリンに5RKO敗け 『観戦記1018』

 

12月にイストバン・ツェラーを5RにKOして再起し、12月にレナート・オリベイラを3RにTKOで降しIBF環太平洋ミドル級王座を獲得~2017年6月にトーマス・アンドレス・レイソノを6RでKO~2018年3月に、アダム・ハーバーを判定で降しコモンウェルス英連邦スーパーウェルター級王座を獲得~さらに6月にも、ウェイド・ライアンを判定で降しWBAオセアニアスーパーウェルター級王座を獲得~8月に、ホセ・アグスティン・フェリアを3RにTKOで降しWBAオセアニア王座初防衛に成功~12月に、元IBFウェルター級王者のケル・ブルックとWBAスーパーウェルター級王座挑戦者決定戦で対戦も判定敗け。

 

2019年4月に再起し、レス・シェリントンに2RでKO勝ち。

 

クロフォードにTKO敗けし、一気に2階級上げてミドル級でWBO地域王座を獲得したホーン。村田諒太さんと対戦の予定もあるらしく、村田さんはこの試合の1ヶ月前にロブ・ブラントとの再戦に大感動勝利してWBAミドル級王座に返り咲いている 『観戦記1758』 身長では差があるマイケル・ゼラファに勝利して、 ミドル級での王座挑戦へ繋げられるか!?

 

2019年8月31日 WBAオセアニア&WBOオリエンタルミドル級王座戦 ジェフ・ホーンvsマイケル・ゼラファ

 

ジェフ・ホーン 19勝13KO1敗1分 前WBOウェルター級王者

 

マイケル・ゼラファ 26勝15KO3敗 元IBFパンパシフィックミドル級王者

 

1R、ゼラファは距離を長く保つ~ホーンが右を振るも届かない

 

ゼラファも右を振る~ホーンも頭から突っ込むが、ゼラファもスピード生かして右クロス!

 

2R、ゼラファが長い左を連射する~ホーンは潜ろうとしたところに、ゼラファが右を合わせる!

 

後方によろけ倒れたホーン!早くもダウン!

 

立ち上がったホーンは、ダメージは感じさせずに前に出る~しかし、ゼラファは左を出しながらかわす

 

3R、フックを振るホーンに、ゼラファはジャブを突いて廻る~ホーンは多少貰おうとも、強引に入り左フック!

 

ゼラファ効いた!ホーンは勢いづき、ホーンらしい突っ込みでガンガン入る!しかし、ホーンはバッティングで左目上からカット

 

4R、ホーンが低く入っていくが、ゼラファも右を打ち降ろす!

 

さらにゼラファは右ストレートを当てるも、ホーンも左フック~ゼラファは、左で距離を取るとリズムが出る

 

5R、ホーンがガンガン突っ込み振るが、ゼラファは打ち合う気はなく廻りながら軽く当てる

 

ゼラファは動き廻り、突っ込んでくるホーンに左を様々な角度で当てる

 

6R、動き廻るゼラファを、ホーンが追いかける~ゼラファのジャブを掻い潜ってボディー!

 

低く追いかけてくるホーンに、ゼラファは右アッパーを狙う!

 

7R、ホーンは突っ込むが当たらず、ゼラファも入ってくるところを狙うが当たらない

 

動きが読まれてきたホーンは、ゼラファに狙い打たれる~ホーンの突進が止まると、ゼラファがロングの右!さらにゼラファが追いかけ右!

 

8R、まだまだ動くゼラファが、左を当てながら軽快に廻る

 

細かく当てるゼラファ~ホーンは振りが大きく、ゼラファに狙いたれる!

 

9R、疲れとダメージで動きが落ちたホーンに、ゼラファは入り際の左で入れさせない

 

ホーンの突進を、ゼラファはヒラヒラかわして右ストレート!

 

ゼラファから前に出ていく~ホーンは下がり、身体を起こされたところに右ストレートを貰う

 

ホーンはクリンチも、ゼラファは打ちまくる!ホーン効いている!

 

コーナーに詰まったホーンに、ゼラファは打ちまくる!ホーン崩れてダウン!

 

ホーンのセコンドがエプロンに上がるが、ホーンは立ち上がり続行~ゼラファは一気に極めにいく!

 

ホーンは、コーナーまで吹っ飛び打たれる~ついにレフリーが飛び込んで止めに入る!

 

なんと!なんと!マイケル・ゼラファが、9RにTKO勝ちでWBAオセアニア&WBOオリエンタル王座奪取!ミドル級では背が低いホーンが得意の圧力を生かしたブルファイトに持ち込めず、2回にはゼラファにダウンを奪われ長いパンチを打たれ過ぎて最後は滅多打ちにされた。8Rまでの採点も、74-77が2人と72-79でゼラファが圧倒していた。

2019年12月の村田諒太さんの初防衛戦の挑戦者に選ぶ気持ちがあったトップランクのボブ・アラムは、ジェフ・ホーンとの後にロブ・ブラントと村田さんの3戦目を考えていたらしい。じゃ、ゼラファにチャンスを!とはいかないのが興行の単純ではないところで、ゼラファの次戦は4ヶ月後にジェフ・ホーンが再戦契約を行使してと再戦となる。

再戦前にゼラファは 『キャンプが完璧だったんで自信も上がってるよ。前回の試合よりもレベルが上がってて、早めにストップさせてやろうと思う。前回は楽勝だった。今度は奴のキャリアを終わらせることに集中する。ホーンを引退させてやる。』 と話し、ホーン側は階級を下げての再戦なら金を払うと条件を出した事には 『ホーン陣営は打つ手がないんだ。ホーンがミドル級の選手じゃないのに。村田戦を邪魔した代償を払わせるよ。KOしてやる』 と話し、ホーンは 『前回は相手を過小評価してしまい、恥ずかしかった。いつものように戦えなかった。でも、いまはハングリーです。勝って世界タイトルを目指します』 と話す。

 

★村田戦を邪魔されたゼラファは 『村田は穴だらけで、ちゃんと練習すれば勝てる』 と言いたい放題 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村