観戦記2734 WBOアジアパシフィックバンタム級王座戦 西田凌佑vsソンセン・ポーヤム | 人生マイペンライ

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《本日のTV観賞》

 

例年は1月、2月はボクシングのビックマッチは少ない傾向だったが、延期の関係とはいえ2024年は1月にWBAスーパー&WBCライトフライ級王者 寺地拳四朗選手の防衛戦 『観戦記2733』 WBAフライ級王者のアルテム・ダラキアンにユーリ阿久井政吾選手が挑戦 『観戦記2730』 と素晴らしい世界戦を堪能できた。そして、2月にはトリプル世界戦で、WBAバンタム級王者の井上拓真選手が元IBFスーパーフライ級王者のジェルウィン・アンカハスと防衛戦、田中恒成選手とクリスチャン・バカセグアでWBOスーパーフライ級王座決定戦、WBCバンタム級王者アレハンドロ・サンティアゴに中谷潤人選手が挑戦。

素晴らしいカードが揃った大会だが、井岡一翔選手が返上しランキング1位なので文句は無いのだが・・・・田中恒成選手が勝てば、3階級目の王座決定戦での4階級制覇達成。田中選手が悪いわけでは無いが、王者に勝ってのベルト奪取と決定戦では価値が違うと思う。同じ日に3階級制覇を狙う中谷潤人選手も、WBOフライ級王座とWBOスーパーフライ級王座は決定戦による栄冠だったが、3階級目のWBOバンタム級王座は王者に挑戦となり応援する気分が変わってくる。

恵まれた身体をもつ長身サウスポーの中谷潤人選手は、世界戦6戦で4KOという世界的にも評価が高い無敗の2階級制覇王者。長身サウスポーというとポール・ウィリアムスが大好きだったが、中谷選手と同じくバンタム級で長身サウスポーがWBOアジアパシフィック王者の西田凌佑選手!

 

1996年8月に奈良県香芝市に生まれた西田凌佑選手は、中学生の時は陸上部に所属し奈良県立王寺工業高校時代にボクシングを始める~2014年度国体少年の部フライ級で優勝。近畿大学に進学し、元WBAスーパーフライ級王者の名城信男さんの指導を受ける。

大学を卒業し、2019年10月にタイでデビューしてサコン・ケークンに1RでTKO勝ち~12月には日本でパブリト・カナダに判定勝ち~2020年12月には、元日本王者バンタム級王者の大森将平選手と123ポンド(スーパーバンタム級122ポンド)契約の1戦を判定勝ちして日本スーパーバンタム級&WBOアジア5位にランクされる。2021年4月に、比嘉大吾選手のWBOアジアパシフィックバンタム級王座に挑戦し大差判定勝ちで王座獲得 『観戦記2251』

 

2021年12月に、WBOアジア11位の大橋哲朗選手を大差判定で降しWBOアジア王座初防衛に成功~2022年10月にも、WBOアジア14位のアルジュム・ペレシオをフルマークの判定で降し2度目の防衛に成功。

 

そして3度目の防衛戦の相手は、3度目の来日となるWBOアジアパシフィック3位のソンセン・ポーヤム!

 

1999年10月にタイのナコンラチャシマで生まれたソンセン・ポーヤムことペットソンセーン・ロンリアンギラーコラートは、タイなので幼いころからムエタイをやっていたのだろうが・・・・ボクシングでは、2017年10月にタイのバンコクでデビューしてパンチャー・サイトーンジムに判定勝ち~12月には来日し、大阪で木久健次選手に4RでKO敗け~タイで5連勝1KOして、2019年3月に畑中健人選手のWBCフライ級ユース王座に挑戦も2RでTKO敗け。

タイに戻り2連勝2KOして、2019年8月にサックシット・チョイヨンジムを3RにTKOで降しタイフライ級王座を獲得~11月にも、シレム・セランを判定で降しIBF環太平洋フライ級王座を獲得~王座を返上して、タイでスーパーフライ級~スーパーバンタム級で8連勝8KOして、2022年11月に来日して比嘉大吾選手に判定敗け

 

12月にはタイで、キティポン・カチョンサンティチャイを3Rに棄権に追い込む。

 

3度目の来日となるソンセン・ポーヤムだが、比嘉選手には打たれても耐えて判定まで持ち込んだタフネスを魅せるか!?デビュー4戦目で比嘉選手を完封した西田選手が、倒しきれない?倒しきらない?スタイルに様々な意見もあるが、完封勝ち以上のものを魅せるか!?

 

2023年4月1日 WBOアジアパシフィックバンタム級王座戦 西田凌佑vsソンセン・ポーヤム

 

西田凌佑 6勝1KO無敗 3度目の防衛戦

 

ソンセン・ポーヤム 18勝12KO3敗 WBOアジア3位

 

1R、ガード高いソンセンに、西田選手は軽いジャブでガードを叩きながらボディー!

 

ソンセンは、西田選手のジャブで入れない~強引に入ると、西田選手も左を狙っている

 

2R、西田選手の長いジャブが、ソンセンのガードを割って入っていく

 

西田選手は、距離を取りながらワン・ツー~さらにボディーアッパーも効かせる

 

3R、西田選手がカウンターで左を当てていくも、ソンセンは全く効いた素振りはない

 

ソンセンは右ストレートを伸ばすが、西田選手は距離を取る~またも左カウンターだが、ソンセンは変わらず出てくる

 

4R、淡々と、西田選手がジャブを内側から通していく

 

さらに西田選手が、ボディーも左ストレートもバンバン当てるがソンセン効かない

 

5R、いよいよ、西田選手が距離を詰めていく~ソンセンが返してきても、ショートのカウンター!

 

さらに西田選手が連打し、ソンセンは足が縺れて膝をつきダウンを取られる

 

ダウンじゃない!?と、アピールするソンセン~再開後に西田選手はラッシュ!しかし、ソンセンもカウンターの左!

 

6R、西田選手が強くワン・ツーを打ち込んでいくも、ソンセンはガードに徹して防ぐ

 

たまに右を返すソンセンも、ガードに徹する~西田選手はガードを割るワン・ツー!

 

7R、西田選手は距離を取りながら、ソンセンの大きい右だけ貰わないように動く

 

ジャブを当てながら廻る西田選手~ソンセンが突っ込んできても、右フックで廻してボディー!

 

8R、タフなソンセンは前に出続けるが、西田選手は距離を取りながらボディー!

 

ダウンを奪いたい西田選手が、左ストレートを当てるも効かせきれない

 

9R、身体も振らないソンセンは、サンドバッグ状態だが耐える

 

しかし、西田選手も距離をキープしながらでラッシュしない~ソンセンはガードを固めながら、打たれても前に出る

 

10R、西田選手が上下にジャブを突く~このラウンドは、動きが止まったソンセンに踏み込みボディー!

 

廻りながらパンチを当てる西田選手だが、ソンセンは休んでいたのか!?ラウンド後半は出ていきアッパー連打!

 

11R、このラウンドは、西田選手も頭を付けての打ち合いに応じる~ソンセンも振り回してくるが、西田選手が身体を生かして押しまくる!

 

西田選手がパンチをまとめるが、ソンセンがタフなのかダウンは奪えない

 

12R、ポイントは圧倒的だろう西田選手が、ラストラウンドだが攻めまくる!

 

西田選手が左ストレート~右フックで倒しにいく!止めてもいいぐらいだが、ソンセンは最後まで倒れず試合終了

 

判定は、ジャッジ3者とも120-107で西田凌佑選手が判定勝ちでWBOアジアパシフィック王座2度目の防衛に成功!

 

西田選手の完勝だが・・・・ソンセンは心折れずに立っていただけというだけで、本当にWBOアジア13位なのかと疑ってしまう。西田選手は 『納得いく内容じゃない。相手は予想通りタフで気持ちも強かった。勝つだけではなく面白い試合をしないと。流れの中で倒せるようにしたい』と話す。

これで世界ランキングはWBC9位、IBF5位、WBO8位と上げて世界戦が期待される西田選手は、次戦で東洋太平洋バンタム級王者栗原慶太選手との統一戦が3ヶ月後の2023年7月に後楽園ホールで決定!と報道されるが・・・・・西田選手は8月11日に大阪でIBF5位としてIBF6位のクリスチャン・メディナとIBFバンタム級王座挑戦者決定戦で対戦!

 

★西田選手はこの試合の3週間前に元アマチュアボクサーの河野沙捺さんと結婚 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村