《本日のDVD鑑賞》
昨日の有明アリーナの大興行は、拳四朗選手の3団体統一ライトフライ級王座戦が中止になったのは残念だったがWBAスーパー&WBC王座は見事防衛。井上拓真選手は、ノルディーヌ・ウバーリに敗けて以来 『観戦記1835』 3年5ヶ月振りにバンタム級王者に返り咲いた。しかし、相手が41歳で4度目の来日となる元WBAスーパーフライ級王者のリボリオ・ソリスなんだから何とも驚きだった。リボリオ・ソリスが初来日したのが、2013年5月に河野浩平選手とWBAスーパーフライ級王座防衛戦~12月には亀田大毅選手と統一戦も、体重超過で大毅選手の敗けて王者問題 『観戦記645』 2016年3月には、山中慎介選手のWBCバンタム級王座に挑戦で再々来日も判定敗け~それでもWBAバンタム級王者のジェイミー・マクドネルに2度挑戦 『観戦記1459』 『観戦記1460』 2020年2月には、WBAバンタム級王座決定戦で、ギジェルモ・リゴンドーと対戦。
その後はWBA中南米王者になるなど5連勝していたが、ベネズエラが本部のWBAだけにベネズエラ出身のソリスに忖度があるんじゃないかと疑いたくなる。
井上拓真選手もウバーリに敗けて以来のバンタム級契約での試合が、王座決定戦というのも何だかな・・・・まぁ兄の井上尚弥選手がバンタム級王座を総取りだったのでスーパーバンタム級で闘っていたのだが、スーパーバンタム級では日本人とのサバイバルマッチばかりで世界挑戦が決まらなかった。
しかし、井上尚弥選手がスーパーバンタム級に上げてスーパーバンタム級王座にダイレクトで挑戦する事になり、拓真選手はバンタム級では2年3ヶ月振りの試合だが世界王座栄冠。
スーパーバンタム級では、2団体王者が2人となっていて挑戦のチャンスが来づらかった。そのスーパーバンタム級王者2人のうち1人が井上尚弥選手が7月に挑戦するスティーブン・フルトン!
1994年7月にアメリカのペンシルベニア州フィラデルフィアで生まれた‘COOL BOY STEPHE‘スティーブン・フルトンは、12歳からボクシングを始める~2012年2月の全米選手権フライ級ベスト4~2013年4月の全米選手権バンタム級準優勝~5月のナショナル・ゴールデングローブはフライ級で優勝~2014年5月のナショナル・ゴールデングローブでは、バンタム級でベスト4などアマチュア戦績75勝15敗。
2014年10月にアメリカのコネチカット州でデビューし、イサック・アナグマに2RでTKO勝ち~その後も6連勝2KOし、2015年12月にはジョシュア・グリアに2-0の判定勝ち~さらに2連勝2KO。
そして、初の8回戦で対戦するのはプエルトリコのルイス・サウル・ロサリオ!
プエルトリコのカグアスで生まれたルイス・サウル・ロサリオ・ビジャファーネは、アマチュアでは2年程戦績を積む~2013年10月にデビューして、アレキサンダー・リベラに2RでTKO勝ち~11月にも、ホセ・L・ゴンザレスを1RにTKOで降す~しかし、3月にフェリックス・カラバロとドロー~10月からは3連勝3KOして、2015年6月に初のアメリカでアンドレス・バルデラスに3RにKOする~10月にもアメリカのオハイオ州で、アーロン・ジャメル・ホリスを4RにTKOで降す。
無敗同士のホープ対決は、ペンシルバニア州ベツレヘムで対戦!2連続KO中のフルトンだが、KO率はロサリオが圧倒的だが更なる上に向かうのはどちらか!?
2017年4月4日 ‘COOL BOY STEPHE‘ スティーブン・フルトンvsルイス・サウル・ロサリオ
ルイス・サウル・ロサリオ 8勝7KO無敗1分
スティーブン・フルトン 10勝5KO無敗
1R、ガード高くゆっくり出てくるロサリオに、フルトンは軽快に動きながらジャブ
上下にパンチを出しながら廻るフルトンに、ロサリオはプレスをかけ大きい左!
2R、ロサリオが出ていく~左を振るも、フルトンはバックステップでかわし右!
フルトンが、左右に動きながらボディー~しかし、ロサリオが身体を当てながら押し込んでくる!
フルトンが速いコンビネーションで押し返す~ロサリオは大きい左を振り回す!
3R、距離を取るフルトンに、ロサリオが入っていき強振するがフルトンのガード固い
フルトンもボディーから連打~お互いにボディーを打ち合うが、ロサリオが腕を畳んで顔面にも連打を繋げる!
4R、フルトンがジャブを当てながら、慎重に距離をキープしてロサリオのパンチをかわす
ロサリオが豪快なパンチでフルトンをロープに追い込むが、パンチを当てているのはフルトン
5R、やはりロサリオが勢いよく踏み込んでくるが、フルトンはバックステップしながら打ち終わりを狙う
動くフルトンに、ロサリオは着いていけない~それでもロサリオは振りまくり、フルトンは手数が出てこない
6R、パンチが当たらないロサリオの手数が止まる~フルトンはジャブで誘っておいてカウンター!
フルトンは、廻りながらダイレクトの右をコンパクトに合わせる
お互いに手を出すが当たらない~フルトンがフリッカーのようなジャブで距離を取りながら、大きい右で踏み込む!
7R、ポイントでは厳しいだろうロサリオが、ガンガン左ストレートで踏み込んでくる~フルトンは、左フックを合わせようと狙う
フルトンは自分からは攻めずに、ロサリオが入ってくるところに左を合わせる
それでもロサリオは攻めまくり、フルトンをコーナーに詰めるが当たらない
8R、打ち合うつもりがないフルトンは、軽く当てては動いてロサリオのパンチをかわす
ロサリオが必死に振りまくるが、フルトンはヒラヒラとかわして抜けていく
判定は、80-72 79-73 78-74 3-0でスティーブン・フルトンが判定勝ち!
大差判定勝ちで連勝を11に伸ばしたスティーブン・フルトン!メキシカンらしく好戦的にガンガン振ってくるロサリオを、距離を取りながら当てては動くフルトンがボクシングのレッスンを付けたような試合だった。しかし・・・・タイミングは素晴らしいが、この時点ではタッチボクシング的なフルトンに魅力は感じない。
井上尚弥選手との試合が7月に伸びたフルトンは、この後は11勝を積み上げるがKOは3つ増やした21勝8KO。身長は井上選手より4cm高いらしいフルトンだが、あのダニエル・ローマンをほぼフルマークで降すぐらいなので闘いづらい何かがあるのだろう。フルトンは2022年6月のダニエル・ローマン戦から1年1ヶ月空いての井上尚弥戦だが、井上選手は階級を上げた初戦ではオマール・ナルバエス戦 『観戦記1947』 ジェイミー・マクドネル戦 『観戦記1470』 と凄まじいKO劇を魅せているが、スーパーバンタム級での初戦ではどんなモンスター振りを魅せてくれるのか楽しみだ。
★フルトンは2019年8月以来KO勝ちは無い 格闘技blogランキングをクリック⇒格闘技 ブログランキングへにほんブログ村