《本日のＤＶＤ鑑賞》
母国ウクライナの戦禍により４団体統一ライト級王座の挑戦を見送っていた元３団体統一ライト級王者のワシル・ロマチェンコが、１年遅れで４団体王者に挑戦する日が（５月２０日）近づいてきた！ウクライナとロシアの紛争は終わっていないが、ワシル・ロマチェンコも２月で３５歳となり残り少ないだろうキャリアをボクシングに専念できるように願うがロシアの侵攻は終わらない・・・
ロシアは１９９０年にミハイル・ゴルバチョフがソビエト連邦の大統領になり、ペレストロイカからソ連の崩壊～ロシアとなり、東ヨーロッパの国々が独立～ベルリンの壁が崩壊して民主主義の嵐が吹き荒れる中でユーゴスラビア紛争、スロベニア紛争、クロアチア紛争、そして第二次世界大戦以降で最悪の紛争と言われたボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争へと続いた。ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争は他民族だったのもあり陣取り合戦となり、自民族勢力の支配下に住む異民族を排除し、勢力圏を民族的に単一にするための民族浄化という虐殺や強制収容という悲惨な紛争となってしまった。
その中でも１９９５年７月にスレブレニツァで起きてしまった虐殺では、８０００人以上の人命を奪ったと云われている。そんな家族が殺される悲劇の中で、母親とボスニア・ヘルツェゴヴィナから亡命してドイツの難民キャンプで５年間過ごしＵＦＣまで辿り着いた格闘家がミサアド・ベグティック！
１９９１年２月にユーゴスラビアで生まれたミアサド・ベグティックは、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争で３歳の時に母親に連れられ亡命～父親は戦死し、祖父母は１９９５年７月の「スレブレニツァの虐殺」で射殺されたらしい。イタリア～ドイツの難民キャンプと生き延び、１０歳の時にアメリカのネブラスカ州オマハに移住。１２歳から空手とボクシングを習い、アマチュアのＭＭＡで４勝無敗。
２０１１年７月に、Ｖｉｃｔｏｒｙ Ｆｉｇｈｔｉｎｇ Ｃｈａｍｐｉｏｎｓｈｉｐ.３５でデビューしシェーン・ハッチンソンに１Ｒ３１秒でＴＫＯ勝ち～１０月のＶｉｃｔｏｒｙ Ｆｉｇｈｔｉｎｇ Ｃｈａｍｐｉｏｎｓｈｉｐ.３６でも、デレク・ローズに１ＲでＴＫＯ勝ち～２０１２年３月のＴｉｔａｎ ＦＣ２１でコーディー・カリージョに３Ｒで１本勝ち～５月のＴｉｔａｎ ＦＣ２２で、ウィリー・マックに２ＲでＴＫＯ勝ち～１１月のＲＦＡ.５で、ダグ・ジェンキンスに判定勝ち～２０１３年３月のＲＦＡ７でも、ニック・マジアスに１ＲでＴＫＯ勝ち～１２月のＶｉｃｔｏｒｙ Ｆｉｇｈｔｉｎｇ Ｃｈａｍｐｉｏｎｓｈｉｐ.４１で、ジョー・ピアソンに１ＲでＴＫＯ勝ち。
ＵＦＣと契約をし、２０１４年４月のＵＦＣ ｏｎ ＦＯＸ.１１でチャス・スケリーに判定勝ち～２０１５年１月のＵＦＣ ｏｎ ＦＯＸ.１４でも、ポール・レッドモンドに判定勝ち～５月のＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.６７で、ルーカス・マルチンスに２ＲでＴＫＯ勝ち～２０１６年１０月のＵＦＣ２０４では、ラッセル・ドーンに１Ｒで１本勝ち～しかし、２０１７年３月のＵＦＣ２０４でダレン・エルキンスに３ＲでＫＯ敗けし初黒星。
２０１８年１月のゴドフレッド・ペペイに１ＲでＫＯ勝ち～６月のＵＦＣ２２５で、フェザー級７位のリカルド・ラマスを２－１の判定で降す。
フェザー級ランキングを１１位まで上げ、さらなるランクアップに対戦する相手はＵＦＣフェザー級１０位のジョシュ・エメット！
１９８５年３月にアメリカのアリゾナ州フェニックスで生まれたジョシュア・ジェームス・エメットは、早くからレスリングを始め大学まで続ける～卒業後はユライア・フェイバーにＭＭＡを習いながらグループホームで働く～クロスフィットのインストラクターに代えてアマチュアで２勝無敗～２０１１年にＣａｐｉｔｏｌ Ｆｉｇｈｔｉｎｇ Ｃｈａｍｐｉｏｎｓｈｉｐｓでデビューして、エメリオ・ゴンザレス判定勝ち～さらに、Ｗｅｓｔ Ｃｏａｓｔ Ｆｉｇｈｔｉｎｇ Ｃｈａｍｐｉｏｎｓｈｉｐで５連勝～２０１４年１１月に、ブランドン・リチェッティに判定勝ちしてＷＣＦＣライト級王座を獲得～２０１５年１０月には、ＫＯＴＣでロッキー・ジョンソンを１Ｒに１本で降す～２０１６年１月に、クリストス・ジアゴスに３ＲでＴＫＯ勝ちしてＩＳＣＦカルフォルニア州王座を獲得。
ＵＦＣと契約し、２０１６年５月のＵＦＣ初のオランダ大会となったＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.８７でＵＦＣデビューとなりジョン・タックに２－１の判定勝ち～１２月のＵＦＣ ｏｎ ＦＯＸ.２２でも、スコット・ホルツマンに判定勝ち～２０１７年４月のＵＦＣ２１０では、デスモンド・グリーンに１－２の判定負けして初黒星。
１０月のＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.１１８で、フィリッペ・アランテスに判定勝ち～１２月のＵＦＣ ｏｎ ＦＯＸ.２６で、リアルド・ラマスを１ＲにＫＯする 『観戦記１５７４』
２０１８年２月のＵＦＣ ｏｎ ＦＯＸ.２８では、フェザー級８位のジェレミー・スティーブンスと対戦も２ＲにＫＯ負け 『観戦記１６４８』
２０１９年３月のＵＦＣ ｏｎ ＥＳＰＮ.２で、ＴＵＦ１２準優勝のマイケル・ジョンソンを試合終了４６秒前に逆転ＫＯ勝ち 『観戦記２２７１』
ジョシュ・エメットは所属するチーム・アルファメールの総帥、ユライア・フェイバーが２年７ヶ月振りの復帰戦前に 『観戦記２５６６』 勝利で送り出せるのか！？壮絶な幼少からアメリカに移り、アメリカントップチームで頭角を現してきたミサアド・ベグティックが連勝を伸ばすか！？
２０１９年７月１３日 ＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.１５５ ジョシュ・エメットｖｓミアサド・ベグティック
ジョシュ・エメット １４勝２敗 フェザー級１０位
ミアサド・ベグティック １３勝１敗 フェザー級１２位
１Ｒ、パンチで距離を計るベクティックに、大きく廻るエメット～ベクティックが踏み込んでワン・ツー！
お互いに細かく動く～パンチのみのベグティックに、エメットはハイキック！
ベグティックがパンチを振り回すも、エメットよく見てかわす
エメットは慎重に距離を取り、ベグティックが入ってきたところにカウンター！
右ばかり振るベグティックに、エメットはインロー～カウンターを狙う
狙っているエメットに、ベグティックは前には出ていく
エメットがボディーにもパンチを散らす～エメットから出ていき右！
ベグティックは再三ハイキックを狙うが、エメットはしっかりガード
お互いに左を突き出すも、エメットの左が深く入りベグティックは後方に吹っ飛ぶ！
エメットが走って極めにいく！体勢が崩れているベグティックに右！
ベグティックは潜って足を取りにいこうとするも、エメットは右腕で突き放す！
ベグティックを寝かしたエメットが鉄槌の嵐！ベグティック防げない！
動けなくなったベグティックに、レフリーは止めに入る！
見事に１Ｒでジョシュ・エメットがＴＫＯ勝ち！前戦から切れまくっているエメットの打撃が、ランカー対決でも鋭さを魅せて２連続ＴＫＯ（ＫＯ）勝ち。これでエメットはフェザー級ランキングを１つランクアップさせて９位。エメットに敗れたミルサド・ベクティクは、３ランクダウンして１５位。ファイトマネーはジョシュ・エメットが９万８０００＄（勝利ボーナス４万９０００＄込み）＋パフォーマンス・ザ・ナイトに選ばれて＋５万＄の１４万８０００＄を稼ぐ（当時のレートで約１,６０６万円）ミルサド・ベクティクは３万８０００＄（当時のレートで約４１２万円）
そしてエメットの次戦は１１ヶ月空き、２０２０年６月のＵＦＣ ｏｎ ＥＳＰＮ.１１でフェザー級１０位のシェーン・ブルゴスと対戦。連勝が２で止まったベグティックは、７ヶ月後の２０２０年２月のＵＦＣ２４７でダン・イゲと対戦。
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