観戦記2499 世界前哨戦! 井上拓真vsジェイク・ボルネア | 人生マイペンライ

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《本日のTV観賞》

 

やはりスーパーフライ級では(52.163kg)スピードは圧倒的も、体格の違いでパワー不足を感じた田中恒成選手のスーパーフライ級世界ランカー対決となった12月11日の世界前哨戦 『観戦記2498』 複数階級制覇に拘りがあるのだろうが、アマチュアでは元WBCバンタム級暫定王者の井上拓真選手とライバル関係だったのだからミニマム級から世界王座を獲得したのも4階級~5階級制覇を考えて無理な減量だったのだろう。身長164.6cmの田中選手に、同じ1995年生まれで同学年の井上拓真選手は164cmらしい。体質や骨格の差もあり単純な身長が体重とイコールではないが、井上拓真選手も2013年12月のデビュー戦はライトフライ級(108ポンド=48.97kg)で福原辰弥選手と対戦した。その後はフライ級に上げて、2015年7月の5戦目での東洋太平洋王座決定戦はスーパーフライ級(115ポンド=52.16kg)だった。

その時点で兄の井上尚弥選手がWBOスーパーフライ級王者で、井上尚弥選手がバンタム級に上げるよりも前にバンタム級に上げている。そしてバンタム級でWBC暫定王座は獲得したが、兄のバンタム級4団体制覇ロードが影響したのか!?兄より一足早く、2021年11月からはスーパーバンタム級(122ポンド=55.34kg)に上げてサバイバルマッチを勝ち抜いている!

 

1995年12月生まれの井上拓真選手は、兄の井上尚弥選手を追うように幼稚園時から元アマチュアボクサーだった父親にボクシングを習う~高校生では、後に3階級制覇する田中恒成選手に2度決勝で負けるなどして1年生時の高校総体1冠。高校3年時の2013年12月に、後のWBOミニマム級王者になる、当時日本ミニマム級8位の福原辰弥選手に判定勝ち~2戦目に元WBAミニマム級王者の宮崎亮選手にKO勝ちした世界ランカーのファーラン・サックリンJrにも判定勝ち。3戦目は、チャナチャイ・ソーシアムチャイに2Rで初のKO勝ち。4戦目は、兄が鮮烈な2階級制覇した前座でオマール・ナルバエスの弟のネストール・ナルバエスに判定勝ち。そしてスーパーフライ級に上げて、2015年7月にOPBFスーパーフライ級2位のマーク・アンソニー・ヘラルドに判定勝ちして兄と同じくデビュー5戦目での東洋太平王座を獲得 『観戦記942』12月にレネ・ダッケルに判定勝ちし初防衛に成功~2016年5月にアフリザル・タンボレシを2RにTKOで降し2度目の防衛に成功~世界挑戦に向けて東洋太平王座は返上して、9月にフローイラン・サルダールに大差判定勝ち~そして、2016年末にWBOバンタム級王者のマーロン・タバレスに挑戦する予定だったが・・・・右拳を負傷してしまう~2017年8月に1年振りとなる試合で、4度の世界挑戦経験がある日本スーパーフライ級2位の久高寛之選手に判定勝ち 『観戦記1608』 12月に世界戦に向けて待ったをかけてきた、元日本バンタム級王者の益田健太郎選手を判定で降す 『観戦記1618』

2018年5月にワルト・サブを1RでKOする~そして、9月にWBCバンタム級挑戦者決定戦としてWBC3位のマーク・ジョン・ヤップに判定勝ち。しかし、ルイス・ネリの計」量オーバー~山中さんにKO勝ち 『観戦記1432』 そして王座空位となり、ウバーリ陣営とルーシー・ウォーレン陣営による対戦交渉~入札遅れなどで、12月に井上拓真選手がWBC2位のペッチ・CPフレッシュマートを判定で降しWBCバンタム級暫定王座を獲得 『観戦記1642』 2019年1月にウバーリが正規王者になり、11月に拓真選手と王座統一戦も判定負けで暫定王者陥落 『観戦記1835』

 

2021年1月に再起し、東洋太平洋バンタム級王者の栗原慶太選手に挑戦して9R負傷判定勝ちで王座獲得 『観戦記2106』

 

11月には元東洋太平洋スーパーバンタム級王者の和氣慎吾選手との、WBOアジアパシフィックスーパーバンタム級王座決定戦を判定勝ちして王座栄冠 『観戦記2265』

 

さらに2022年6月には、日本スーパーバンタム級王者の古橋岳也選手をジャッジ2者がフルマークの判定で降しWBOアジア王座の初防衛と日本王座を獲得 『観戦記2430』

 

やはり日本人では敵なしの井上拓真選手が、実兄の井上尚弥選手がバンタム級4団体統一戦に挑む1戦のアンダーカードで対戦するのは元WBFインターコンチネンタルスーパーフライ級王者のジェイク・ボルネア!

 

1995年にフィリピンのミンダナオ島アラカンで生まれたジェイク・ディージェイ・ボルネア(ジェイド・ボルニア)は双子の兄がIBFスーパーフライ級1位のジェイド・ボルネアで、あのマニー・パッキャオが育ったジェネラル・サントスに移り住んで兄弟でボクシングを始める~アマチュア戦績は3勝1敗。2013年8月に18歳でデビューしてジョセフ・アバンに判定勝ち~さらに3連勝3KOして、2014年1月にWBFインターナショナルフライ級王座決定戦でマイケル・エンリケスを判定で降し王座栄冠。

3月にも判定勝ちし、5月には2016年12月にルイス・ネリとWBCバンタム級シルバー王座決定戦で対戦するレイモンド・タブゴン 『観戦記2167』 WBCアジアコンチネンタルフライ級王座決定戦で対戦も判定敗けで初黒星~直ぐに再起し3連勝1KOして、2015年7月に後に日本で小西怜弥選手とWBOアジアパシフィックフライ級王座争うリチャード・ロサレスを4RにKOしてWBOアジアパシフィックユースフライ級王座を獲得~2016年4月に、レネリオ・アリサラを判定で降しWBOユース王座初防衛に成功~11月には、アンドリュー・セルビーとIBFインターコンチネンタルフライ級王座決定戦で対戦も7RにTKO敗け。

2017年5月に再起し、レネリオ・アリサラとの再戦を8RにTKOで降しWBFインターコンチネンタルスーパーフライ級王座を獲得~さらに2連勝1KOして、2018年10月にザファル・パルピエフとのIBFアジアバンタム級王座決定戦で判定敗け~コロナ過もあり試合が空き、2021年3月に1年5ヶ月振りの試合もニカルド・カランパと4Rにバッテイングで負傷ドロー。

 

日本ではフィリピンスーパーバンタム級11位と報道されたが、ジェイク・ボルネアはスーパーバンタム級では闘っていない。しかし、ボルネアは前日計量で56.1kgで55.5kg契約を600gオーバー・・・・当日15時に58kgリミットでの試合決行となる。拓真選手は 『来年のビックファイトに繋げる為にもここはKOで勝つ』 と話し、メインの4団体統一バンタム級王座統一戦に挑む兄の井上尚弥選手に繋げられるか!?

 

2022年12月13日 世界前哨戦! 井上拓真vsジェイク・ボルネア

 

井上拓真 16勝3KO1敗 元WBCバンタム級暫定王者

 

ジェイク・ボルネア 14勝7KO3敗1分

 

1R、拓真選手が慎重に距離を計りながらも、プレッシャーをかけながら飛び込む!

 

ボルネアはロープづたいに廻るばかり~突然右オーバーハンドも、拓真選手はバックステップでかわす

 

2R、拓真選手がガンガン入っていく~左ボディーをダブルからアッパー!

 

細かく動きながら手数多い拓真選手~ボルネアも返してはいるが、拓真選手のスピードあるコンビネーションに対応できない

 

3R、ボルネアがサウスポーに代えてくる~しかし、拓真選手は変わらず入っていく!

 

ボルネアがアウトを取って踏み込むも、拓真選手はカウンターの右!

 

4R、このラウンドもサウスポーのボルネアが、左ストレートから突っ込んでボディー連打!

 

落ち着いてジックリ攻める拓真選手は、ボルネアのパンチはガードして鋭い踏み込みから右!

 

5R、スイッチを繰り返すボルネアだが、拓真選手は全く気にせずに踏み込んでいく!

 

常にボルネアを追い詰める拓真選手に、ボルネアは左目上から出血~廻って耐えるばかりになる

 

6R、そろそろ決定的な場面をつくりたい拓真選手だが、ボルネアも手数少ないもボディーを耐える

 

それでもボルネアは、ガードを下げずに返してはいるが当たらない

 

7R、ボディーでは倒れなそうなボルネアに、拓真選手はまとめていくも効かせられない

 

スイッチをしながら返すボルネアの反撃も、拓真選手は身体を入れ替え右!左ボディー~左アッパー!ボルネアの出血が多くなる!

 

8R、変わらず拓真選手が速い踏み込みからワン・ツー連打も、ボルネアはガードに徹する

 

さらにボディー~ワン・ツーと攻める拓真選手に、ボルネアの出血が多くなりドクターチェックが入る

 

試合展開的にも止めてもおかしくないが再開~拓真選手がラッシュをかけるが、ボルネアのガードは崩せず再びドクターチェック

 

ラウンドの残り時間は少なかったが、出血が止まらずに終了!

 

出血により8RTKO勝ちだが、井上拓真選手の完勝と言っていい内容。拓真選手は 『こんなにもラウンドを使ってしまったのは想定外だったんですけど、内容的には終始圧倒できてTKOになったので、反省点は多いですけど勝てて良かったです。右ストレートがバンバン当たってダメージは蓄積されているので、最終的にKOできればいいと思って戦っていました』 と話したが、右ストレートを当てながらボルネアのパンチはバックステップでかわして顔は綺麗なままでの勝利。これで3戦連続でのスーパーバンタム級だったが、2023年には井上尚弥選手がスーパーバンタム級に上げてバンタム級王座を全て返上予定。拓真選手は 『自分の適正階級はバンタム級だと思っている。兄が階級を上げたら、バンタムで世界王者になって、ベルトをひとつひとつ集めていきたいというのが今の目標です』 と話す。

この試合の前にはWBAはバンタム級2位、WBCはスーパーバンタム級6位、IBFもスーパーバンタム級で5位、WBOもスーパーバンタム級で5位にランクされている。

2017年5月以来のKO(TKO)勝ちに 『兄のように倒すのができなくて。でも、自分のリズムでボディ打ちとか出るようになってきて、前よりも手数も出て収穫がありました』 と話す。世界レベルの相手にKOを量産できる井上尚弥選手が異常なだけで、拓真選手は拓真選手でいいのでは。

 

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