観戦記2498 4階級制覇に向けて 田中恒成vsヤンガ・シッキボ | 人生マイペンライ

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格闘技の王者はランキング1位ではなく、ランキング1位の上に王者が君臨する事がほとんど。強すぎて王者が逃げないようにランキング1位には指名挑戦権が与えられ、決められた期限内に挑戦を受けなければいけない。そして王座決定戦で世界王者になったチャンピノンは、基本的に初防衛戦でランキング1位の挑戦者と闘わなければいけない。それほど王者は別格であり、強豪王者を倒しての世界王座奪取のシーンは震えるものがありどの奪取劇も名シーン。しかし、複数階級制覇が多くなった現代だと王者がベルトを返上~世界王座決定世での王座栄冠が増え、価値は変わらないが・・・やはり、感動は強き王者を降して王座栄冠の方が大きい。

王者が体重オーバーによる王座戦ではあったが、完全なる王座決定戦で世界王者誕生は日本人19人目の世界王者でWBAスーパーウェルター級王座を栄冠した三原正さん。これはWBCウェルター級王者のシュガー・レイ・レナードが、WBCスーパーウェルター級王者にも挑戦して栄冠したもののスーパーウェルター級王座は返上~WBAウェルター級王者のトーマス・ハーンズとのビックマッチに進んだ事によるもの。しかし、昨今では王座返上~階級アップや4団体認可、暫定王者問題もあり世界王座決定戦が増え、尾川堅一選手、中谷潤人選手、井上拓真選手、伊藤雅雪選手、村田諒太選手、岩佐亮佑選手の暫定王座と直近8人王者中の6人が王座決定戦による王座栄冠。

そして3階級制覇王者だが、1番印象に残る王座栄冠シーンはWBOフライ級王座に挑戦し奪取した木村翔選手との大激戦が 『観戦記1585』 1番残るのが‘中京の怪物‘田中恒成選手!

 

1993年11月に岐阜県多治見市で生まれた田中恒成選手は幼少から空手を習い、打撃強化の為に小学校5年生からボクシングを始める~中京高校に進学し、セレス小林さんとプロ3戦目でセレス小林さんの日本王座に挑んだ 『観戦記281』 石原英康さんにボクシングを教わり高校4冠を達成。井上尚弥選手の弟の拓真選手が高校2冠なのは、高校総合大会決勝などで、田中恒成選手に負けなど同世代だった為。 そして、高校在学中に元WBCスーパーバンタム級王者の畑中清詞さんのSOUL BOX畑中ジムから18歳でデビュー~11月のデビュー戦で、WBOミニマム級6位のオスカー・レクナファに判定勝ちし日本ランキング10位にランクイン~2014年3月の2戦目で、WBAミニマム級12位のロネル・フェレーラスに判定勝ちしWBA14位にランクイン~3戦目に井上尚弥選手のデビュー戦の相手の『観戦記289』クリソン・オヤマオを1RでKOし東洋太平洋ランキング1位~4戦目で原隆二選手を破り、最速記録となる東洋太平洋ミニマム級王者に輝く~そして5戦目でフリアン・イエドラスとのWBOミニマム級王座決定戦を制し 『観戦記888』 日本最速記録で世界王座栄冠。

師匠の畑中会長が果たせなかった世界王座初防衛戦には、WBO5位のビック・サルダールを迎へ5Rに初ダウンを喫するも6RにボディーでKOして王座防衛に成功 『観戦記1040』かなりの減量苦もあり王座を返上し、2016年5月にIBFライトフライ級9位のレネ・パティラノと対戦し6RにボディーでKO!試合後には、WBAライトフライ級王者の田口良一選手に対戦のラブコールを送る⇒WBAは田口選手とWBA1位の宮崎選手の対戦を指令 『観戦記1189』 そしてWBOライトフライ級を9度防衛していたドニー・ニエテスが 『観戦記696』 『観戦記843』 『観戦記908』 ビックマッチを求めてベルトを返上しフライ級に上げアメリカに進出⇒ミニマム級に続きまたも王座決定戦なのが残念だが、大晦日にWBO1位のモイテス・フエンテスとWBO2位の田中選手と王座を争い『観戦記1271』 5RにTKO勝ちし、わずか8戦目での2階級制覇達成!

2017年5月の初防衛戦の挑戦者は、2017年2月にWBO1位のジェフェ・ウトニとの挑戦者決定戦を10RにTKO勝ちし指名挑戦権を獲得したアンヘル・ティト・アコスに3-0の判定勝ち 『観戦記1325』 9月の2度目の防衛戦には、WBO13位、WBA3位のパランポン・CPフレッシュマートと、統一戦が噂されていた当時WBAライト級王者の田口良一選手が解説している前で9RにTKO勝ちしたが目を負傷して統一戦は流れる・・・・田中選手は療養後にはフライ級へ、田口選手もヘッキー・ブドラーに判定負けしライトフライ級王座を失う 『観戦記1467』 

そして怪我が癒えた田中選手が、ターゲットであるWBOフライ級王者の木村翔選手をTV解説に迎えて、2018年3月にWBOフライ級13位のロニー・バルドナドを9RにTKOで降す 『観戦記1663』 そして、当時の最速3階級制覇を賭けて9月に木村選手のWBOフライ級王座に挑戦し大激闘の2-0の判定勝ちで3階級制覇を達成 『観戦記1585』

そして2019年3月に、運命の対決となったWBO4位の田口良一選手との防衛戦を大激闘の判定勝ちで初防衛に成功 『観戦記1687』2019年8月には、WBOフライ級1位のジョナサン・ゴンザレスを7RにTKOで降す 『観戦記1787』2019年大晦日にはウイグル自治区出身のWBO10位ウラン・トロハツを3RにKOする 『観戦記1866』 2020年の大晦日にWBOスーパーフライ級王者の井岡一翔選手に挑戦し4階級制覇を目指すも、スキの無い井岡選手に8RにTKO負けで初黒星 『観戦記2078』

 

2021年12月に再起し、IBFスーパーフライ級5位の石田匠選手を2-1の判定勝ち 『観戦記2288』

 

2022年6月に、WBOアジアパシフィックスーパーフライ級王者の橋詰将義選手に形式的には挑戦し5RにTKO勝ちし王座栄冠 『観戦記2407』

 

そして、再び4階級制覇目指す為の世界前哨戦で対戦するのはWBO4位のヤンガ・シッキボ!

 

南アフリカのケープ州で生まれたヤンガ・シッキボは、2013年11月に地元ケープ州でデビューしてズキサ二・ジョージとドロー~その後は3連勝1KOするも、2015年10月にアヤンダ・ヌゥドラニに判定敗け~5連勝2KO後の2017年9月に、リンデル・シェメを判定で降し南アフリカスーパーフライ級王座を獲得。

2018年4月に、サベロ・ヌゲビニャーナを判定で降し初防衛に成功~7月には、レネ・ダッケルを判定で降しWBCインターナショナルスーパーフライ級王座を獲得~12月にも、井岡一翔選手のWBAフライ級王座にも挑戦した 『観戦記1164』 キービン・ララを判定で降しWBOインターコンチネンタルスーパーフライ級王座を獲得~2019年7月に、ジョセフ・アンボを判定で降し初防衛に成功~2020年3月には、クリス・パウリノを7RにKOして2度目の防衛に成功~2021年4月には、ジェラルド・パクラールを判定で降し3度目の防衛に成功。

王座を返上して、12月にハミドゥ・クワタを6RにKOする~2022年7月に、ラックマン・ガンボンガリを判定で降しIBFアフリカ大陸スーパーフライ級王座を獲得。

 

井岡選手に敗退後はヒリヒリする日本人対決を勝ち抜いてきた田中選手が、14連勝中でダウン経験もないヤンガ・シッキボと世界ランカー対決!18cmのリーと差を、田中選手はスピードで埋められるか!?

 

2022年12月11日 4階級制覇に向けて 田中恒成vsヤンガ・シッキボ

 

田中恒成 17勝10KO1敗 元3階級制覇王者

 

ヤンガ・シッキボ 17勝5KO1敗1分 WBO4位

 

1R、田中選手が出ていくも、やはりリーチが長いシッキポのジャブに入れない

 

スピードを生かして田中選手が踏み込むも、懐深いシッキポもカウンターを狙う!

 

2R、廻りながらも、手数を出してくるシッキポ~田中選手も、潜り込んで左ボディー~アッパー!

 

しかし、シッキポのパンチで田中選手は左目上をカット~シッキポは長い左を細かく当てる

 

3R、田中選手は、出血が気になっているか!?前には出るがシッキポは左を打ちながら廻る

 

シッキポは手数出しながら動くが、田中選手はプレスを強めていきボディー!

 

4R、シッキポのジャブでは止まらない田中選手は、追回して回転力ある連打!

 

ロープを背にしながらガードを固めるシッキポも、田中選手がボディー連打~サイドに動いて連打!

 

5R、ジャブでは田中選手を止められないシッキボは、長い距離でのワン・ツー連打!

 

それでも田中選手は入っていき、ボディー連打でシッキボを追い詰める!

 

6R、ロープ際で廻るだけのシッキボは、田中選手のボディー連打に身体を丸くする

 

シッキボは足を使い大きく廻る~田中選手突っ込むが、シッキボのジャブをまともに貰う

 

7R、攻めているのは田中選手だが、シッキボもジャブをしっかり当てる

 

それでも田中選手は、とにかく攻める~再三コーナーに追い詰めボディーを効かせる!

 

8R、ボディーが効いているシッキボは動きが悪くなる~簡単に田中選手が追い込みボディー!

 

足が止まったシッキボは頭を付けて打ち合うが、そうなると田中選手のボディーが突き刺さる!

 

9R、田中選手が打ってはサイドに廻りボディー~シッキボも必死に動きながら返してくる

 

打ちまくる田中選手だが、なかなか決定的な場面をつくれない~シッキボはジャブと左フックで廻っていく

 

10R、ポイントでは断然リードだと思われる田中選手だが、最後まで倒しにいく~シッキボも返そうとするがボディーが効いている

 

シッポギは青息吐息だが、なんとかダウンはせずに試合終了。

 

判定は、97-93 97-93 98-92 3-0で田中恒成選手が判定勝ちし!

 

見事に世界ランキング上位同士の対決を制した田中選手は 『絶対KO見せたかったんですけど、いい試合ができたなら、そう思ってもらえたなら良かったです』 そして、絶対に4階級制覇を達成することを宣言する。世界ランカーには様々なタイプがいるという典型的な試合だったが、田中選手はスピードに自信があるとは言え正面から行き過ぎなんじゃないかなぁ~。どうせ判定になったのだし、日本人対決だと相手は正面からぶつかってきたがもっと色々とスーパーフライ級での試合を試せばよかったのにと。

スーパーフライ級の2022年12月の王者は、WBCが12月3日にローマン・ゴンサレスとの因縁の対決を制したファン・フランシスコ・エストラーダ、IBFがジェルウィン・アンカハスとのリターン・マッチを返り討ちしたフェルナンド・マルチネス。そして、2週間後の大晦日にWBAスーパーフライ級王者のジョシュア・フランコとWBOスーパーフライ級王者の井岡一翔選手が王座統一戦!WBAは統一王座ができるとスーパー王者に格上げするから、レギュラー王者決定戦があるかな・・・

 

★時間無いのは分かるが田中選手が喋っているのに音楽被せるなよ 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村