観戦記2438 ついにアメリカデビュー テビン・ヘイニーvsラファエル・バスケス | 人生マイペンライ

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《本日のDVD鑑賞》

 

先日、仕事で予期せぬアクシデントで東京でポッカリ時間が空くも帰る訳にはいかない状態で・・・・色々調べていたら、映画の 「義足のボクサー」 が近くで上映していたので観てみた。幼少期に右膝下を失った主人公が、義足でプロボクサーを目指すが日本では不許可~フィリピンなら規定をクリアーすればボクサーになれるとフィリピンへ渡る~ライセンスを目指す大会で3勝すればライセンスを取得できると奮闘するストーリー。この話は実話な事にも驚き、プロで公式では5勝3KO2敗1分の戦績を残しロサンゼルスの‘あの‘ワイルドカードジムでも練習をしているというのだから行動力には脱帽だ。

2021年に小原佳太選手の日本ウェルター級王座、豊嶋亮太選手の東洋太平洋ウェルター級王座に挑戦した坂井祥紀選手は19歳の時にメキシコでプロデビュー~2020年8月の重田裕紀選手戦まで36戦をメキシコで闘いWBC米大陸ウェルター級王座にも挑戦している。

日本やアメリカは、当たりまえだが年齢制限や身体検査などライセンスの許可に対しては厳しくチェックする。しかしフィリピンやタイ南米、そして坂井選手のようにボクシング大国のメキシコは緩い・・・後に4団体統一ライト級王者になるテビン・ヘイニ―は、全米ユース選手権で優勝するなどアマチュア有力選手だったが、オリンピックよりも16歳でアメリカでは年齢制限でプロになれないのでメキシコでデビューしている。

 

1998年11月にアメリカのカリフォルニア州サンフランシスコで生まれた‘The Dream‘テビン・マイケルズ・ヘイニー(デヴィン・ヘイニー)は、12歳からボクシングを始める~14歳で出場した全米選手権54kg級では、決勝戦でルーベン・ヴィラに判定負けで準優勝~9月のAIBA世界ジュニア選手権は、3回戦で判定負け~2014年1月の全米選手権は、後のWBCライト級暫定王者になるライアン・ガルシアを降し優勝~2015年1月の全米ユース選手権でも3回戦でライアン・ガルシアを降し、そのままの勢いで優勝。

そしてプロ入りしようとするも、アメリカでは年齢制限でライセンスが降りなくメキシコでライセンスを取得する~12月に、メキシコのバハ・カリフォルニア州ティファナでデビューしてガンサロ・ロペスを1RでTKOに降す~なんと1週間後にも、ホセ・イニゲスを1RにTKOで降す~さらに2連勝して、ついにアメリカでデビューとなる。

 

対戦するのは、プエルトリコのラファエル・バスケス!

 

アメリカ合衆国の自治領であるプエルトリコのバヤモンで生まれたラファエル・ホセ・バスケスは、2013年11月にプエルトリコのアルタベガでデビューしアシュリー・エリアス・リベラに判定勝ち~しかし、2014年6月にホセ・ロペスに判定負け~さらに2連敗も、2015年9月にロベルト・アイザリーに判定勝ち~しかし、2016年2月にパベル・イシェンコに判定負け。

 

17歳になったテビン・ヘイニーが、ついにアメリカでのデビューとなるリングはMGMグランド・ガーデン・アリーナ!プエルトリカンのバスケスは5戦連続のアメリカでのリングとなる。

 

2016年4月9日 ついにアメリカデビュー テビン・ヘイニーvsラファエル・バスケス

 

ラファエル・バスケス 2勝4敗

 

テビン・ヘイニー 4勝3KO無敗

 

1R、ヘイニーが、L字ガードのような構えから低く出て左を突き出していく

 

下がったバスケスをヘイニーが追う~バスケスも合わせようとするが、ヘイニーの右が鋭い!

 

さらにヘイニーが、ガンガン踏み込むんでいく!

 

バスケスも必死に返すが、ヘイニーはバックステップして左フックを狙う!

 

2R、バスケスが左を突きながら出てくるが、ヘイニーはバックステップでかわして素早く踏み込む!

 

バスケス廻るも、ヘイニーが鋭い踏み込みで飛び込む!

 

さらにヘイニーが、左を突きながら右クロスを狙う~バスケスも必死に廻りながら返そうとはする

 

お互いに的中率が悪い~バスケスはスイッチして踏み込む!

 

3R、やはりバスケスが出てきて大きく振るが、かわしたヘイニーが右!

 

バスケスがボディーも低く、ヘイニーに火がつく!バスケスの右を受けながらも左フック!

 

さらにヘイニーが右~左フック!バスケス下がる~ヘイニー追いかけ左フック!

 

回復早いバスケスが反撃しようとするも、ヘイニーは回り込みダイレクトの右!

 

4R、バスケス出てくるが、スピードなくヘイニーに合わせられる

 

それでもバスケスは止まらずに打ってくる~ヘイニーがパンチを当てているが、余り効かせられない

 

ヘイニーは倒そうと振り回すが、パンチもオープン気味になり効かせられない

 

それでもヘイニーがカウンターのアッパー!バスケス効いた!

 

フラフラ下がったバスケスに、ヘイニーがラッシュで極めにいくが極めきれず終了

 

判定は、ジャッジ3者とも40-36のフルマークでテビン・ヘイニーの勝利!

 

キャリアはバスケスの方があったが、やはりモノが違うという感じの試合になった。しかしヘイニーもスピードはあるが、まだ打ち込むというより当てる感じのパンチでバスケスに効かす場面は少なくダウンを奪えなかった。それでも4ヶ月前にデビューした17歳とは思えない試合振りで未来の王者の片鱗は魅せている。

この日の大会はマニー・パッキャオの1回目の引退試合がメインの興行で、パッキャオがティモシー・ブラッドリーとのラバーマッチに判定勝ちして 『観戦記1105』 有終の美を1度は飾った大会だった。

そしてヘイニーはハイペースで試合をし続け、11ヶ月で11試合をこなして2017年3月に初の王座戦となるWBCライト級ユース王座戦でマクシミノ・トアラを4RにTKOで降し初栄冠。連敗となったラファエル・バスケスは、8月にもペドロ・モレノに判定負けして引退。

 

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