観戦記2430 WBOアジアパシフィック&日本スーパーバンタム級王座統一戦 井上拓真vs古橋岳也 | 人生マイペンライ

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8月14日にabemaTVで生配信された、元3階級制覇王者の亀田興毅さんがプロモートする 「3150Fight Club Vol.3」 でプロ2戦目で日本王座を獲得した但馬ミツロ選手。デビュー戦が韓国3位の韓国人で、2戦目の日本ヘビー級王座決定戦も韓国ヘビー級王者の李晟敏を1RにKOして日本王座栄冠最速記録の辰吉丈一郎さん 『観戦記79』 井上尚弥選手 『観戦記563』 の4戦目を抜くデビュー2戦目での日本王座栄冠・・・

ヘビー級王者はJBC管轄で4人誕生しているが、誕生しても挑戦者がいなく返上を繰り返しで東洋圏では層が薄く世界では壁が厚すぎる。2戦とも感覚人だった但馬ミツロだが、次は藤本京太郎選手のように東洋太平洋王座を目指してオーストラリア人との対戦が始まるのだろうか!?京太郎選手はデビュー戦を始め11人のオーストラリア人と対戦したが、東洋太平洋王座とダブルでWBOアジア太平洋王座もオーストラリア人と3戦連続で対戦している

東洋太平洋王座(OPBF)ORIENTAL and Pacific Boxing Federationは、最初は東洋ボクシング連盟(OBF)1963年にWBCがWBAから離れ設立sarerutoWBC傘下になり、1977年にオーストラリアとニュージーランドが加盟してPacificが足されOPBFとなる。北米大陸にもWBA傘下のNABA(北米ボクシング協会)WBC傘下のNABF(北米ボクシング協会)IBF傘下のNABF(北米ボクシング連盟)NABO(北米ボクシング機構)がある。

WBAやIBFもアジア王座があるが、王座乱立を防ぐためにJBCでは認められていない。しかしWBO傘下のWBOアジアパシフィック王座は、2017年7月にJBCは認可している。

WBCバンタム級暫定王座、東洋太平洋スーパーフライ級&バンタム級、WBOアジア太平洋ス―パーバンタム級王座は獲得しているも日本王座は獲得していないのが井上拓真選手。

 

1995年12月生まれの井上拓真選手は、兄の井上尚弥選手を追うように幼稚園時から元アマチュアボクサーだった父親にボクシングを習う~高校生では、後に3階級制覇する田中恒成選手に2度決勝で負けるなどして1年生時の高校総体1冠。高校3年時の2013年12月に、後のWBOミニマム級王者になる、当時日本ミニマム級8位の福原辰弥選手に判定勝ち~2戦目に元WBAミニマム級王者の宮崎亮選手にKO勝ちした世界ランカーのファーラン・サックリンJrにも判定勝ち。3戦目は、チャナチャイ・ソーシアムチャイに2Rで初のKO勝ち。4戦目は、兄が鮮烈な2階級制覇した前座でオマール・ナルバエスの弟のネストール・ナルバエスに判定勝ち。そしてスーパーフライ級に上げて、2015年7月にOPBFスーパーフライ級2位のマーク・アンソニー・ヘラルドに判定勝ちして兄と同じくデビュー5戦目での東洋太平王座を獲得 『観戦記942』12月にレネ・ダッケルに判定勝ちし初防衛に成功~2016年5月にアフリザル・タンボレシを2RにTKOで降し2度目の防衛に成功~世界挑戦に向けて東洋太平王座は返上して、9月にフローイラン・サルダールに大差判定勝ち~そして、2016年末にWBOバンタム級王者のマーロン・タバレスに挑戦する予定だったが・・・・右拳を負傷してしまう~2017年8月に1年振りとなる試合で、4度の世界挑戦経験がある日本スーパーフライ級2位の久高寛之選手に判定勝ち 『観戦記1608』 12月に世界戦に向けて待ったをかけてきた、元日本バンタム級王者の益田健太郎選手を判定で降す 『観戦記1618』

2018年5月にワルト・サブを1RでKOする~そして、9月にWBCバンタム級挑戦者決定戦としてWBC3位のマーク・ジョン・ヤップに判定勝ち。しかし、ルイス・ネリの計」量オーバー~山中さんにKO勝ち 『観戦記1432』 そして王座空位となり、ウバーリ陣営とルーシー・ウォーレン陣営による対戦交渉~入札遅れなどで、12月に井上拓真選手がWBC2位のペッチ・CPフレッシュマートを判定で降しWBCバンタム級暫定王座を獲得 『観戦記1642』 2019年1月にウバーリが正規王者になり、11月に拓真選手と王座統一戦も判定負けで暫定王者陥落 『観戦記1835』

 

2021年1月に再起して、東洋太平洋バンタム級王者の栗原慶太選手に挑戦し9Rに負傷判定勝ちで東洋太平洋2階級制覇 『観戦記2105』2021年11月に、和氣慎吾選手とWBOアジアパシフィックスーパーバンタム級王座決定戦で対戦し4Rにダウンを奪って大差判定勝ち 『観戦記2265』

 

そして、忘れ物の日本王座というよりも拓真選手らしいハードマッチメイクとなり対戦するのは日本スーパーバンタム級王者の古橋岳也選手!

 

1987年10月に神奈川県川崎市で生まれた古橋大輔こと古橋岳也選手は、小学校~中学校は野球をしていたが漫画の「はじめの一歩」を読んでボクサーを目指すし、高校からボクシングを始める。日本体育大学の在学中の2007年に、地元の川崎新田ジムよりデビューし森拓平選手に2RでTKO勝ち~さらに6連勝して東日本バンタム級新人王~2008年12月に、越智大輔選手を判定で降し全日本新人王を獲得。

しかし、2009年4月に日本ランカーの立木正祥選手に1-2の判定で初黒星~2連勝も2010年4月に太田ユージ選手、2011年6月に船井龍一選手に連敗~その後はスーパーバンタム~フェザー級でも試合をして勝ち星を重ねリングネームも古橋岳也に変える~2015年4月には、後のIBFスーパーバンタム級王者になる小国以蔵選手の日本スーパーバンタム級王座に挑戦し凄まじい気迫の試合もドローで王座獲得ならず 『観戦記906』

8月に、次期日本スーパーバンタム級王座挑戦者決定戦で石本康隆選手と争うも判定負け~さらに、2016年3月に渡部大介選手にも判定負けで連敗~6月にフェザー級契約で鈴木鹿平選手にTKO勝ちで1年半振りの勝利~そして、10月に日本スーパーバンタム級王座2度目の挑戦で石本康隆選手と再戦も10RにTKO負けで王座獲得ならず 『観戦記1305』

 

2017年5月に再起して5連勝4KOして、2018年12月にベトナム初のボクシング興業でユッティチャイ・ワンナウオンを3RにTKOで降し東洋太平洋スーパーバンタム級シルバー王座を獲得~2019年5月に、堀池雄大選手を8RにTKOで降す~9月の最強後楽園で田村亮一選手を判定で降し、日本スーパーバンタム級王座挑戦権を獲得~コロナ過もあり、2021年1月に久我勇作選手の日本スーパーバンタム級王座に挑戦して9RにTKO勝ちで王座獲得。

8月に、日本6位の花森成吾選手を3RにTKOで降し初防衛に成功~2022年1月に、久我勇作選手とのリマッチは0-1のドローで2度目の防衛に成功。

 

8敗しながらも日本王者に輝いた苦労人の古橋岳也選手が、元世界王者である井上拓真選手とお互いの王座を賭けて対決!

 

2022年6月5日 WBOアジアパシフィック&日本スーパーバンタム級王座統一戦 井上拓真vs古橋岳也

 

井上拓真 15勝3KO1敗 WBOアジア太平洋スーパーバンタム級王者

 

古橋岳也 28勝16KO8敗1部 日本スーパーバンタム級王者

 

1R、古橋選手が細かく動きながら左で距離を計りにくるが、打ち終わりに拓真選手がタイミングいい左!

 

古橋選手は入っていく~拓真選手は距離を取るが、古橋選手が押し込む!しかし、拓真選手がショートの左!

 

2R、拓真選手が大きく廻りながらも、手数は圧倒的に多い~ロープを背にしても、古橋選手の打ち終わりに左フック!

 

それでも古橋選手が頭を付けて押し込み打つが、拓真選手はよく見てほとんど当たらない

 

3R、古橋選手は前に前に出るが、拓真選手は捌きながら当てていく

 

古橋選手がフィジカルの強さで押し込むが、拓真選手はくっついた状態でもアッパーのダブルを何度も打つ!

 

4R、ペースを代えたい古橋選手が、強引に詰めていく~ガード高い拓真選手をロープに追い込みボディー!

 

さらに出て行こうとする古橋選手も、拓真選手が沈み込むような体勢から左ロングフック!

 

拓真選手か下がりながらも、左右に動きながらパンチを当てていく

 

5R、前に出ていく古橋選手も、拓真選手は軽快に廻りながら左を突き刺す!

 

それでも古橋選手はボディーで強引に押し込む~しかし、拓真選手は廻りながら左!入ってくるところにアッパー!

 

さらに拓真選手が、廻りながらアッパー連打~古橋選手右をかわして左フック!

 

6R、左右に動きながらジャブを入れる拓真選手に、低く突っ込んでボディーの古橋だが拓真選手がアッパー!

 

拓真選手はジャブ~アッパーを当て廻るが、古橋選手もしつこく押し込む!

 

7R、やはり、前に出て手数は多い古橋選手~しかし、当てているのは拓真選手か!?

 

それでも古橋選手の手数は落ちずに押し込んでくる~拓真選手は、上手く身体を入れ替えまとめる!

 

8R、くっついていくしかない古橋選手だが、拓真選手は左ボディー~右アッパーで迎え打つ!

 

真っ直ぐ入ってくる古橋選手に、拓真選手は廻り込んでボディー~アッパーで突き上げる!

 

9R、廻る拓真選手は、突っ込んでくる古橋選手を左フックで廻す~右ストレート!

 

それでも古橋選手は止まらない~拓真選手も、細かく動いてかわし左フックで捌く

 

10R、拓真選手はジャブを入れながら、古橋選手の突進をかわす~お互いにカウンターも狙うが、クリーンヒットは奪えない

 

古橋選手が身体ごと押し込むが、パンチは当たらない~拓真選手は左フックから右アッパー!

 

それでも、古橋選手は連打で出る~拓真選手は下がりながらも、的確に当てる!

 

11R、古橋選手は、全く手数落ちずに前進し続けてボディー~拓真選手もボディーからアッパー!

 

いくら打たれようが、古橋選手は止まらない~しつこく低く入っていき手数では勝る

 

12R、ポイントでは厳しいだろう古橋選手は、当然突っ込んで打ちまくる~拓真選手も足を止めて迎え撃つ!

 

それでも身体ごと打ちまくる古橋選手に、拓真選手は捌きながらカウンター!

 

大差判定勝ちで井上拓真選手が、WBOアジア王座の初防衛と日本王座を獲得!かつて同じ会場で、同じく兄の井上尚弥選手のアンダーカードでWBCバンタム級暫定王者から陥落した井上拓真選手は 『自分の適性はバンタムと思っている。1階級上で体力勝負で戦えたことはいい経験。バンタムに戻ったら、この体の強さを生かしたい。世界戦が決まったら、1発で取りたい』 と話す。

やはり、格の違いを魅せつけたというかボクシングの幅が違う印象を受けるほどの印象を感じさせた。これが日本王者とアジア太平洋~世界の違いという事なのだろうが、低くガムシャラに入る古橋選手をジャブで捌きながらアッパーの3連打、4連打で突き放す拓真選手の強さは、もう日本やアジアでは無く世界の強豪とのマッチアップが観てみたい。

 

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