《本日のＤＶＤ観賞》
早いもので２０２２年も５ヶ月が終わり、いよいよ那須川天心ｖｓ武尊まで３週間を切った！どうしてもコロナ禍でビックマッチ開催ができなかった中で、４月９日のＷＢＡミドル級スーパー王者村田諒太選手とＩＢＦミドル級王者ゲンナディ・ゴロフキンの王座統一戦は 『観戦記２３５５』 試合決定～延期～実現して、日本ボクシング史上最大の名に恥じない素晴らしい試合だった。その２週間前には、シンガポールでＯｎｅ Ｃｈａｍｐｉｏｎ Ｓｈｉｐの１０周年記念大会である‘Ｘ‘が開催され青木真也選手と秋山成勲選手の１４年に及ぶ因縁に決着がついた。なんとも青木選手らしい結末だなぁ・・・・という試合だった。あのＤＲＥＡＭ.６での因縁が何処まで今のＭＭＡファンに響いているのか心配だったが、青木選手の哀愁ある噛みつきから逆転敗けまで敗けてアッパレな青木劇場だった。因縁は青木選手が 『秋山‘マイケル・ジャクソン‘成勲先輩！この大黒柱と試合しませんか！？』 と、前の試合で外岡真徳選手を１Ｒで１本勝ちした秋山選手に宣戦布告したのが公的には始まりだった。
そのＤＲＥＡＭ.６では、秋山選手の前の試合が桜井‘マッハ‘速人選手、青木選手の試合の後がミルコ・クロコップｖｓアリスター・オーフレイム。そしてメインイベントは同日の準決勝を勝ち上がったゲガール・ムサシとホナウド・ジャカレイ・ソウザがＤＲＥＡＭミドル級グランプリの決勝で対戦しムサシが１Ｒに蹴り上げでＴＫＯ勝ちした。
その後、ムサシとジャカレイはＳｔｒｉｋｅ Ｆｏｒｔｈに参戦～ジャカレイはＳｔｒｉｋｅ Ｆｏｒｔｈミドル級王座を獲得し、Ｓｔｒｉｋｅ Ｆｏｒｔｈが２０１３年にＵＦＣに吸収され両者ともにＵＦＣに参戦～２０１４年９月にはジャカレイが、ムサシを３Ｒに１本で降し６年越のリベンジに成功した。
1９７９年１２月にブラジルのエスピリトサント州で生まれたホナウド・ジャカレイ・ソウザ 「ジャカレイ」 は出身のブラジルの公用語であるポルトガル語で「サメ」の意味。少年時に素行があまりにも悪く、兄の住むアマゾンに両親に強制的に送られたこともあるらしい。１５歳の時に柔術に出会い住み込みで習うようになり、道場のシンボルが「ワニ」だったらしい。２１歳の２００１年には柔術世界一～２００３年には寝技世界一大会のアブダビコンバット～２００３年９月のアントニオ猪木さん主催のＪｕｇｌｅ Ｆｉｇｈｔでデビューするも１ＲでＫＯ負け～ブラジルで戦績を積んだ後に、２００８年４月から日本でＤＲＥＡＭミドル級グランプリに参戦。決勝まで残るも、ゲガール・ムサシに１ＲでＴＫＯ負け。２００９年５月のＤＲＥＡＭでミドル級王座決定戦に出場するも、ジェイソン‘メイヘム‘ミラーに反則のサッカーボールキックを喰らい出血し無効試合～１２月からＳｔｒｉｋｅ Ｆｏｒｔｈに参戦し、２０１０年８月にはティム・ケネディを破りミドル級王座を獲得。２０１１年1月には、後のＵＦＣウェルター級王者のロビー・ローラーにチョークで１本勝ちし初防衛成功～しかし９月に、後のＵＦＣミドル級王者のルーク・ロックホールドに判定負けしＳｔｒｉｋｅ Ｆｏｒｔｈミドル級王座を奪われる。しかし、２０１２年３月に再起しブリストル・マルンデを３Ｒに１本勝ち～８月にはデレク・ブランソンに１Ｒ４１秒でＫＯ勝ち。
２０１３年５月からＵＦＣに参戦し、ＵＦＣ ｏｎ ＦＯＸ.８でクリス・カモージーに１Ｒで１本勝ち～９月のＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.２８で岡見勇信選手に１ＲでＫＯ勝ち 『観戦記５７１』
さらに２０１４年２月のＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.３６で、フランシス・カーモンに判定勝ち～９月のＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.５０でゲガール・ムサシに１本勝ち
２０１５年４月のＵＦＣ ｏｎ ＦＯＸ.１５ではクリス・カモージーに１Ｒで１本勝ち～しかし、負けなしの８連勝で王座挑戦が目の前だったがヨエル・ロメロに悔しい１－２の判定負け（しかし、後にロメロは薬物違反が発覚）２０１６年５月のＵＦＣ１９８で再起し、ビクトー・ベウフォートに１ＲでＴＫＯ勝ち～９ヶ月空いて２０１７年２月のＵＦＣ２０８で１３位のティム・ボッシュを見事な動きからジャカレイが１Ｒで１本勝ち 『観戦記１３１５』
ランキングも３位まで上げ、次期挑戦者決定戦か！？と、言われた２０１７年４月のＵＦＣ ｏｎ ＦＯＸ ２４でロバート・ウィテカーに２ＲでＴＫＯ負け 『観戦記１３６８』 さすがに９ヶ月間を置き、２０１８年１月のＵＦＣ ｏｎ ＦＯＸ ２７のメインでミドル級８位のデレク・ブランソンと対戦し１ＲにＴＫＯ勝ち 『観戦記１５９６』
ミドル級ランキングを２位まで上げて王座挑戦間近と思われたが、２０１８年５月のＵＦＣ２２４でミドル級５位のケルヴィン・がステラムに１－２の判定負け 『観戦記１７４８』
２０１８年１１月のＵＦＣ２３０で、元王者でミドル級３位のクリス・ワイドマンを３ＲにＴＫＯで降す 『観戦記１９９３』
ＵＦＣ参戦６年となり、初の王座戦にリートをかけたジャカレイと対戦するのはミドル級１０位のジャック・ハーマソン！
１９８８年６月にスウェーデンのヴェストラ・イェータランドで生まれた‘Ｔｈｅ Ｊｏｋｅｒ‘ジャック・ベルハルト・ヘルマンソンは、幼いころから漫画やブルース・リーで格闘技に憧れる～９歳からレスリングを始め、１８歳からムエタイとＭＭＡを始める。１９歳の時に仕事を求めてノルウェーに移住し、ヨアキム・ハンセンのジムに入る。
フラントラインアカデミーに移籍して、２０１０年７月にＥａｓｔ Ｃｏａｓｔ Ｆｉｇｈｔ Ｆａｃｔｒｙでデビューしてクリス・グレイグを３ＲにＫＯする～その後もＣａｇｅ Ｗａｒｒｉｏｒなどで４連勝して、２０１２年１２月にＢｅｌｌａｔｏｒ.８４に参戦するもダニエル・ビスカヤに判定負け～２０１３年３月のＢｅｌｌａｔｏｒ.９３でも、ジェイソン・ブッチャーに１Ｒで１本負け～２０１４年入り再びＣａｇｅ Ｗａｒｒｉｏｒ２連勝し、６月にノーマン・パレイシーを４Ｒに１本で降してＣＷＦＣミドル級王座を獲～８月に、デヤン・トパルスキーを１ＲにＴＫＯで降し初防衛に成功～２０１５年８月には、Ｗａｒｒｉｏｒ Ｆｉｇｈｔ Ｓｅｒｉｅｓ.４でカルロス・ベモラを１Ｒに１本で降しＷＦＳミドル級王座を獲得。
さらにマイナー団体で３連勝してＵＦＣと契約し、２０１６年９月のＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.９３でスコット・アスカムを判定で降す～しかし、１１月のＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.１００でセザール・フェレイラに２Ｒで１本負け～２０１７年５月のＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.１０９で、アレックス・ニコルソンを１ＲでＴＫＯに降す～８月のＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.１１４でも、ブラッド・スコットを１ＲにＴＫＯで降す～しかし、１０月のＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.１１９ではミドル級１５位のチアゴ・サントスに１ＲでＴＫＯ負け～２０１８年５月のＵＦＣ２２４では、ターレス・レイチに３ＲでＴＫＯ勝ち～１２月のＵＦＣ ｏｎ ＦＯＸ.３１でも、ジェラルド・マーシャートを１Ｒに１本で降す。
２０１９年３月のＵＦＣ ｏｎ ＥＳＰＮ.２で、デヴィッド・ブランチを１Ｒ４９秒で１本に降す 『観戦記２２７５』
本来はメインカードでミドル級１位のヨエル・ロメロと３位のジャカレイが対戦する予定だったが、ロメロが肺炎で欠場。代役として１０位のハーマソンが抜擢された。ソウザとしてはミドル級王座挑戦者決定戦とも呼ばれていたロメロが決場も、いい勝ち方をして念願の王座戦を手繰り寄せられるか！？
２０１９年４月２７日 ＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.１５０ ホナウド・ジャカレイｖｓジャック・ハーマソン
ホナウド・ジャカレイ ２６勝６敗１無効試合 ミドル級４位
ジャック・ハーマソソン １９勝４敗 ミドル級１０位
１Ｒ、廻るハーマンソンに、ジャカレイがジリジリ詰めていくもハーマンソンがロー！
ソウザは手数少ないも、プレッシャーをかける～ハーマンソンが出てくると右カウンターを狙う
お互いに右を打つが、ハーマンソンは直ぐに距離をと取りロー～ジャカレイは組み付く！
ハーマンソンは、直ぐに離れて廻って距離を取り、ロー～ジャブ
ジャカレイが組み付いてくるも、ハーマンソンは細かいパンチ連打！
崩れるようにもたれてきたジャカレイを、へマーンソンはガブってフロントチョーク！
ジャカレイは必死に動いて抜ける～立ち上がるも、へマーンソンに押し込まれて攻撃できない
２Ｒ、ハーマンソンが出ていく～廻るジャカレイを金網に追い込んでいく！
ジャカレイもパンチで押し返す～ローを蹴ったところに、待っていましたとハーマンソンがタックル！
上を取るハーマンソンも、ジャカレイの下からの寝技を警戒して攻めてはいけない
それでもハーマンソンが、コツコツと削りながら上をキープする
３Ｒ、ラウンド開始と同時に、ハーマンソンがジャブ～ローを連打！
再びハーマンソンがタックルも、ジャカレイは受け止めて切る！
ハーマンソンの手数が多く、ジャカレイは防御をしているが攻めることは出来ない
ジャカレイがパンチで前に出ていくも、手数とヒット数はハーマンソン
ハーマンソンがタックル！切ったジャカレイが飛び込んで右！
ジャカレイがボディー～ハーマンソンがタックルも、再びジャカレイ切る～ジャカレイが、廻るハーマンソンをパンチで追い回す！
４Ｒ、いきなりハーマンソンがタックル！しかし、ジャカレイはガブって首を取りにいく
ハーマンソンが、ジャブからハイキック～前に出てアッパー！一気にハーマンソンが、連打でジャカレイを金網に追い込む！
手数が落ちないハーマンソンが出る～スーパーマンパンチ！
ジャカレイは疲れたか！？手数減りパンチも当たらず、ハーマンソンの細かいパンチを喰らう
ハーマンソンがアウトボクシング～組み付いてのヒザで、さらにジャカレイを削る
５Ｒ、またもハーマンソンが、ラウンド開始直後からラッシュ～ジャカレイを金網まで押し込む！
そのままハーマンソンが崩すが、ジャカレイは直ぐに立って投げる！
スタンドに戻り、ハーマンソンの細かいパンチが当てる
ジャカレイが前に出るが、ハーマンソンは足を使いなからも右！
ジャカレイも最後まで攻めるが、ダメージは与えられない
ジャカレイのパンチに、ハーマンソンがタックル！そのままハーマンソンが押さえ込んで試合終了
判定は、４６－４９ ４７－４８ ４７－４８ ３－０でジャック・ハーマンソンの判定勝ち！
これは驚きだ・・・王座には一歩足りないが、間違いなくミドル級のトップクラスの力を持ちランキングを守ってきたジャカレイがタックルでひっくり返され続けられの完敗。見事に４位のジャカレイを降したハーマンソンは 『皆は俺がやられると思っていただろうが、そうならなかった。スキルでジャカレイを上回っていると思ってたし、そのことを証明できたと思う。ラウンド終盤は疲れてきたので、スタンドよりもグラウンドでやりたかった。１Ｒのギロチンチョークは本当にフィニッシュ寸前だったし、１０人中９人がフィニッシュされていただろう。あれを凌いだジャカレイは強さを証明したよ。５Ｒの俺は酷かった・・・長期戦でとても疲れてしまった。ケージから出て行きたかったくらいだ。セコンドから『最後までこの調子で行け』と言われたが 『いや、テイクダウンに行かせてくれ。もうスタンドで動き回るのはゴメンだ。もう疲れた』と思った。だから何発かハードなパンチを打ってからテイクダウンを狙っていった。ＵＦＣは俺のタイトル挑戦について検討すべきだと思う。いつになったらできるんだ？何をすればできるんだ？興味があるしＵＦＣに聞いてみたい。誰を倒せばいいんだ？だったらその相手とやらせろ。を倒して挑戦権を得てやる。俺はこの大会のためにショートノーティスのオファーを受けた。何らかのご褒美が欲しいね。とは言え、ベストファイターを倒して誰もが納得できるようなチャンピオンになりたいと思ってる』 と話す。
痛い敗戦となったジャカレイは 『この試合に向けて最高のトレーニングキャンプをしてきただけに残念だ。疲れてはいない。だがオクタゴンで自分のゲームができなかった。今は最悪の気分だ。今は何も考えられない。ホームに帰って家族と休暇を取る。子供たちと遊ぶ。その先は分からない。俺には家族との時間が必要だし、そういうことだ』 と話すが、７ヶ月後のＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.１６４でライトヘビー級に階級を上げて６位のヤン・ブラホヴィッチと対戦。大物食いをしたジャック・ハマーソンは、５ヶ月後のＵＦＣ Ｆｉｇｈｔ Ｎｉｇｈｔ.１６０でミドル級９位のジャレッド・キャノニアと対戦。
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