観戦記2384 IBOスーパーミドル級王座決定戦 クリス・ユーバンクJrvsジェームス・デゲイル | 人生マイペンライ

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アマチュボクシングを経験しないで世界王者になる選手は一握りの選手だけで、たいていの選手は幼いころからボクシングをして世界王者になっている。そうなると家庭環境は大きく、父親がボクサーでトレーナーを務めている(務めていた)世界王者はかなりの割合になる。日本でも、4階級制覇王者の井岡一翔選手、3階級制覇王者の井上尚弥選手、WBCライトフライ級王者の寺地拳四朗選手などはボクシング一家。WBAライトフライ級スーパー王者の京口紘人選手、IBFスーパーフェザー級王者の尾川堅一選手は父親が空手(日本拳法)の師範をしている。しかし、日本では親子世界王者は誕生していなく・・・元WBCスーパーバンタム級王者の畑中清さんの長男である畑中健人選手、日本スーパーバンタム級ランカーになった辰吉寿以輝選手などに期待したい。

世界にはグティ・エスパダス&エスパダスJr、レオン・スピンクス&コーリー・スピンクス、ウィルフレド・バスケス&バスケスJr、モハメド・アリ&レイラ・アリ、フリオ・セサール・チャベス&チャベスJrなど。そして、元WBOミドル&スーパーミドル級王者のクリス・ユーバンクを父に持つのが元WBAミドル級暫定王座を獲得したクリス・ユーバンクJr!

 

1989年9月にイギリスのイースト・サセックス州で生まれた‘Next Gen‘クリストファー・リビングストーン・ユーバンクJrは、父親が元2階級制覇した世界王者だがアマチュア戦績は少なく、22歳の2011年11月にデビューしてキリル・ソンコを4RにTKOで降す~2012年は8連勝3KO~2013年からは倒しに倒し9連勝9KOで、2014年11月に後の2階級制覇王者のビリー・ジョー・サンダースのEBU欧州&BBBofc英国&コモンウェルス英連邦ミドル級王座に挑戦するも1-2の判定負けで王座獲得ならず初黒星~しかし2015年2月に、WBAミドル級暫定王者のディミトリー・チュディノフを12RにTKOで降し暫定王座を獲得~10月に、WBA13位のトニー・ジーターを2RにTKO勝ちしてWBA暫定王座の初防衛に成功。しかし、試合前にWBAから試合間隔や指名試合の問題で暫定王座の剝奪を宣言されていて王座を返上(WBAは10月10日に暫定王座決定戦をアルフォンソ・ブランコ10位vsセルゲイ・コミットスキー15位で開催し、ユーバンクが返上後に暫定王座に認定)そして、新暫定王者のブランコが2016年12月にアッサン・エンダムに負け 『観戦記1287』 村田諒太選手との2連戦に 『観戦記1314』 『観戦記1386』

ユーバンクはWBAミドル級正規王者ダニエル・ジェイコブスの挑戦権を賭け、2015年12月にゲーリー・オサリバンと闘い7R終了時にTKO勝ちで挑戦権を獲得~そして、2016年3月にBBBofc英国ミドル級王者のニック・ブラックウェルに挑戦し10RにTKOで降し王座獲得も、ブラックウェルには多大なダメージが残る~6月にトム・ドランを4RにTKOで降し、BBBofc王座の初防衛に成功~7月にゲンナディ・ゴロフキンへの3団体ミドル級王座挑戦の発表がされるも、ゴロフキンはファイトマネーがカサゲルIBFウェルター級王者のケル。ブルック戦へ 『観戦記1197』 2017年2月にレノルド・クインランのIBOスーパーミドル級王座に挑戦し、10RにTKO勝ちして王座を獲得。

7月に、元2階級制覇王者のアルツール・アブラハムを判定で降し初防衛に成功~そしてWBSSスーパーミドル級トーナメントに参戦し、10月にIBO王座初防衛戦となる1回戦でWBCスーパーミドル級3位のアブニ・イルディリムを3Rに素晴らしい左フックでKO 『観戦記1826』

 

2018年2月にWBSS準決勝で、WBAスーパー王者のジョージ・グローブスに判定負け 『観戦記2011』

 

9月にWBSSスーパーミドル級トナーマント決勝のアンダーカードで、JJ・マクドナーを3R終了時TKOで降し再起する 『観戦記2212』

 

そして、ジョージ・グローブスに奪われたIBOスーパーミドル級王座をグローブスが返上したので再びIBO王座決定戦で対戦するのは元IBFスーパーミドル級王者のジェームス・デゲイル!

 

1986年2月にイギリスのロンドンで生まれた‘Chunky‘ジェームス・フレデリック・デゲイルは、10歳からボクシングを始める~2006年3月に英連邦に所属する52ヵ国が出場する、総合競技大会コモンウェールズゲームスにミドル級で出場し金メダルを獲得~2008年8月の北京オリンピックに出場し、イギリスボクシング勢唯一の金メダルを獲得。

直ぐにプロ転向を表明して、2009年2月にデビューしてベップクヒア・チライアに判定勝ち~その後も5連勝4KOして、2010年5月にサム・ホートンを5RにTKOで降しWBAインターナショナルスーパーミドル級王座を獲得~9月には、カール・ディルクスを1RにTKOで降し初防衛に成功~12月にも、ポール・スミスを9RにTKOで降しBBBofcスーパーミドル級王座を獲得。

2011年3月にアルペー・コバルを5RにTKOで降し、5月にコモンウェルス英連邦王者のジョージ・グローブスとBBBofc王座の統一戦をするも0-2の判定負け~しかし、10月にピオトル・ウィルツェルスキを判定で降しEBU欧州&WBAインターコンチネンタルスーパーミドル級王座を獲得~2012年4月にも、クリスチャン・スナビアを4RにTKOで降しEBU欧州王座の初防衛に成功~10月に、ハディラー・モホーマディを判定で降しEBU欧州王座の2度目の防衛に成功~12月にルヘンシオ・スニガを判定で降し、2013年5月にセバスチャン・デマーズを2RにKOしてWBCスーパーミドル級シルバー王座を獲得。

6月に、ステファン・ボジックを4R棄権に追い込み初防衛に成功~11月にも、ダイアー・デイビスを判定で降し2度目の防衛に成功~2014年3月に、ゲボルグ・カーチキアンを11RにTKOで降し3度目の防衛に成功~さらにノンタイトル戦を2連勝2KOして、2015年5月にアンドレ・ディレルとIBFスーパーミドル級王座決定戦をし判定勝ちで王座栄冠。

11月の初防衛戦は、元IBFスーパーミドル級王者のルシアン・ビュテに判定勝ち 『観戦記1072』

2016年4月に、IBF4位のロゲリオ・メディナを判定で降し2度目の防衛に成功

 

そして、2017年1月にWBCスーパーミドル級王者のバドゥ・ジャックと統一戦をするも1-0のドロー 『観戦記1575』 WBC王座は獲得ならずも、IBF王座3度目の防衛に成功

 

そして、12月の4度目の防衛戦にIBF15位のケイレブ・トゥルーアックスの挑戦を受けるも0-2の判定負け 『観戦記1958』

 

2018年4月にダイレクトリマッチで、ケイレブ・トゥル―アックスに判定勝ちして王座奪還 『観戦記2034』

 

そして、IBF暫定王者のホセ・ウスカテギと統一戦予定も・・・ファイトマネー?ビックマッチを希望して王座返上~ライトヘビー級に近い172ポンドでフィデル・モンテロサ・ムニョスを3RにKOする

 

同じ英国人で長年に渡って舌戦を繰り広げていた両者が、デゲイルはIBF王座を返上してまで激突!ロンドンの02アリーナは超満員で、現地オッズは11:10でユーバンクJrがリード

 

2019年2月23日 IBOスーパーミドル級王座決定戦 ジェームス・デゲイルvsクリス・ユーバンクJr

 

ジェームス・デゲイル 25勝15KO2敗1分 元IBFスーパーミドル級王者

 

クリス・ユーバンクJr 27勝21KO2敗 元WBAミドル級暫定王者

 

1R、遠い距離から、デゲイルが細かくジャブを入れる~ユーバンクJrは右を振るが届かない

 

デゲイルは、廻りながらジャブで飛び込むがパンチは続かない

 

2R、よく動きながら右腕を伸ばし、ユーバンクを入らせないようにするデゲイル~しかし、自分から攻めようとするとユーバンクの右を貰う

 

ユーバンクが出る~右から左フック!デゲイル吹っ飛んで倒れないも、ユーバンクの追撃で座り込みダウンを取られる

 

立ち上がったデゲイルに、ユーバンクJrが豪快に振り回す~デゲイル必死にクリンチして耐える

 

3R、デゲイルが素早い動きで上下にジャブを出すが、ユーバンクJrは右を打ちながら走ってくる!

 

デゲイルは細かく動きながらも、スイッチして飛び込んでくる!

 

4R、ユーバンクは距離が合わないか!?デゲイルの遠くからのジャブと、飛び込んでくるストレートにパンチが出てこない

 

デゲイルがジャブとクリンチでユーバンクJjrの手数を止めるも、ユーバンクは体力で押し込んでいく!

 

5R、やはり、デゲイルの距離感にユーバンクJrは翻弄される~デゲイルが左ストレートで飛び込む!

 

デゲイルは飛び込むが、サウスポーとオーソドックスで頭が当たりカットする~ユーバンクJrが距離を詰めていく!

 

6R、デゲイルが大きく廻る~飛び込んできたところを、ユーバンクJrはフックで待ち受ける!

 

デゲイルはスイッチしながら廻りタイミングを計る~ユーバンクJrは真っすぐ突っ込んで振る!

 

7R、前には出るユーバンクJrも、デゲイルの足は速く手数も出る

 

ユーバンクJrはスタンス広く取り追い詰め、左右のフックを振り回す!

 

8R、廻るはかりのデゲイルを、ユーバンクJrは追い回して強振していく!

 

デゲイルは速いジャブ~ダイレクトの左!しかし、ユーバンクは走っていきロープに追い込み振り回す!

 

9R、このラウンドは前に出ながらも、ユーバンクJrは振り回さずに見栄えのいい左を当てていく

 

ユーバンクJrの手数が止まらない~デゲイルもカウンターを狙うが、ユーバンクJrの勢いに露骨なクリンチが多くなる

 

10R、廻るかクリンチ&ホールドばかりのデゲイルに、ユーバンクJrはラフになる

 

お互いにパンチは当たらない~揉み合いの中からユーバンクJrの左フック!

 

デゲイル効いた!フラつくデゲイルを、ユーバンクJrは追いかけ右!

 

必死にクリンチするデゲイルも、ユーバンクJrは引き剥がして右!

 

デゲイルは必死にしがみつくもダウン!立ち上がったところでラウンド終了

 

11R、デゲイルはダメージがあり、ユーバンクJrの左がクリーンヒットしてなくてもフラつく!

 

ユーバンクJrが追い詰める~豪快なアッパー!

 

デゲイルはクリンチばかりで、ユーバンクJrはイラつき抱えて投げ捨ててしまい減点を喰らってしまう

 

12R、デゲイルは徹底してジャブ~クリンチして打ち合わない

 

廻るデゲイルを、ユーバンクJrは追い回す~やはり、足が鈍っているデゲイルに左フック!デゲイル吹っ飛ぶも、なんとか堪えてダウンは逃れる

 

判定は、114-112 115-112 117-109 3-0でクリス・ユーバンクJrの勝利

 

117-108のスコアは、どうかと思うがクリス・ユーバンクJrがIBOスーパーミドル級王座を奪還!デゲイルらしいなぁ・・・・オリンピアならばのテクニックはあり格下には翻弄して勝利するが、パワーファイターには押し込まれてしまう。そしてジェームス・デゲイルは、5日後に引退を発表してグローブを吊るす。

IBOスーパーミドル級王座を獲得したクリス・ユーバンクJrだが、再び階級をミドル級に戻し・・・村田諒太選手がWBAミドル級王座2度目の防衛戦で、WBA8位のスティーブン・バトラーと対戦する 『観戦記1861』 2週間前に、何故かWBAミドル級暫定王座決定戦でWBA1位としてWBA3位のマット・コロボフと対戦。そして、この時点でWBAミドル級スーパー王者にサウル・アルバレスがいるWBA3人王者問題。

 

★ユーバンクJrは2016年8月にファイトマネーでゴロフキン戦を破談させている 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村