観戦記2173 WBOライトヘビー級王座戦 セルゲイ・コバレフvsエレイデル・アルバレス | 人生マイペンライ

人生マイペンライ

格闘技を愛し50歳過ぎても殴り合う

《本日のTV鑑賞》

 

5月29日にWBOフライ級王者の中谷潤人選手と、プエルトリコのWBO1位指名挑戦者のジーメル・マグラモと防衛戦とプエルトリコの英雄でマグラモのプロモートもするミゲールコットが4月にインタビューで言っていたが開催に至らず・・・・入札と言われていたが、今の日本で開催は難しいから入札には中谷選手サイドは応じずにプエルトリコやアメリカの東海岸での初防衛戦になるのだろうか!?

基本的に王座決定戦で栄冠した世界王者は、初防衛戦でランキング最上位と指名挑戦になる。そうは言ってもプロモーターの力やお金、挑戦者の人気が低い、強豪過ぎるなど様々な理由で王者が回避する場合が多々ある。

IBFなどは挑戦者決定戦を開催する事が多く、ランキング事態がどれほど公平かは微妙だが素晴らしいと思う。

挑戦者決定戦を2度勝利するも、3年も待たされてやっと世界挑戦にこぎ着けたのがコロンビアのエレイデル・アルバレス!

 

1984年生まれコロンビアのアンティオキア州アパルタド出身の‘STORM(嵐)‘エレイデル・アルバレス・バイタールは、コロンビアでも治安の悪い地区で育ち母親にボクシングジムに連れていかれる。しかし、母親はアルバレスが11歳の時に亡くなる~アマでは2007年度パンアメリカライトヘビー級で優勝。

カナダのケベック州モントリオールを拠点に2009年8月に25歳でデビューしてジェシー・サンダースを1RでKO勝ち~その後も7連勝4KOして、2012年6月にショーン・ホークとのNABO北米ライトヘビー級王座決定戦に大差判定勝ちして王座栄冠~10月のノンタイトル戦を2RにTKO勝ちし、12月にダニー・マッキントッシュを8RにKOしてNABO王座の初防衛に成功~2013年3月に、NABA北米ライトヘビー級王者のニコルソン・プーラードを3RにTKOで降しNABO王座を2度目の防衛とNABA王座を獲得~その後も3連勝して、2014年10月にリノ・リベンベルグとのWBCライトヘビー級シルバー王座決定戦を7RにTKO勝ちして王座獲得。6月のノンタイトル戦を2RにTKO勝ちして、8月にイシドロ・プリエトを判定で降し初防衛に成功~11月にも、アイザック・チレンバに2-0の判定勝ちで2度目の防衛に成功~ノンタイトル戦を2連勝して、2017年2月に元IBFスーパーミドル級王者のルシアン・ビュテを5RにKOして3度目の防衛に成功するとともにWBCライトヘビー級王座挑戦権を獲得。

しかし・・・・6月に4度目の防衛戦と、再度WBCライトヘビー級王者の‘スーパーマン‘アドニス・スティーブンソンへの挑戦権を賭けて、元WBCライトヘビー級王者のジャン・パスカル2-0の判定で降し挑戦権を再獲得 『観戦記1742』

 

しかし、WBC王者のアドニス・スティーブンソンは暫定王者を獲得したオレクサンドル・グボジークと 『観戦記2030』 統一戦をしなくてはいけない。そしてWBO王者のセルゲイ・コバレフが、マーカス・ブラウンとの防衛戦予定も度重なる家庭内暴力で逮捕されてエレイデル・アルバレスが急遽挑戦者に選ばれる!

 

1983年4月にロシアの中南部のチェリャビンスク州に生まれたセルゲイ・アレクサンドロ・ビッチ・コバレフは、11歳でボクシングを始める~22歳の時の2005年にロシア選手権ミドル級で優勝するなどアマでは193勝22敗らしい。2009年7月にアメリカでダニエル・チャベスを1RにKOしてデビュー戦を飾る~ダリル・ジョンソン、マイケル・バースマーク、アヨデジ・ファディと毎月のように試合をして総て1RでKOする~2010年10月、10戦目のダーネル・ボーン戦では苦戦し2-1の初の判定勝ち~2011年7月、NABA北米ライトヘビー級王座決定戦でダグラス・オティエノ・オコラを2RでKOし初のタイトル~続く8月のグローバー・ヤング戦で、コバレフのラビットパンチでヤングが試合続行不可能になりドローで全勝が途切れる~12月のローマン・シマコフのWBC アジア(ABCO)ライトヘビー級王座に挑戦し7RにTKO勝ちするもシマコフは試合後に意識不明になり3日後に亡くなる・・・この勝利でWBCランキング入り。

その後も連勝を重ね、2013年1月には元WBAライトヘビー級王者のガブリエル・カンピージョを3RでTKO~6月には、コーネリアス・ホワイトとIBFライトヘビー級1位決定戦を行い3RにTKO勝利で指名挑戦権を獲得~8月にWBOライトヘビー級王者のネイサン・クレバリーに挑戦し4RにTKO勝ちで初の世界王座を獲得!

初防衛戦は11月にカナダで、WBO15位のイスマエル・シラクを2RでKO 『観戦記677』

2015年3月に元WBC王者でWBO1位のジャン・パスカルと対戦しパスカルからプロ初ダウンを奪い8RでTKO勝ち~7月にはIBF1位のモハブ・モハメッディを3RにKOしWBO6度目、WBA2度目、IBF2度目の防衛に成功 『観戦記959』 2016年1月にはジャン・パスカルと再戦し7R終了時TKOでWBO7度目、WBA3度目、IBF3度目の防衛に成功 『観戦記1138』 そして7月に5年振り、世界王者になってから初のロシアでの試合にWBO11位、WBA12位のアフリカのマラウイ共和国出身のアイザック・チレンバに大差判定勝ちでWBA&IBFは4度目、WBOは8度目の防衛に成功。

11月に、無敗の元WBA&WBCスーパーミドル級王者アンドレ・ウォードの挑戦を受けるも、ジャッジ3者が113-114の僅差判定負けして王座陥落 『観戦記1464』 さらに7ヶ月置いての2017年6月のダイレクトリマッチでは8RにボディーでTKO負け 『観戦記1714』

アンドレ・ウォードは、無敗のまま引退してしまい王座返上~2017年11月にWBOライトヘビー級王座決定戦でWBO10位のビャチャスラフ・シャブランスキーを2RにTKOで降し再度王座獲得 『観戦記1882』

 

2018年3月にWBO4位のイゴール・ミカールキンを7RにTKOで降し初防衛に成功 『観戦記2020』

 

セルゲイ・コバレフは当初マーカス・ブラウンと防衛戦予定も、ブラウンの家庭内暴力事件で急遽相手を探すことになる。そこで、WBCでトップコンテンダーに成りながら3年待たされているアルバレスに急遽オファーが入る!WBC挑戦権を2度手にするも挑戦できなかったアルバレスが、アトランティックシティのハードロックカフェホテル初のボクシング興業のメインに立つ!

 

2018年8月24日 WBOライトヘビー級王座戦 セルゲイ・コバレフvsエレイデル・アルバレス

 

セルゲイ・コバレフ 32勝28KO2敗1分 初防衛戦

 

エレイデル・アルバレス 23勝10KO無敗 WBO8位

 

1R、初回からコバレフが、ガンガンプレッシャーをかけて打っていく!

 

スピードあるアルバレスも、左を突きながら動く~コバレフが入ってきたところに、カウンターの左フック!

 

2R、やはりコバレフが前に出ていくが、アルバレスは廻りながらカウンターを狙う!

 

さらにアルバレスが、タイミングを外したようなワン・ツー!

 

それでもコバレフは前に出るが、アルバレスの右を貰う!足を使うアルバレスに、コバレフはクリーンヒットを奪えない

 

3R、アルバレスが足を止めて、コバレフを迎え打つ~ボディーから左フック!

 

コバレフも手数多く攻める~アルバレスをロープに押し込みボディー!

 

4R、アルバレスが、低く入りボディー連打もローブロー~直ぐにコバレフが出ていき左ロングフック!

 

コバレフがもの凄い連打!アルバレスも打ち返すが、コバレフの回転が上がる!

 

5R、まだまだ動き廻るアルバレス~追うコバレフが止まった瞬間にワン・ツー!

 

しかし、コバレフも右ショートカウンター!それでもアルバレス突っ込む~左フックは相打ちか!?

 

6R、コバレフが極めにいっているか!?さらに詰めて打ちまくる!

 

アルバレスも必死に廻りながら飛び込むが、コバレフはかわしてショートの右!

 

7R、アルバレスが仕掛けていく~コバレフが左で廻るも、アルバレスは突っ込んでボディー連打!

 

コバレフは、距離を取りながら上手いボクシングをする

 

しかし、アルバレスが打たれながらも踏み込んで右!

 

コバレフ吹っ飛んだ!ダウン!これは効いている!

 

立ち上がったコバレフにアルバレスがラッシュ!コバレフはクリンチできない!

 

コバレフはなんとかガードをしようとするも、アルバレスがまさに異名のSTOMのごとくガードを突き破るラッシュ!

 

フラフラのコバレフに、アルバレスが左フック~右!再びコバレフ崩れる!

 

終わったと思われたがコバレフは立ち上がる~残り時間は少ないがアルバレスが極めにいく!

 

レフリー止めるか!?その前にアルバレスの右でコバレフが崩れて終了!

 

なんと!エレイデル・アルバレスが7RにKO勝ちで王座奪取!アルバレスは耐えて耐えて一気に爆発して試合を極めてしまった。大柄ながら柔らかくスピードがあるアルバレスが、相打ちとボディーでコバレフを削って削って事実上は右オーバーフックが決め手となり念願の世界王座栄冠。アルバレスは 『コバレフを鈍らせたおかげで、コバレフのパンチは開始当初程のものではなくなっていた』 と、作戦通りだったようだ。6Rまでの採点は、59-55 59-55 58-54でコバレフがリードしていたが3年待たされたアルバレスの右が総てをひっくり返した。

これがあるから格闘技は堪らない・・・・世界的には有名ではない選手が、有名王者を1発のパンチで総てをもっていく。当然、その1発を放つために何百万発もサンドバックを叩いた1発なのだろう。しかし敗けたコバレフもボクシングの上手さを出したものの、やはりウォード戦でみせたモロさが出てしまい再び王座から陥落。

 

★再戦は6ヶ月後の2019年2月にダイレクトリマッチ! 格闘技blogランキングをクリック⇒格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村