こんにちは。
も終わって年末へ一直線。。。
そろそろ仕事納めの時期ですね。
9連休って方もいるでしょう。
この期間、何をして過ごすんでしょうか
有意義に過ごしましょうね。
今日の過去問は、平成24年度問50の過去問を○×式でやりたいと思います。
近現代の日本の不況に関する記述について、正誤判定をしてみましょう。
それでは、早速。
問題
第一次石油危機による原油価格の暴騰などにより、狂乱物価と呼ばれる激しいインフレが発生した。政府は円の切り下げのために変動為替相場制から固定為替相場制へ移行させ、輸出の拡大で不況を乗り切ることを目指した。
正解は?
×
今日は、「近現代の日本の不況」に関する問題です。
1問目は、「第一次石油危機」なんですが、、、
通称、「オイルショック」。
問題の「第一次オイルショック」は、1973年(昭和48年)に第四次中東戦争が勃発したことで、原油価格が高騰し、発生したものです。
「狂乱物価」って言葉が使われたのはこのときですね。
それと当時起こった騒動がありました。
原油価格とは直接関係のない物資の買占め騒動です。
トイレットペーパー騒動。(笑)
子供の頃でしたからそんなに危機感は無かったんですが、連日報道されていたのを記憶しています。
あ、問題ですね。
気になるところは、
・政府は円の切り下げのために変動為替相場制から固定為替相場制へ移行させ、
この部分。。。
当時は、ブレトンウッズ体制下で1ドル360円の固定相場制でした。
1973年(昭和48年)、固定相場制だった為替レートが、変動相場制に移行しています。
ってことは、記述が「逆」ってことですね。
この肢は、間違いです。
問題
第一次世界大戦と第二次世界大戦の戦間期にロンドンのシティで始まった世界恐慌のなかで、政府は旧平価での金輸出解禁を断行したところ、日本経済は金融恐慌と呼ばれる深刻な恐慌状態に陥った。
正解は?
×
2問目はこの問題。
問題に書かれた「大戦」を確認しておきます。
第一次世界大戦=1914年7月から1918年11月にかけて。
第二次世界大戦=1939年9月から1945年8月にかけて。
この戦間期、つまり、1918年11月から1939年9月の間。。。
この間に起こった「世界恐慌」と言えば、、、「世界大恐慌」ですね。
1929年から1933年の間、世界中の資本主義諸国を襲った史上最大規模の恐慌です。
問題では、「ロンドンのシティで始まった世界恐慌」と書かれていますが
。。。
世界大恐慌は、「ニューヨークのウォール街」で株価の大暴落が発生したことが発端となって始まりました。
アメリカ経済が大混乱に陥ったことが波及して世界各地で恐慌が始まりました。
「暗黒の木曜日、悲劇の火曜日」なんて言葉は、このときに使われた言葉です。
問題では、「ロンドンのシティで始まった世界恐慌」としていますので、間違いです。
問題
第二次世界大戦後の激しいインフレに対して、徹底した引き締め政策を実行するシャウプ勧告が強行された。これによりインフレは収束したが、不況が深刻化した。しかし、その後のベトナム特需により、日本経済は息を吹き返した。
正解は?
×
3問目はこの問題です。
問題に、「第二次世界大戦後の激しいインフレに対して、」と書かれています。
2問目で見ましたが、第二次世界大戦は、1939年9月から1945年8月にかけて起こった戦争です。
ですから、問題はそのあとってことですね。
問題では、
・徹底した引き締め政策を実行するシャウプ勧告が強行された。これによりインフレは収束したが、不況が深刻化した。
・その後のベトナム特需により、日本経済は息を吹き返した。
この2点が書かれています。
最初の「シャウプ勧告」は、
GHQの要請によってなされたもので、時期的には、1949年(昭和24年)に出されたものです。
ただ、これは、「引き締め政策」云々ではなく、日本の租税に関する報告書で、戦後日本の税制に大きな影響を与えたものでした。
ですから、この時点で間違いになるんですが、、、
んでは、問題の「引き締め政策」とは
それは、「ドッジライン」です。
GHQが示した経済安定9原則の実施策のことです。
それとふたつ目。
「その後のベトナム特需により、日本経済は息を吹き返した。」
ベトナム特需は、ベトナム戦争をきっかけにした特需のことです。
ベトナム戦争は、1955年から1975年のあいだ続いた戦争です。
時期的にちょっとあとですね。
時期的にピッタリくる特需と言えば、
「朝鮮特需」です。
朝鮮特需は、1950年から1952年までの3年間に渡って続きました。
詳細は、行政書士試験 平成28年度問51 日本の戦後復興期の経済に関する問題 に譲りますけどね。
この肢は、前半も後半も間違いです。
問題
先進5ヵ国財務相・中央銀行総裁会議での協調介入に関するプラザ合意を受けて円高が加速し、輸出産業を中心に不況が一時深刻化した。しかし、その後には内需拡大に支えられた大型景気が訪れた。
正解は?
○
今日の4問目です。
「プラザ合意」
1985年(昭和60年)、先進5か国(G5)蔵相・中央銀行総裁会議により発表された「為替レート安定化に関する合意」のことです。
G5=西ドイツ、フランス、アメリカ、イギリス、日本
プラザ合意の名前の由来なんですが、
会議の会場となったアメリカにあるホテル、「プラザホテル」にちなんで名付けられたってことのようです。
プラザ合意前は、1ドル235円だったものが、合意から1年後には1ドル150円まで円高となり、輸出産業を中心に不況が一時深刻化しました。
これは、俗に言う「円高不況」と言うものですね。
ですから、問題前半に書かれていることは、正しい記述です。
・その後には内需拡大に支えられた大型景気が訪れた。
合意自体が1985年です。
その後、そして、「内需拡大」で起こった好景気と言えば、、、.。o○
「バブル」、、、「バブル景気」です。
バブル景気は、1986年から1991年にかけて起こった好景気のことですね。
バブル経済、バブル時代、バブル崩壊、、、いずれもよく聞いた言葉です。
この肢は、前半、後半ともに正しい記述です。
問題
消費税が5%に引き上げられた後、その年の夏以降にはリーマン・ショックと呼ばれる世界経済危機が発生し、日本経済は深刻な不況となった。大手金融機関の経営破綻が生じ、公的資金投入による金融機関救済が進められた。
正解は?
×
今日の最後の問題です。
「消費税」ですね。
消費税は、1989年(平成元年)に、竹下内閣により導入されました。
当時は、3%でしたね。
そして、その8年後の1997年(平成9年)に、橋本内閣により5%に引き上げられております。
問題では、「5%に引き上げられた後、その年の夏以降にはリーマン・ショックと呼ばれる世界経済危機が発生」と書かれています。
リーマン・ショックは、アメリカの投資銀行であるリーマン・ブラザーズが破綻したことに端を発した世界的金融危機のことです。
時期は、2008年(平成20年)のことです。
ですから、「その年の夏以降」ってのは、時期が違いますね。
消費税増税の年に起こった出来事は、「アジア通貨危機」です。
アジア各国で急激な通貨下落が起こり、その結果、日本経済は深刻な不況となりました。
山一證券、日本長期信用銀行、北海道拓殖銀行など大手の証券会社や銀行が倒産したのは、このときです。
ですから、この問題、「リーマン・ショック」が「アジア通貨危機」になっていれば、正しい記述です。
この肢は、前半が間違いで後半は正しい記述です。
長期連休、、、今思うと羨ましいですね。
就職してから今まで、年末年始、GW、お盆など、一般的に休むだろうと言う時期に休んだ記憶がありません。(笑)
ホテル勤め、今の副業もそう。。。
人が休んでいるときに働き、働いているときに休みを取る。
まぁ、長期休暇をとっても上手い過ごし方ができないので、羨ましいとは思うけど、、、それはそれで。。。
有意義に過ごせるように計画を立てましょう。
今日も最後まで有難うございました。