こんにちは。
新年度が始まりましたね。
新入学をした方、学年が変わった方、新社会人になった方、後輩ができた方、転勤で新天地で仕事を始める方、それぞれに気持ちを新たにする時期です。
毎日、だらだらと過ごすことのないように新たな気持ちを持つことは良いことですね。
試験勉強も新たな気持ちを持って取り組みましょう。
試験に受かることはあくまで登録までの条件にすぎません。
目指すところは登録して開業することです。
頑張りましょう(^^)v
今日の過去問は、平成18年度問46の問題をやってみようと思います。
それでは、早速。
問題
AはBに対して3000万円の貸金債権を有しており、この債権を被担保債権としてB所有の建物に抵当権の設定を受けた。ところが、この建物は、抵当権設定後、Cの放火により焼失してしまった。BがCに対して損害賠償の請求ができる場合に、Aは、どのような要件のもとであれば、この損害賠償請求権に対して抵当権の効力を及ぼすことができるか。40字程度で記述しなさい。
いつものように内容を確認してみますね。
AさんはBさんに3000万円のお金を貸した。
↓
Bさんは借りたお金の担保のために建物に抵当権を設定した。
↓
抵当権設定後、Bさんの建物がCさんの放火により焼失した。
↓
Bさんは、Cさんへ損害賠償請求ができる。
こんな感じですね。
この内容でAさんが、どんな要件であれば、損害賠償請求権に対して抵当権の効力を及ぼすことができるのかって問題です。
この内容、覚えてますか
ときどき出てきますね。
過去記事で、俺の方が先なんじゃないの。。。 で書いた物上代位に関する問題です。
抵当権には、物上代位性が認められています。
抵当権の目的物(Bさんの建物)が滅失した場合、債権者Aさんは、その滅失に伴う損害賠償請求や保険金等によって受ける金銭等に対して、抵当権の効力を及ぼすことができます。
これが物上代位性です。
Bさんの建物がCさんの放火で滅失
↓
BさんはCさんへ損害賠償請求
↑
Aさんは、これに抵当権の効力を及ぼす訳です。
いくつか要件がありましたね。
あんまり難しく考える必要はありません。
いくつか出てきませんか
その思いついた言葉を意味が通るように書ければ良い訳ですから。
さぁ~、考えましょう。
この問題はオウム返しではありません。
オウム返しじゃないので難しいですが、何度か見ている内容です。
今は、時間をかけても大丈夫。
思い出すまで考えることで、思い出したときに深く印象付けができます。
アハ体験ですね。
大切な、「気付き、ひらめき」です。
記述式は、意味が通るように作成することがポイントです。
・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・
作成できたら正解を確認しましょう。
正解例
CがBに対して払い渡す前に、Aが損害賠償請求権を差し押さえなければならない。(38字)
試験センターの正解例
CがBに対して払い渡す前に、損害賠償請求権をAが差し押さえなければならない。(38字)
ちなみに、オウム返し風の場合、以下の内容になります。
問
Aは、どのような要件のもとであれば、この損害賠償請求権に対して抵当権の効力を及ぼすことができるか。
解答
Aは、CがBに対して払い渡す前に損害賠償請求権を差し押さえることで抵当権の効力を及ぼせる。(45字)
ただ、この問題は、抵当権の効力を及ぼすことができるかと聞いているのでオウム返しではなく、「払い渡す前+差し押さえる」と言う及ぼすことができる内容でOKな訳です。
関連条文を掲載しておきますね。
第二編 物権
第八章 先取特権
(物上代位)
第三百四条 先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
2 債務者が先取特権の目的物につき設定した物権の対価についても、前項と同様とする。
第十章 抵当権
(留置権等の規定の準用)
第三百七十二条 第二百九十六条、第三百四条及び第三百五十一条の規定は、抵当権について準用する。
準用規定です。
今日も最後までお読みいただき有難うございました。
今日のところはここまでです。
んでまずまた。
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