ケルン市立歴史文書館続報・マールブルク文書館学校 | 緑の錨

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歴史家の山本尚志のブログです。日本で活躍したピアニストのレオ・シロタ、レオニード・クロイツァー、日本の歴史的ピアニスト、太平洋戦争時代の日本のユダヤ人政策を扱っています。

3月24日の記事で取りあげたのと同じ、ケルンの現場から帰還したマールブルク文書館学校のアーキヴィストたちについての報告を紹介させていただきます。

こちらの下記にリンクを張った記事では、ヘッセンの文部大臣であるエヴァ・キューネ・ヘルマンによる感謝の発言が大きく取りあげられています。また、マールブルク文書館学校の記事もあって、文書検索手段のデジタル化についても少しだけ出てきます。

Rettung eines einzigartigen kulturellen Erbes (『バート・フィベル・オンライン』3月23日)

一種の中間報告のような記事であり、史料の捜索と補修に関して、現場では、まだ苛烈な作業が続いているにしても、社会的には、一段落が付いたという印象が生じているということかもしれません。

マールブルク文書館学校のような施設が存在して、ラントの文部大臣が、史料に関することに関心を持ち、発言するということは、文書館とアーキヴィストがドイツで社会的に重視されている結果であるように思います。その意味では、日本で文書館とアーキヴィストが置かれた環境とくらべて、ドイツでは、ずっと史料と史料に関する理解が充実しているのだなと感じました。