しばらく前のことになりますが、拙著『心を育てるグループワーク』についてAmazonのブックレビューに以下のようなコメントが載りました。
正直言ってそのコメントの的確さに驚きました。
実際の本は第1部、第2部、第3部と章立てして分けられている訳ではありませんが、それぞれのカテゴリーについて冒頭部分、中盤〜、終盤〜と本質を捉えたコメントをされていて、正に私のいいたいことをズバッと突いたコメントは爽快感さえ覚えました。コメントを読みながら「そうそうそう!そうなんです!!」という心の声が炸裂しました。
特筆すべきは「終盤では〜」のところで、さまざまな現場での実践例を評価してくださっているところで、これは著者としては感涙ものです。一部の同業者の中にはやったこともないことを「こうすればこうなるはず」と連発して本を書いている人もいますが、ここで挙げたことはすべて実際にやったことです。大事なことなのでもう一度いいます。本当に全部やったんです。それが分かる人と分からない人がいるということを情けなく思ってきましたが、この方は分かる人で良かったです。
とは言うものの、末尾の本の大きさ・重さの点は返す言葉ありません。この点は全くおっしゃる通りです。
「kindle版を出してもらいたい」というご要望もいただきましたので、早速、出版社の編集さんと相談させていただいております。
「Amazonカスタマーさん」ありがとうございました!
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Amazonカスタマーさん
★★★★★ 理論、具体的な方法、実践例がすべて載っている。ぜひ、kindle版もお願いしたい。
2021年5月27日に日本でレビュー済み
集団でのワークというと、構成的エンカウンター、ソーシャルスキルトレーニング、グループワーク・トレーニングなどがあげられる。しかし、それらが用いられやすい教育現場では、個々の違いを明確に意識した活用が少ないのではないだろうか。現場はとても忙しいので、どうしても付け焼き刃的な活用になりがちだと思われる。本書の前半では、それぞれの成り立ちや目的の違いを説明してくれている。さらに著者は、これらのワークの一部が時代とズレてきている点を指摘し、インプロという方法も加えながら、現代に合わせて統合・再構成をすることで、これらワークを実践する際に共通する、新しい考え方を提示してくれている。それが「楽しくて然る後に学びがある」という考え方に集約されているが、これは、「若いうちには苦労せよ」という考え方に慣れ親しんだ世代、またはそうした世代から「若いうちには苦労しろ」と言われてきた世代にとって、目から鱗ではないだろうか。この前半部分は、グループワークに限らず、「最近の若者」を理解する資料としても有効だと感じた。
中盤からは組み立て方のコツや注意点、各ワークの具体的な方法が載っている。各ワークの方法は、イラスト中心の解説となっており、A4一枚に収められているため、とても見やすい。各ワークは、ジャンルごとにまとめられているだけでなく、他のどのワークと組み合わせやすいかの説明もあるため、プログラムを組み立てやすくなっていた。
終盤では、著者の実践例が載っている。これは珍しい点だと思われる。類似本では、例えるなら、筋トレやダイエット系のトレーニング本しかり、一つ一つの方法は載っているものの、どのようにプログラムを組み合わせて全体的な構成を組み立てるのかまでは説明されておらず、ゴール設定や結果のイメージが湧きにくいものが多い。そのため、摘まみ食い的な活用となり、次第に実践しなくなりがちだと思われる。しかし、本書では、複数回実施した実践例が載っており、その際の参加者の変化や効果の一例を知ることができるため、実施計画を立てる際に役立つと思われる。また、各回の紹介の脇には、著者のコメントが書かれており、そちらも実践の際のヒントとなっていた。
非常にお得な一冊となっているが、惜しむらくはそのサイズの大きさと重さである。私自身、いくつが現場を回る仕事をしているため、持ち運ぶのがちょっと大変である。非常に良い本なので、ぜひkindle版も出していただけるとありがたい。







