茨城大学人文社会科学部正保研究室

茨城大学人文社会科学部正保研究室

研究室の活動を紹介していきます。最新の研修会情報は左カラム上側の「研修会情報」をクリックしてください。

グループワークを専門としてきたため多くの学校でグループワークを実践してきて、多くの先生方と関わってきましたが、だんだん歳をとってきましたので、働き方を変えようと思いました。具体的に言うと児童生徒に私が直にグループワークをするのではなく、学校の先生にグループワークを教えしようとしたのです。たとえて言うと、私が魚を釣ってプレゼントするのではなく、魚の釣り方を教えてあげることにしたのです。この方が相手方には喜ばれるのではないかと思いました。

ところが反応は私にとっては意外なもので、学校の先生には2つのタイプがあることがわかりました。

一つは魚の釣り方を教わろうとする人です。この人たちは魚の釣り方を学ぶことに意欲的で喜んで研修会に参加します。

もう一つはあくまでもプレゼントを貰おうとする人です。「もうたくさん釣ってあげたと思いますからこれからは釣り方をお教えしますよ」というと、このタイプの方は「いやいや、私たちにはそんなこと(グループワーク)はできません」「私たちは先生に魚を釣ってもらいたいんです」と言い、あくまでも自分の手は使おうとしない方です。その結果、去年、今年と何校かでは実践を取り止めてきました。

この研修会は「魚の釣り方をお教えする研修会」です。自分で魚を釣る体験は喜びを伴いますし、一度覚えたらその後何度でも自分でできますよ。たとえが適切でなかったら申し訳ありません。

学校等で実践できるグループワークについて研修を行います。

 

『10時間の授業で学校が変わる!楽しく学べるグループワーク』(金子書房・正保春彦著)に準拠して、2学期以降にお勧めのさまざまなワークを中心に各種のワークを体験し、解説を行います。

 

同書に紹介の2学期推奨のワークは基本的にインプロゲーム(即興)に基づく表現系のワークが中心ですが、単なる表現活動に留まらず、共感性や他者視点なども育てることができます。そしてこれらのワークは、指導者(ファシリテーター)が事前に自ら体験しておくことにより一層効果的に行うことができます。

 

小学校から高等学校にまで対応すると共に、同書未収録の小学校低学年向けのワークも紹介します。この機会に是非各種のワークを自ら体験してください。

 

○日程・会場:つくば会場と水戸会場は同一内容(各6時間)です。つくば会場は2回に分けて実施します。

・つくば:つくば市役所コミュニティ棟

  7月26日(日)   9時30分〜12時30分(前半内容)

  8月11日(火) 13時30分〜16時30分(後半内容)

・水 戸:茨城県立歴史館

  8月8日(土) 9時30分〜16時30分(昼休憩有り)

○内 容:学校・組織でのグループワーク実践について体験的に学び、解説を行います。

○対 象:学校教員、カウンセラー等

○講 師:正保春彦(茨城大学名誉教授、臨床心理士、公認心理師)

○定 員:各回40名

○参加費:3,000円(つくば会場は各回1,500円)

○申込み・問合せ先:haruhiko.shobo@gmail.com

・講師紹介

しょうぼはるひこ。茨城大学教育学部教授、同人文社会科学部教授を経て茨城大学名誉教授。専門はグループアプローチ。主著『心を育てるグループワーク』『10時間の授業で学校が変わる!楽しく学べるグループワーク』(金子書房)

・茨城県立歴史館:水戸市緑町2-1-15

・つくば市役所コミュニティ棟:つくば市研究学園一丁目1番地1

・両会場駐車場有り。

・今回、会場都合によりつくば会場は変則日程となります。ご不明の点はお尋ねください。

 

少年院の元教官の方と話して思ったことを備忘録的に。

 

少年院に再入院を繰り返す少年がいる。彼らは「謝罪のコツを学んでいる」と言う。どう言えば被害者や裁判官や教官にウケがいいのか。被害者や裁判官にウケれば措置期間が短くなり、教官にウケれば支障なく退院できる。しかしそれは彼らの本心=本当に反省している訳ではない。単に方便として学んでいるだけ。そもそも彼らにとっては「学んでいる」意識はないかもしれない。単に生きる術としてそうしているだけだ。だから再犯してまた入院してくる。

 

1年前、埼玉で飲酒運転をした男が小学生4人をはねて逃走し、懲役2年6カ月執行猶予4年の判決を言い渡された事件があった。裁判で男は「今後一切車を運転しない」と述べたそうだが、最近無免許で再び車を運転していたことが発覚した。

「今後一切車を運転しないと語った」のは多分、罪を軽くするための方便だったのだろう。そもそも、その男は43歳だというから飲酒ひき逃げ事件を起こすような者が、その後一生車を運転しないなどということはあるはずがないと私は思うが、裁判官はきっと人を疑うことのない純粋な方だったのだろう。

 

本当の謝罪は、単に言葉のレベルではなく、細胞レベルで行うべきだろうと思う。それも脳細胞ではなく筋肉細胞のレベルで。

もし埼玉の男が脳細胞レベルではなく、筋肉細胞のレベルで「反省」していたら車のハンドルは握れなかっただろうし、アクセルを踏むこともできなかっただろう。脳細胞のレベルで「こう言えば自分にとっていいことがある」と思ったから裁判でそう言っただけ、と言うことなのだろう。

 

それはさておき、学校でグループワークをやっていても同じことを感じる。

「クラスが仲良くなる」「子どもたちが他人を思いやることができるようになる」と言うのは筋肉細胞レベルでそうなって初めて意味がある訳で脳細胞レベルでそうなっても意味はない。それは道徳の授業で期待される言葉を早く見つけることが得意な子どもを育てるだけで終わってしまう。

 

カウンセリングにおいても例えば不登校の子どもが「来週から学校へ行こうと思います」と口で言うのではなく、その子が自分の足で学校まで歩いて行って初めて意味があったと言える。

学校は教育の場だが、教育とは「人が生まれながらにもつ能力や人格の発達を望ましい方向へ意図的・計画的に導く営み」を指すのだそうだ。ここで、もし真の教育というものがあるのならその望ましい方向への変化を脳細胞レベルで生じさせるのではなく、筋肉細胞レベルで生じさせないと意味がないだろう。しかし、実際には脳細胞レベルでの変化で満足していることが多くはないだろうか。

グループワークでは、体を動かし、他者とかかわることで筋肉細胞レベルで子どもたちは学んでいる(と思う)。側から見ると単にワイワイ騒いでいるだけに見えることもあるかもしれないし、ただ遊んでいるだけに見えることもあるかもしれないが決してそんなことはないと思う。「こうすればいい」と頭で思っても、それを実践して試して見ないと実際にはわからないことがたくさんある。

先週の某大学大学院での集中講義でのこと。

 

インプロ(即興)で学生たちにいわゆる寸劇をやらせた。その後のレポートによると学生たちは初め「自分にできる訳がない」と思ったそうだが、授業後は「やってみたらできたので驚いた」とのことだった。以前、茨城大学で教えた学生も似たようなことを言っていて、引っ込み思案な性格だったが、やって見たらできた自分に驚き、謝恩会では皆んなの前で寸劇を演じた、とのことだった。

人を真に変えるのは体験だとつくづく思うし、それは筋肉細胞レベルでの変化と言い換えることができるのではないか。脳細胞レベルの変化に騙され、そこで満足していては真の教育にはつながらないと思うがどうだろうか。

絹川友梨インプロワークショップinつくば2026 受付開始します。

世界的インプロバイザー・絹川友梨さんをお招きしての2日間の集中的ワークショップです。インプロ(即興)は俳優のトレーニングとして開発されましたが、新しい生き方・人間関係の在り方等について貴重な示唆を与えてくれる活動で、教育・人間関係等への応用が注目されています。「即興」と「イエス・アンド」を堪能する2日間です。

 

○日 程:2026年8月 9日(日)10時〜12時、13時〜16時半

         8月10日(月)10時〜12時、13時〜16時半

○会 場:つくばカピオ 茨城県つくば市竹園1-10-1

○講 師:絹川友梨(インプロワークス)

○参加費:12,000円(学生:10,000円)

○定 員:30名

○主 催:i-WORK研究会(代表:茨城大学名誉教授・正保春彦)

○申込先:haruhiko.shobo@gmail.com

①お名前(一般/学生) ②ご所属をお知らせください

 

Instagramで見つけました。

ネットで見かけるすごろくトーキング使用例は昔の渦巻き方のものが多いのですが、こちらは『10時間の授業で学校が変わる』掲載のバージョンです(クレジットも写っています)。

4月10日の日付なので入学式・始業式からまもない時期の実施のようです。

素晴らしい!

きっといい1年のスタートが切れたことでしょう。

「絹川友梨インプロワークショップinつくば2026」日程等決まりました!

日程:2026年8月9日(日)・10日(月)10時〜16時半(時間は予定)

会場:つくばカピオ(リハーサルルーム)

講師:絹川友梨さん

会場は去年と同じです。が、今年は正保のくじ運が悪くて2日間通しでリハーサルルーム1を確保できませんでした。2日目の午後のみ少し狭いリハーサルルーム2での開催となります。これに伴い、受付人数は最大30名となります。

正式な受付開始は6月初め頃を予定していますが、参加をご検討の皆様はまずは日程の確保をお願い申し上げます。

 

水戸南高校さんでグループワーク授業をしてきました。

4月9日(4月分)と20日(5月分)の2回です。

いろいろ訳ありのお子さんの多い学校ですが、今年の子たちは結構元気がありそうな印象。2回目(20日)の授業で「先生、今日何やんの?」と言ってやって来る子は去年はいなかったような気がします。

4月分は手合わせ、風船ゲーム、一歩前へ!、スゴロクトーキング。5月分は共通点探し、ウソひとつ、数字合わせ。どれも問題なし。

今年から中学校・高校での授業は基本的に学校の先生方に実施していただいています。今回は例外です。

 

4月13日につくば市学び推進課でグループワーク研修会を実施しました。参加者は市内全小中学校・義務教育学校51校全教職員2000人(!)です。

と言っても全員が1カ所に集まることもできずオンライン開催でしたが、そのために市立全学校は子どもたちを研修前に帰された訳で、森田教育長はじめ関係する皆様のご高配に心より感謝申し上げます。

研修は計2時間でパワーポイントを使った解説(2部構成、各30分)と市役所と市内51校を結んだ2元中継ワークショップ(30分)および市内吾妻小さんからの実践報告(10分)という形でした。

2元中継ワークショップは市役所内の会議室(オンライン会場)に学び推進課の先生方にご参集いただき、その場で解説しながらカメラの前でモデル演示し、それを中継している各学校で実施していただく、という形で行いました。

各学校の様子は画面を通してなんとなく伝わってきたのですが、実際のところはどうだったでしょうか。

グループワークの実践はゴールデンウィーク前の実施がキモです。新学期の緊張に満ちた不安な状態の子どもたちの心をほぐし、新しい人間関係形成を手助けすることで、学校への適応が一気に良くなります。

そういう訳で今回は4月中に実施していただきたいグループワークを軸に体験していただきました。

ただ、内容は小学校高学年から中学校を念頭に置いたものなので、小学校低学年の皆様には申し訳なかったのですが、研修会終了後低学年向け参考資料をお送りしましたのでご参考いただければ幸いです。

年度初めのお忙しい時にご参加くださった皆さん、本日はありがとうございました!

4月10日に日立一高さんで新入生オリエンテーションのグループワークを実施しました。今回は新方式の事前研修タイプです。

まず4月3日に校内グループワーク研修会を実施しました。参加は「希望制」と形でしたが、多くの先生の参加がありました。

その中から1学年の先生が新入生オリエンテーションでのグループワークを担当されることになりました。ワークの内容はこちらからの提案ですが、ワークの実施自体は学校の先生方が担当されます。クラスは計6クラスを2クラスずつ同時に3コマ実施です。

後日スクールカウンセラーさんも別途グループワーク(スゴロクトーキングなど)をされるということで、ワークが被らないようにと通常の4月のワークとは別案を検討し、いろいろ考えた末、握手渡り、ジャンケン列車、うずまき、風船ゲーム、一歩前へ!、境界線、数字合わせを実施しました。時間は各60分です。

ジャンケン列車は幼稚園などでも実施するワークですので、最初に「ジャンケン列車をやります」と言った時には「おお!」と言う反応がありましたが、始めて見ると大いに盛り上がりました。

先生方のファシリテーションもなかなかのもので、見事な進行ぶりでした。

この方式で実施することにより、先生方にもノウハウを蓄積することができますし、次年度は恐らく先生方ご自身で実施可能ではないかと思うのです。

 

3月31日付で茨城大学を退職しました。

今後の所属はありません。

肩書は「茨城大学名誉教授」になります。