上質でちょいと甘い・・コノスルの泡 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


コノスル(チリ) スパークリング・ブリュットNV
購入日    2016年3月
開栓日    2016年3月
購入先    MASHIMO
インポーター スマイル
購入価格   1170円

ブドウ品種はシャルドネ90%、ピノ・ノワール6%、リースリング4%となっている。
ほぼブラン・ド・ブランだがほんの少し他の品種を入れているのは
むろん意図があってのことだろう。
リースリングがちょっとだけ入っているのが面白い。

厳密なシャンパーニュ製法で造られているのではないだろうし、ドザージュも
行われていないと思うが、日当たりが良い畑のシャルドネらしく、糖度がかなり高く感じる。
といってもリースリング由来の一般的なゼクトよりずっとシャンパーニュに近い。

シャンパーニュが他のスパーリングワインと最も異なるのは、
蠱惑的な香りを持つことと、酸のエッジがシャープなことだろう。
このチリのコノスル、香りがまあまあであることと、ちょい甘であることを除けば
相当シャンパーニュと近似している。

コノスルのオーガニックシャルドネが、ブルゴーニュの南の方の日当たりが良い畑のワインと
似ていることを考えると納得がいく。
念のため断っておくが、似ていると言ってもそっくりだなどとは決して書かない。
そんなこと書いたら、ワイン好きから袋叩きに合うのは間違いない。
ジョスカン・デ・プレとパレストリーナくらい違う、と言えば分かりやすいだろう(どこが)。

「ちょっと甘くて香りに妖艶さが乏しいシャンパーニュに似たスパーリング」
と書いておけばいいだろう。

だが何より驚くのはこの価格である。
コストパフォーマンスという言葉は嫌いだが、めちゃくちゃコストパフォーマンスが高い。
「ニコラ何ちゃら」とかいうシャンパーニュを4000円も出して開けるくらいなら、
間違いなくこちらの方が良い。

毎年年末に、某社がスポンサーのワインセミナーで講師をしているが、
参加者の多くは30代の女性である。
昨年はボランジェのスペシャル・キュヴェとロワールのスパーリングワインである
ドゥプレヴィルをブラインドで出したが、参加者の半数が後者に軍配を上げた。

もしこのコノスルを持って行ったら、痩せた印象のあるシャンパーニュより
好む女性はずっと多いと想像される。
コノスルの畑は、ピノ・ノワールよりシャルドネの方が質が高いものができるようだ。