ハズレの外食 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る



昨日法人化と祝賀会に関する大阪の臨床医会の会議があった。
その後、会長(名誉教授)と日本医会の副会長(元総長)、
同業の親友(後輩医師だが開業の先輩)の4人で、会合がてら寿司を食べに行った。

同門のメンバーだけで日本と大阪の医会の今後を見据えて意見交換することが目的で、
その点は得るべきものは多かった。

ただ、料理が超不味かった。
あまり大きな声では言えないが、行った店はあべのハルカス内にある寿司屋である。
店内は清潔で明るいし、店員さんもテキパキしている。
周りの客は次々と入れ替わり、3時間の間ほとんど空席が出ないくらいの大繁盛ぶりだ。

会議のあった天王寺の大阪市大病院の近くなので、ここに決めて予約して行ったが、
ここまで不味いとは思わなかった。
全国チェーンの店なのだが、これなら他の店も推して知るべしである。

刺し身は生暖かくて、夕方にスーパーで売れ残ったものを買ったほうがいいというレベル。
酢の物は酸味が舌に合わず、焼き魚はもはや論外で完食が困難。
最後の握りに至っては、盛り付けだけがきれいという代物だった。

店を出て会長と元総長と別れた後、同業の親友に
「あ~不味かった。こんな店に連れて来てすまんこって」
と謝ったところ、
「最後の握りは、シャリの上にネタを乗せただけでしたねえ。
 回転寿司のほうがよっぽどましです」
と同意見であった。
彼はワイン仲間で、もめんさんの常連でもあるから、あっさり見抜いていたようだ。

6000円のコースだったから、決して安くはない上に
食べログの評価も低くはないし、店はたいへん賑わっている。

わたしは普段からいいものを食べ慣れてしまっているということなのだろうか。
いや、食事代が高いか安いかという話だけではないと思う。
先週家内と久しぶりにお気に入りのラーメン屋でラーメンと餃子の夕食を摂り、
たまにはいいなあ、と喜んで帰ってきたばかりなのだし。

梅田のさかなやIだとか、今里のHといった個人の店に行って同じ金額を出せば
もっともっと新鮮で美味しい魚が食べられたものを、一食損をしたという後悔だけが残る。



ということで、今日は高知県四万十町の藤原鮮魚店から極上の刺し身が届いた。
日付指定で届けてもらったものである。
タイの湯引きをおまけの塩で食べると非常に旨い。
同じ魚でも昨晩とはまるで別物で、こういうところが食の面白さであると思う。