さすがの酸・・ペルテス2本 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


(左)ピエール・ペテルス "ペルル・ド・メニル" ブラン・ド・ブラン NV
(右)ピエール・ペテルス エクストラ・ブリュット ブラン・ド・ブラン NV
購入日    2014年1月
開栓日    2014年3月
購入先    フィッチ
インポーター 中島薫商店 
購入価格   4130円/4470円

ブログ更新が止まっていたが、これも本の執筆の最終段階を迎えていたからである。
校正紙が届いて8日で、編集者のお姉さんが指摘してくれた修正点を再検討し、
文章のあちこちに手を入れた。

話には聞いていたが、編集者というのはその道のプロであると実感した。
執筆後4ヶ月すると引用したHPが改変されていることもちゃんと指摘されたし、
思わず読みたくなる小見出しも入れてくれるし、縁の下の力持ちそのものである。

名著の影に名編集者ありとよく言われるが、身を持って体験したことになる。
名著ではないのが心苦しいところだが。

そう言えばわたしが名文家と崇め奉る宮脇俊三も、元は有名な名物編集者で、
北杜夫の「どくとるマンボウシリーズ」の生みの親であった。

1週間前の土曜から日曜にかけて必死で校正し、校正したものを宅急便で送ったところ、
6日後の先週の土曜日になって最終校正紙が送り返されてきた。

すでに先週末は勉強会のため東京出張が入っていた。
土曜午前の診療終了後、荷物に原稿を押し込んで出かけ、
往復の新幹線とホテルで最終の校正を済ませた。

月曜朝に編集の女性が、直々に最終校正紙を診療所に回収に来られた。
同日20時をもって原稿が印刷所に送られ、昨年7月以来の原稿執筆がついに終わった。

誰に頼まれたわけでもなく、大して売れるとも思えない本をなぜ書く気になったのか、
これもまた趣味だからだろう。
要するに、決して新しくはないが誰もまだ書いていない、
本1冊分の知識とノウハウが脳の中に詰まっていたから、整理して文章にしたに過ぎない。

手に入る原稿料は、おそらくこの20日の間に講演した4回の講演料に毛が生えた程度だろう。
労力は100倍どころか、数百倍になる。
だって講演のための準備時間は、前日の眠前30分と会場への電車内の時間くらいだから。

月曜日に書籍原稿を脱稿したものの、今日木曜日までブログが書けなかった。
火曜日にはプレゼンが控えており、新薬発売に向けてのエビデンスの無い話をしたし、
昨日は明日の会議のための資料作りに専念していた。

火曜日のプレゼンは、新薬発売を控えているメーカーの営業担当者に向けてだった。
この新薬の今後の展開は、日曜日の勉強会での懇親会で、
毎度おなじみの東大教授と、排尿機能学会理事長の山梨大教授との立ち話でも話題になった。

面白いことに、諸問題は最初に大阪から発生する。
だから学会の重鎮が大阪の町医者と意見交換することになるのだが、
われわれ3人が同世代のおっさん同士だからというのも大きい。


ということで、最近余裕がなくて自宅ではまともなワインを開けていないのだけれど、
安シャンパーニュは開けている。

今回のはRMのペルテスだが、先日の3000円台のハズレ2本とは次元が違う。
まじめに仕事をしており、あざとさが無い。
それだけでもホッとするが、2本とも酸味が強くて、泡ものに詳しくない人には
間違いなく受けない。

以下ショップのHPから
左:グラン・クリュ90%(メニル、アヴィーズ、クラマン、オジェ)+セザンヌ10%。
  ドザージュ:6~7g/l ヴァン・ド・レゼルヴ30% 瓶熟成:32ヶ月

右:ル・メニル・シュール・オジェを中心にグラン・クリュ100% キュヴェ(一番絞り100%)
  ドザージュ 1g/l

いずれもブラン・ド・ブランで、それらしい透明感があり、酸が強くて鋭角的である。
ドザージュの量に差があるが、実際に飲んだ感覚では数字ほどの差はない。
価格通りに、右のグラン・クル100%の方がやや深みがある気がしたが、五十歩百歩である。

誰にでも分かることではないと書いてしまうと不遜だが、
3000円台と4000円台のシャンパーニュの間には、深くて超えられない溝がある。
何を今さらそんな話を、という声がどこからか聞こえてきそうだが。