樽香が露わ・・アンヌ・グロのオート・コート・ド・ニュイ | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

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ドメーヌ・アンヌ・グロ オート・コート・ド・ニュイ ブラン キュヴェ・マリーン 2002
購入日    2004年11月
開栓日    2011年6月4日
購入先    ヴェリタス
インポーター ヴェリタス
購入価格   2480円

今年は梅雨らしい梅雨で、天気があまり良くなく、湿気ているせいもあって、
今週は患者さんが少ない。
だから比較的体力が余っている。

しかしワインを飲むと生産性が落ちるから、結局何もせずに寝てしまう。
酒に弱くなったのか、元から体力がないのか、何とも情けない話である。

もしまったく酒が飲めなかったら、何か業績のあるもっとエライ人間になっていたかも知れないが、
このブログは書けなかったことは間違いない。
あ~酒が飲めて良かった、と思う。


さて、ワイン庫を眺めていたら、このワインがまだ1本残っているのを発見した。
前回は約2年前に開栓しているが、その際にはまだ酸味が健在であったと記録している。
もう一つ前に開けたのが更に2年前だから、2002をよくここまで引っ張っているな、
と自分でも感心する。

若いうちはエッジが立ってメリハリがはっきりしたワインであり、
樽香の強さに果実が十分対抗できていたようだが、時間というのは残酷なものである。
2002を9年後に開栓してとやかく言われるとは、造り手の想定外なのではないか。

今となっては柔らかくなった果実に、不自然に残った樽香が居心地悪そうに介入している。
このワインは、2006年くらいまでに飲んでしまった方が良かったのだろうな、
とこのボトルから感じる。

また、ブドウに自信があるなら、ここまで樽の力を借りなくても良いのに、
と思うのだが、そこがシャルドネの難しいところなのだろうか。

9年後の決して美しくないこのワインの姿を見ると、ステンレスタンクで熟成させた
ちょっと良い畑のシャブリが恋しくなってくる。
結局のところ、わざとらしくなくてすっぴんの方が好みなのかも。

当時は安かったこのワインも、2005以降は4000円前後の価格が付いている。
個人的には、そこまで払うだけの価値を見いだすことはできず、
もはやリピートする気にはならない、というのが正直なところである。