ほぐれてきたが樽香が気になる・・アンヌ・グロのニュイ | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


ドメーヌ・アンヌ・グロ オート・コート・ド・ニュイ ブラン キュヴェ・マリーン 2002
購入日    2004年11月
開栓日    2007年7月9日
購入先    ヴェリタス
インポーター ヴェリタス
購入価格   2480円

この2002のワインは、2年半以上前に数本まとめ買いして、おそらくこれで6本目くらいである。
前に開けたのは、丁度1年前であり、もう1年も経ったのかなと思う。
その後昨夏のうちに同じワインの2003を2本開けたが、その時の印象では、2003の方が
ずっと美味しかった。

リリースされてすぐに最初の飲み頃が来て、その後は一度閉じてしまい、そしてまた開く、
と言ったらいいのだろうか。
この2002に関しては、一昨年はフレッシュで杯が進んだが、昨年開けた2本はなかなか喉を
通らず、中途半端な印象がぬぐえなかった。
今回は昨夏よりは少し枯れてきて、多少親しみやすくなっている。

自分の好みの変化かも知れないが、枯れてきて気付くのは、過剰なまでの樽香である。
ワインが新しくて若々しい力に溢れているときには、樽香も薬味のように自然で
気にならなかったが、今回はかなり鼻についた。
これは好みの問題で、ワインとして欠点がある、ということではない。
むしろこの樽香を楽しむ向きもあるかと思うが、わたしとしては遠慮したい。

こういう濃い造りのブルゴーニュは、最近ではあまり歓迎しなくなってきた。
昨年このワインを評して、georgesさんが樽香が強いとおっしゃっていたのだが、
わたしもようやくその意味が分かるようになってきたようだ。

ワインにはまるほど、どっしりとタンニンが効いた重いワインを敬遠したくなる、
というのは多くの繊細な飲み手に共通する進化の過程のようである。
重いボルドーが大好きなK大学の教授、この文章読んでいるかな?

このワインはまだ2~3本残っているが、次はまた多分来年だろう。
元来しっかりした造りのようで、長熟ではあるようだ。
ここまで樽香を感じると、柔和で繊細でピュアなシャルドネの路線からはずれているから、
あまり期待せずに来年まで待ってみることにしよう。