おみごとな講演会とアキュイール | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

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昨日はUTAさんとその親友のM女史の講演会を企画し、自分で司会して会を進行し、
そのあとでアキュイールに行く、という多忙な1日であった。

まあお二人の話の上手いこと。
映像の色彩の見事さも手伝って、聴衆の皆さんには印象深い会だったと思う。
遠慮して司会席から撮った小さな写真だけ載せておく。

そして今年初めてアキュイールに行ったが、目前に来た春を予感させる素材で構成された料理は
相も変わらずお見事であった。
UTAさんも書かれているが、どのプレートにも淡い緑色が添えられ、視覚からも
春を感じさせる仕掛けになっていた。

昨日は1日中ハイだったせいか、今日は虚脱状態で、たまりにたまったブログネタを
消化することもできず、ぼんやりと過ごしてしまった。
時系列がはちゃめちゃだが、昨晩のワインだけアップしておく。

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~ ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~
アンリ・ジロー コード・ノワール NV
購入日    2011年1月
購入先    かわばた
インポーター マルカイコーポレーション
購入価格   9380円

フェルトン・ロード シャルドネ ブロック2 2008
購入日    2010年3月
購入先    ワイン&WINE
インポーター ヴィレッジ・セラーズ
購入価格    5280円

シャンパーニュは今年になって購入したばかりのものである。
遺伝子(コード)レベルで黒ブドウとされる果実で造った、という意味なんだろうが、
どういう果実選択をしたのかは分からない。

色はややオレンジっぽく、香りからして濃さがうかがい知れる。
なかなか濃厚なシャンパーニュで、果実味以外にもアーモンドのような余韻を感じるし、
酸を果実味でくるんでいるような印象がある。

何よりこのボトルが美しく、色彩芸術家であるM女史の眼を楽しませるに足る選択であったと思う。
ほとんど自画自賛なのだが、この購入価は信じられない。

2本目の白は、2007から購入しだしたニュージーランドのブロック2で、
まだ今なら2008は果実が勝っているだろうと思って持参した。
スクリューキャップのくせに時間とともに急変する様を2007で体験しているが、
この2008、昨年同時期の2007より果実の後退が早く、樽香が少し表に出てきかけている。

果実の単純な甘さも気になるところで、この畑の果実の限界が見えてしまった。
言わばベタなシャルドネで、カリシャルのいかにも厚化粧、という品の無さはないにしても、
この単純さではブルゴーニュの1流どころの妖艶さとは対抗できまい。

もちろん料理に合わせてそれほど不自然ではないものの、これ以上置いても落ちるだけではないか、
という不安が残った。
まだ少し在庫があるが、開栓時期をどうするか考えなくては。

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~
ドメーヌ・フーリエ ジュヴレ・シャンベルタン・1erCru・シャンポー 2003
購入日    2007年5月
購入先    湘南ワインセラー
インポーター 八田
購入価格   7000円

最後の赤は、お気に入りの造り手、フーリエの2003である。
これは読みが当たって、当初から黒系の果実香が溢れ、暑くて熟したブドウの力強さが存分に
発揮できている優れものであった。

置けば酸が出てくるだろう、という予想通り、30分くらいで洗練された酸が現れ、
腰回りが引き締まってきた。
このあたり、いかにも男性的なジュブレ・シャンベルタンなのだが、
この1級畑がどのような特徴なのかまでは、乏しいわたしの経験からはよく分からない。

とりあえずワインの感想だけ走り書きしたが、昨晩の宴会ではワインの存在感などより
料理の素晴らしさに意識が行き、さらにそれより家内を含めた4人の会話が丁々発止で楽しく、
大仕事?を終えた充実感も相まって、奇跡のような楽しいディナーとなったのであった。

充実した1日を終えて、1つ疑問であったのは、この会を企画したわたしに対してではなく、
何にもせずに会場にいただけの家内に、来て下さった友人たちから
「ご苦労様でした」
というねぎらいの言葉が相次いだことである。