若者から老人へ・・フェルトン・ロード | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

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フェルトン・ロード・シャルドネ ブロック2 2007 ニュージーランド
購入日    2009年1月
開栓日    2010年12月5日
購入先    TODA
インポーター ヴィレッジ・セラーズ(富山県氷見市)
購入価格   4980円

小さな診療所を開いて来年で丸10年、ついにと言うかやっとと言うか、
今月になって来るべきものが来てしまった。
諸先輩からいろいろ武勇伝や泣き言を聞かされてきたが、
やっぱり自分で体験しないとその実態は分からない。

個人的な感想だが、対応は思っていたより紳士的かつ良心的で、
お互い納得できる着地点を見いだし、落ち着くところに落ち着いたと思う。
来襲から決着まで2週間の時間を要したが、無事に一件落着できて心のつかえが取れた。

あえて苦情を言うとすれば、
「公私ともに超忙しいこんな時期に来なくて良いのに」
という点だが、向こうはそれを狙っていたのかも知れない。


さて、購入して2年弱の、ニュージーランドのシャルドネだが、
これぞ自分のワインに対する経験不足、審美眼の無さを知らされたワインである。

今年の4月には若さムキムキのワインだったのが、6月には激変していてひどくビックリした。
この2ヶ月間での最も大きな変化は、第1印象でのアタックの違いである。
今年の季節みたいに、秋が無くて夏から急に冬になった感じ。
中年が無くて若者から急に老人になった感じ。

今年の春までは、果実がしっかりしていると感じたのだが、老いを感じさせてからは、
最初の印象が「樽香めいた果実香」で、どこまでが果実香でどこからが樽香か
さっぱり分からなくなってしまった。

そこで先月1年新しい2008をUTAさんたちとのワイン会で開栓したら、
やっぱり若さムキムキで、UTAさんが
「このワイン、疲れますね」
と言っておられたぐらいである。

この稿を書くにあたり、ネットで調べてみたら、ブロック2でない普通のシャルドネが
「フレンチ・オークの樽(新樽10%)」
となっているから、ブロック2も同じ造りならそれほど樽香は強くないはずである。

やはりと言うべきか、2日目・3日目になると初日の樽香めいた印象が、
実は果実の特徴だったのだと思えるようになってきた。

はて、この先このワインはどうなるのだろう?
ブルゴーニュあたりのシャルドネの常識からは、さっぱり見当も付かない。
あと2~3本あったように思うから、どう変貌するのか検証したいと思う。

この先、今年4月までの若い魅力を越えるものが出てくるかどうか、
期待しないで開栓してみることにしよう。