凜としたいでたち・・フーリエの村名 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

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ドメーヌ・フーリエ ジュブレ・シャンベルタン 2003
購入日    2005年12月
開栓日    2010年11月30日
購入先    キタザワ
インポーター 八田
購入価格   3980円

町医者は日々の診療にものすごく時間を取られてしまうので、最近は勤務医時代よりしんどい、
と思うようになった。
外来診療にはそれだけエネルギーが必要ということなのだが、
外来をやらないと町医者としてのアイデンティティーが無くなってしまう。

大学の先生やメーカーの人なんかに偉そうなことを言っているのも、
結局「こっちの方がたくさん患者を診ているから、実地経験が上だ」
と思っているからである。

その結果、本業以外に原稿書きに追われる毎日となる。
まさに自業自得である。
きっとワインを飲まなかったら、もっと時間ができると思う。
これまた自業自得である。

しかし、仕事を辞めたらワインは美味しくなくなる気もする。
いずれにしても困った問題である。


さて、個人的に好みのど真ん中だと密かに思っている、フーリエの村名2003である。
1年半前に1本目を開栓しており、これが2本目となる。
この間、同じ村名の2002も開栓している。

2002はちょっとピークを過ぎているのでは、と思ったが、2003は今の方がより飲み頃になっている。
輪郭はくっきりとしており、茫洋としたところが一切無い。
2003らしく果実が豊富でかなり甘く感じるが、嫌みな甘さではなく、残糖が多い感じはしない。

テロワールの表現は、陽のワインだからジュブレ・シャンベルタンだと分かる程度だ。
おっさん臭くなくて、非常に洗練されている。
このボトルは翌日にも絹のような舌触りは損なわれず、果実の素直な力を感じる。

先日のグロ・フレール・エ・スールですら、脂肪太りしているように思われるほどだ。
果実さえ立派だったら、手練手管は必要ないのである。

ほとんど手放し絶賛状態だが、いかんせんリリースされる本数が少なすぎる。
しかも2005以降は暴騰しているから、アホらしくなって2006と2007は買わなかった。
この1本を開けて、今さらそれを後悔している。

まあ2005まではかなり保有しているから、それでしばらくは楽しめるだろう。
これからこのブログにも、フーリエはちょくちょく登場しそうである。