濃厚だが・・セルヴェルのアムルーズ | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

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ドメーヌ・アミオ・セルヴェル シャンボール・ミュジニー 1級 レ・ザムルース 2001
購入日    2005年6月
開栓日    2009年1月15日
購入先    かわばた
インポーター 山信商事
購入価格   13800円

今週のドラマ「神の雫」で、第1の使徒としてルーミエのザムルース2001が登場していた。
それを見てこれを開けたくなったのではなく、先週に開栓していたものである。
意図したものではないが、うまいことヴィンテージまで合わせて開栓したものだ。

森の奥の泉やお花畑やひらひらと舞う2匹の蝶がイメージされて、あのコメディに出てきた絵画に
ぴったりのワインであった・・・はずはない。
想像力が欠如しているのでなければ、わたしが正直なだけであろう。

コルクの状態も含めて、保存状態は万全である。
何を思ってこれを購入したか忘れたが、お堅い造り手であるという印象があって、
有名なザムルースをどう造っているのか興味があったのだと思う。

ザムルースと言えば女性的なイメージがあるが、このワインは色も濃く重厚感があり、
自分が思っている畑のイメージからはかなり遠い。
ワイン会でブラインドで出されたら、南側の畑なのに、第1印象ではモレ・サン・ドニの特級畑、
という回答が出てきそうだ。

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2種のロブマイヤーで試したが、香りの立ち方がまるで異なり、別のワインのように感じる。
ワイングラスは非常に重要なアイテムである。

紫色の香りと黒系果実の香味があり、当たったときのバルトみたいな華やかさに欠ける代わりに、
濃厚でどっしりとしている。
最初はまるでグラン・クルらしい格調があったので、その後の変貌が大いに期待されたが、
グラスに入れて振っていても、ちっとも開いてこない。
むしろ開栓後の時間経過とともにかえって硬くなって行くような気もする。

若すぎたのかも知れないと思って数時間待っていたが、やっぱり芯の硬さが抜けない。
少し欲求不満のまま、翌日に期待して当日は時間切れで終了。
ところが翌日には、香りは飛んですでに残骸になっていた。

特級の格調を漂わせた開栓早々の期待は裏切られてしまい、若開けであったのかも知れないが、
最終的には正体不明のワインとなった。
こんなに高いワインだから、わたしのストックはこの1本だけだが、
もしもう1本あれば、開栓すべき時期は2年以上先だろう。

シャンボール・ミュジニーの1級畑では最も特級に近いと言われるが、
実際に畑を見た人の話では陽当たりがイマイチだそうだし、自分の僅かな経験からも
ボンヌ・マールやミュジニーとの間には乗り越えられない一線があるように思う。

造り手によってボンヌ・マールより高値がつくこともあるようだが、
稀少性とかブランド性が価格を押し上げているのだろう。
そういう意味ではこの畑のワイン、お買い損と言えるのではないか。