ひとりごと | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

何度も書いているが、わたしがブルゴーニュを体系だって記録して飲み出したのは最近なので、
有名どころのドメーヌでも知らないものはたくさんあるし、ましてあちこちの畑の特徴なんて
ちょっとしか分かっていない。
わたしが書いているワインの感想だって、もっともっと飲み慣れている方から見れば
何のこっちゃ、というレベルのものであることはよく承知している。

このブログを始めてから、周りの方々からよく聞かれる。
どの程度の量のワインを飲んでいるのか?
ブログにかけるエネルギーと時間はどの程度のものか?
という質問が多い。

基本的に「おうちワイン」で、自宅ではわたし以外に家内もウサギも酒を飲まないので、
1人で飲むことになり、ワインの量は週に3~4本である。
健康のため、それ以上飲まないようにセーブしている。
飲む目的は、基本的に食中酒として飲むので、ワインの特徴の探究のために飲むのではなく、
食事時間を楽しむためである。

同じワインを時期を変えて開栓したり、いろいろなワインを引っ張ってくるのも、
単なる楽しみのためで、飲んだものをその時記録しておかないと忘れてしまうから、
ブログに書いているだけである。

このブログも遊び感覚でやっている面が強く、わたしは文章を書くのは早い方なので、
ブログを書く時間は大してかかっていないし、負担にもなっていない。
厄介なのは、じっとしないウサギの写真を撮ることである(自業自得)。
今年になってウサギも満4歳になり、年を取ってきたので、いつまでこの
スタイルのブログが続けられるか不安はある。

外ではあまりワインを飲まないが、それは好みのものを置いているところが少ないこと、
同じワインなら自宅で飲んだ方がずっと安いこと、などの理由による。
最初は超暇だった町医者業も、最近はずいぶん忙しくなってきて、1日の仕事が終わると
ぐったりして自宅に直行したくなるという理由もある。
仕事場から自宅までは、車で10分しかかからない。

というわけで、自分では入手できない古酒などに出会える六覚燈や弘屋などは、
出かけたいが、仕事場からは少し距離があるため、なかなか出かける元気がない。
わたしの周りには何人もワイン好きがいて、ワイン会もときどきやっているが、
純粋にワインを飲むのが目的でないことの方が多い。

結局のところ、このブログのスタンスは、奥深いブルゴーニュワインの世界を、
まともな金銭感覚を失っていない常識人が、俗人とのはざまに立って覗いている、
ということになっているのではないか、と思う。

だから、1本何万円ものワインや、入手競争になる稀少ワインを追いかけるつもりは
全くなく、ワインのある平和な日常が重要であると思っている。
ただ、音楽でもそうだが、評価するためには体験しなければならない。
聴きたくもないCDをわざわざ購入したり、腹立つと分かっている演奏会に足を運んでいる
のと同じように、モンペラのように、まともなブルゴーニュファンなら鼻にもかけないワインを
開けているのもそのためである。

やって来るのが遅かったために、先日亡くなったアンリ・ジャイエのワインはまだ見たことも
飲んだこともないし、暴騰しているDRCのワインも、これまで全部で10本程度しか
飲んだことはない。
数百万円投資すれば、今からでもDRCの各畑の特徴を語れるようになるだろうし、
その程度の金額は、現在のわたしにとってはほんのポケットマネー程度だが(ウソ)、
そんな世界に足を踏み入れることはないだろう。

それでいいと思っているし、3000円程度でハズレの少ないブルゴーニュと毎日
付き合えたら幸せだし、時に1万円出して至福のワインに出会えたらもっと満足である。
決して負け惜しみではなく。