無難で実直なニュイ・サン・ジョルジュ | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


ミシェル・グロ ニュイ・サン・ジョルジュ 2001
購入日    2004年10月
開栓日    2006年12月24日
購入先    ヴェリタス
インポーター ヴェリタス
購入価格   3180円

2年以上前に購入したグロの村名の2001年ものが、最近になって飲み頃を迎えている。
購入早々に開けてみた際の、酸味が強く線の細い味わいとは、相当変化してきている。

2001の村名で購入したのは、
このニュイ・サン・ジョルジュと、ニュイ・サン・ジョルジュ レ・シャリオ、
シャンボール・ミュジニー、モレ・サン・ドニ アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジーの4種である。
これ以外のグロの村名は、ヴォーヌ・ロマネだけだったと思う。
これらの4種の価格は、シャンボール・ミュジニーだけ3280円で、あとは3180円であった。
同じワインの新しいヴィンテージは1.5倍くらいしているし、
現在のワインの状態から思うと、この価格は非常に安い。

今回のニュイ・サン・ジョルジュだが、同日に先に開けたクレマンでは食が進まないので、
追いかけて開栓したものである。
たしかにもう飲み頃なのだが、例によって体躯が引き締まり、最小限の甘さと
奥ゆかしい果実味、しっかりした酸が感じられ、時間とともに柔らかくなる。

翌日にはほんの少し落ちてしまうが、2年前にはなかった熟成味は残り、
確かに今が飲み頃だな、と思われた。
そして、このあたりがグロの村名の限界かな、とも思う。

2001の上記の村名は、ばらばらに開けているので、確固とした印象は持っていなくて、
2種のニュイ・サン・ジョルジュ(ただの村名と、畑名入り)がどう違うのかなど、
今のところよく分からない。
グロさんが、これらの村のテロワールの違いをどう表現しているか、ということも
強く印象には残っていない。

しかし、モレ・サン・ドニ アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジーだけが、他に一歩抜きん出た
奥行きとしなやかさがあって、1ランク上のワインであったという印象がある。
それ以外の村名も悪くないが、この造り手のワインでは、少し無理してでも
ヴォーヌ・ロマネのオー・ブリュレやクロ・デ・レアを選ぶ方が歓びは格段に大きい。

ただしこの1~2年で、それらの1級ものの価格は1.5~2倍近くなっていることを知ると、
いつまでブルゴーニュが飲み続けられるか、我ながら不安になる。