これが忘年会だぁ~ | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

昨日で今年の仕事は打ち止め。
夕方から、いつもお世話になっている整形外科・麻酔科の先生が、わたしを含む
同業の町医者4人と、親しい検査会社の方をお招き下さって、ご自宅での忘年会となった。
この先生は、先日免疫学者の先生を紹介下さった先生である。

同業の町医者4人、と書いたがうち1人は女性で、ご主人の大学助教授とともに
やって来られた。
この女医さんはわたしの元いた病院の同僚なので、前からの知り合いだが、
あとの先生方はわたしが町医者になってからの付き合いである。
お互い共通の患者さんを持っていて、仕事上の確たる信頼関係ができている。
年をとってからでも、こんな素晴らしい友人ができて、家族ぐるみで付き合えるのが
本当に嬉しい。
今回のメンバーのうち数人が、このいブログを覗いていただいているようで、恐縮する。

最近の医療事情を反映してか、酒を片手にけっこう深刻な医療問題にも話題が行くが、
それ以外にもサッカーや音楽、そして押井守監督のアニメの話、塩野七生の
ローマの話、ご近所の話題や、子供の塾の話、あげくに犬の骨折の話や
ウサギの話まで、話題が尽きることなく、深夜まで延々と宴会は続いた。

供された酒は、わたしが持ち込んだブルゴーニュが2本。
わたしが預かっていた、免疫学者の先生が選ばれたモエのネクター・アンペリアル。
サッカーマニアの検査会社のおじさんが持ち込んだ、デュブッフのヌーボー。
うちで働く看護師さんがいつも患者として世話になっている整形外科・麻酔科医の
先生が持ち込んだヌーボー。
家内と共通の友人を持つ奥さんとともに参加された(ややこしい)、もう1人の
整形外科・麻酔科医が持ち込んだ純米酒、などであった。


わたしが持ち込んだブルゴーニュ2本。テーマは、ブルゴーニュの南と北。
(左)ドメーヌ・ラ・プス ドール サントネ 1級畑 クロ・デ・タヴァンヌ 2002
購入日    2005年1月
開栓日    2006年12月28日
購入先    ヴェリタス
インポーター ラック・コーポレーション
購入価格   3480円

(右)フレデリック・マニャン フィサン クレ・ドゥ・シェーヌ 2003
購入日    2005年9月
開栓日    2006年12月28日
購入先    かわばた
インポーター 失念
購入価格   2980円

左は先日ブログに書いた、コート・ド・ボーヌ最南端の村、サントネの1級畑のワインで、
右はコート・ド・ニュイの最北端のフィサンのワインである。
要するに、自宅で開けてアタリだったものを持って行った。

サントネはこれで3本目で、期待どおりの美味しさだったのだが、自宅とワイン会で
開けたものよりほんのわずかだが線が細く、花の香りも乏しかった。
ボトル差として許容範囲で、複数本経験しないとわからないレベルの違いではある。

フィサンは、先週自宅で開栓した(ブログ未記載)のだが、ほんのわずか若いものの、
これまた大当たりのワインで、ゆったりと包み込むような、クリーミーな酸味とフルーツを
感じさせる。

3本購入して、あとの1本はUTAさんにプレゼントしたため、自宅にももうない。
UTAさんにもとても気に入っていただけたようで、その記事はこちら

北と南で、気候や土壌の違いを象徴する違いが分かったか、というとはなはだ怪しいが、
どちらの造り手もしっかりしていて、価格を含めても満足のいくワインであったと思う。


モエ・エ・シャンドン ネクター・アンペリアル
開栓日    2006年12月28日
インポーター 重松貿易

これは、ことしの2月に免疫学者の先生の講演会があったあと、先生が自ら選ばれた
ワインを開栓しての懇親会で紹介されたものである。
その際の記事はこちら
この免疫学の教授はその後ル・ペガーズでご一緒したが、多方面に見識の深い方で、
話していて非常に刺激的で、次に再会できるのを心から楽しみにしている。

このシャンパーニュは、桃の香りがする甘口のもので、少量を飲むには誠に心地よい。
食事の際に、1人で1本開栓する、となると合わせるメニューに窮すると思うが、
食前酒には最適であると感じられた。

 
(左)ジョルジュ・デュブッフ ボージョレ・ヌーボー 2006
開栓日    2006年12月28日

(右)Guy Savoy ボージョレ・ヴィラージュ ヌーボー 2006
開栓日    2006年12月28日

いずれも少々遅れて参加されたメンバーが持ち込まれたもので、開栓順序がこうなっている。
左は言うまでもなく、世界で最もポピュラーなヌーボーの造り手であるデュブッフのもので、
この爺さんこそヌーボーをお祭りに仕立て上げた張本人であるらしい。
今や日本国中どこでも手に入るし、最大公約数的な造りであり、誰が飲んでも美味しいと言う。

右はわたしのブログを読んでいただいている先生が持ってこられたものだが、
調べてもネット上で見つからなかった。
これまた欠点のないヌーボーで、デュブッフさんより多少濃いめの味わいであったと思う。

しかし、わたしは昨日は昼間から自分の職場の打ち上げ会でしこたま食べて、
ビールも入って参加したので、この辺でもはやアルコールが入ってこなくなっていたため、
一口ずつテイスティングしたにとどめた。

わたしはどちらかというとガメイ嫌いで、新井順子さんのガメイも開栓することなく
まだまだストックしたままになっている。
やっぱりピノがいいなあぁ~、というのが本音ではある。


京都 佐々木酒造 特別純米酒 西陣

酒造好適米五百万石を50%まで磨いて造られる純米酒で、世間ではこれを辛口の酒と言う
と思われる。
純米酒と謳っていながら吟醸香も感じられる。飲んでいるときは大吟醸だと思っていたが、
調べてみると純米酒となっていて、一升瓶で3650円とは驚いた。
奥行きがあって甘く感じる素直でフルーティな酒で、低温でゆっくり熟成させないと
この香りと味わいは出ない。

最近はワインを優先して飲むため日本酒の摂取量は減っているが、本来和食に合うのは
日本酒であり、日本酒のない生活は考えられない・・・

と言いつつ、ホスト宅に夫婦2組とおっさん3人という多彩なメンバーが集まった、
大忘年会の夜は知らず知らずのうちに更けたのであった。
日本舞踊をされる、というホストの奥様、遅くまですみませんでした。
家に帰ったら、家内は熟睡していたが、ウサギと目があってしまった。
いつ寝てるのやろ、うちのウサギ。