大吟醸 雨後の月
某県(書けば個人特定)の最も古い伝統ある高校で数学を教えていた教師の親友(今は情報の教師)が、
毎年持参する日本酒の最高峰の1つがこれ。
広島の酒だが、赤ワインの中にあって、毎年独自の味わいを主張する(あたりまえか)。
今年の事情はちょっと違って、例年ほど丸くなく、ぎくしゃくして抵抗感がある。
あれ?こんなに硬い酒だったかな、と感じ、はて、例年の酒造りが今年は違ったのか、と思ったが、
持参した親友に聞くと、例年は暑い中をクルマで6時間以上かけて蓼科に持参するが、
今年はクーラー・ボックスに入れて大事に持参したということだ。
初日に開栓したが、2日目には例年通り丸くて深みのある酒になっていた。
う~む、そうか、例年は蓼科への輸送過程が熟成に影響していたのか。
日本酒もこのレベルになると深い・・・・
ドメーヌ・ドルーアン・ラローズ シャンベルタン・クロ・ド・ベズ 2001
購入日 2005年2月
開栓日 2006年8月27日
購入先 ヴェリタス
インポーター ヴェリタス
購入価格 7980円
2001だが、そろそろ飲めるかな、と思ってわたしが持参したワイン。
いつもわたしが書いている背信のドメーヌだが、ハズレは多いが当たると美味しい。
これまでの経験上、大ハズレが連発したのはシャペル・シャンベルタン98、00と
村名ジュブレの98、01,02で、それ以外は散発的だ。
このワインは、幸いにもアタリだった。ただし、予想通りちょっと若かった。
まあこのドメーヌのワインは、飲み頃まで満を持して待って裏切られるくらいなら、
早開けしてしまった方が後悔することが少ない。
開栓時の気温が高かったものだから、多少締まりない印象があったが、
当初は硬いものの、時間とともにほぐれてグラン・クルにふさわしい香りが立ってくるのが
よく分かった。
前日の三者三様のブルゴーニュたちとは、役者が数枚上手である。
できればデキャンタした方がもっと良かったかも知れない。
そして、言っても仕方がないが、より低い温度から立ち上げた方が真価を発揮しただろう。
シャトー・ラトゥール・マルティヤック ボルドー ペサック・レオニャン 1999
師匠が持参したワインである。ブドウ品種は、カベルネ・ソーヴィニオン60%、メルロー35%だそうだ。
このワインは、ボルドーの町にこの春行った師匠が、ボルドー市内からクルマで1時間程度で行ける
このシャトーを紹介してもらって、直接当主から購入したのだそうだ。
当主の写真も見せてもらったが、実直そうな初老の紳士だった。
よってインポーターは師匠自身である。
ネット価格は、おそらく4000円台と思われる。
ペサック・レオニャンのワインらしく、ポイヤックよりは柔らかな気がするが、それでも
どっしりとしたタンニンを感じる。
豊かな香りを持つクロ・ド・ベズに対抗しても引けを取らない、包容力を有するワインであった。
願わくば、雪の季節にここのホテルを訪れて、夏とは違う景色を楽しみながら、
至適な温度でワインを開けたいものだ。
いつもそう思っているのだが、忙しくてなかなかそれが実現しないのが残念である。