ル・ペガーズにて | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

昨晩は、とあるメーカーの勉強会でプレゼンをしたあと、ル・ペガーズでの晩餐となった。
仕事の話ばかりしていたので、料理の写真は撮っていない。
また、ボトルは持って帰ったが、ワインの価格は聞かなかった。

料理は相も変わらずレベルの高いものであったが、悲しいことが1つあった。
ここ数年シェフのもとでワインを学び、昨年ソムリエの資格を取得した唐沢くんが
店を辞めてしまったのだ。

昨晩はたまたま彼の送別会で、彼も客として店にいた。
そして、シェフと彼で、われわれが開けた下記の3本のワインを選んでくれた。
彼は今後はレストランは離れるものの、料理関係の仕事を続けるという。
心よりエールを送りたい。


オリヴィエ・ルフレーヴ ジブリ 2002
インポーター アルカン

ジブリといえばコート・シャロネーズ。つまり、ブルゴーニュの銀座、コート・ドールの
さらに南である。
ここを代表するドメーヌ、ジョブロのワインはわたしもご贔屓にしている。
ルフレーヴといえば白では有名な造り手で、こんな南の方のワインまで造っているとは
知らなかった。

繊細で線が細いワインではないが、余韻は長く蜜のような上品な味わいがある。
無難でハズレのないワインで、うるさいことを言わなければ、良くできた料理に合わせて
非常に楽しい時間をもたらしてくれるものであった。

こういうことを書くのもどうかと思われるが、あまり白にはこだわらないわたしには、
このレベルのワイン(ネットショップで2000円台)でも何ら不満はない。
芳香に我を忘れるほどの白を求めると、この数倍のコストはかかるだろうし。


ドメーヌ・アントナン・ギヨン ペルナン・ヴェルジュレス 1999
インポーター アルカン

ヴォーヌ・ロマネの有名なドメーヌ・ギヨンとは違うドメーヌで、本拠はサヴィニー・レ・ヴォーヌ
だそうだ。
これまた無難なワインで、そろそろ飲み頃を迎えている。
そこそこのブーケがあるが、決してどっしりしたワインではなく、1999にしたら
軽やかな感じがする。

これを飲んでいた頃は鯛とホタルイカの料理を食べていたが、なるほど魚料理には
このくらいの主張のワインが合う。


フィリップ・ルクレール ジュヴレ・シャンベルタン・1級 レ・シャンポー 2000
インポーター 徳岡

ジュブレ・シャンベルタン村の有名な造り手のワインである。
ネットでは6000円くらいで売っているようだが、ジュブレ村のワインであることを
はっきりと主張する芳香が漂う。
これまた期待よりボディは重くない。それが畑の特徴なのか?

わたしはメインに仔羊の料理を選んだが、みごとにマッチしていた。
もう少しワインが突出していても良かったかなとは思うが、そこはフレンチの店であり、
自慢の料理をいかに浮き上がらせるか、という視点からワインを選んでいる気がする。

今回もまた、非常に幸せな一夜であった。
次この店に来たときに、唐沢くんがいない、というのは、実に寂しい。