ルーミエに思う | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエ モレ・サン・ドニ クロ・ド・ラ・ブシエール 1996
購入日     2005年10月
開栓日     2006年4月1日
購入先     フィッチ
インポーター  レナ
購入価格    9600円

2本買ったうちの2本目で、1本目は昨年12月に開栓した。その時の記事はこちら
昨年は購入先と購入金額を書かなかったが、上記の通りである。

昨年と今年の2本の印象はまったく同じ。
文章表現を考えるのが面倒なので、今日は手抜きをしてこのワインの印象を箇条書きにする。

・色はけっこう濃いめだが、それほど香りは立ってこない。
・燻した香り、というのはモレ・サン・ドニ村の特徴だろうが、微かに感じられる気がする。
・1級だと言われればまあそうだが、大した1級ではなく、特級に見られる複雑さからはほど遠い。
・どちらかと言えばボディは軽く、酸味はけっこう目立つ。特に2日目に酸味が強い。
・ちょうど飲み頃だろうと思われる。決して早すぎる感じはしないし、これ以上置いても
 もっと熟成するとも思えない。
・ひょっとすると、この頃のルーミエはまだ大したレベルにはなかったのかも。
・いくら有名な造り手だとはいっても、ここまでの金を出してまで、
 また飲もうとは思わないワインである。

自分でも完全には納得していないのだが、その割にすいすいと飲めてしまう。
そういえば、同じルーミエのシャンボール・ミュジニー2000 に対してもまったく同じ印象を受けた。

このモレ・サン・ドニ クロ・ド・ラ・ブシエールに関しては、現時点では2000が
最もパフォーマンスがよく、2001はやや若く、1999は1本だけだが最も悩ましくて、
わけが分からないワインであった。
全体の印象としては決して華やいだ感じはせず、落ち着いて理知的なワインであるように思う。

さらにレベルの高いレザムルーズや特級畑のものを飲まないと、この造り手に対して大きな口は
きけないのだが、レザムルーズやミュジニーはほとんど幻のワインとなっている。

となると、手に入りそうな特級と言えばボンヌ・マールくらいしかない。
それとて2~3万円は軽くするから、このクロ・ド・ラ・ブシエールや、シャンボール・ミュジニーの
村名と1級のレ・クラくらいでお茶を濁すのが関の山かも知れない。

今日の1本とて、決して安い買い物ではないことを思うと、
ルーミエの特級に代表される頂点のブルゴーニュは、一体どんな金持ちが手に入れて
飲んでいるのであろうか。