ボワイヨのジュブレの2本目 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


ルシアン・ボワイヨ ジュヴレ・シャンベルタン・1er・シャンポネ 1999
購入日    2005年10月
開栓日    2006年3月29日
購入先    かわばた
インポーター 八田
購入価格   3880円

昨年12月に、このワインと同じ造り手の、同じジュブレ・シャンベルタン村の、
同じヴィンテージの、同じ1級畑の畑違いのワインを開栓した。

ルシアン・ボワイヨ ジュヴレ・シャンベルタン・1er・レ・コルボー 1999

昨年も書いたが、ルシアン・ボワイヨという人は、シャンボール村の未婚の母、
ギスレーン・パルトの子供の父親(ルイ・ボワイヨ)の父親である(ややこしい)。
しかしこの2本のボワイヨのワインを飲んだ限りでは、ギスレーン・パルトのワインほどの
魅力はないように思う。

昨年のワインは、香りが飛ばない何とも味気のないワインであった。
多少とも若開けであったことだけは間違いないようだが、
これで普通だったのか、この1本がおかしかったのかよく分からない。

それとペアで購入したのが今日の1本だが、こっちの方がかなりましなワインではある。
開栓当日はまだまだつぼみのように硬かったが、翌日にはほどよく柔らかく、
ちゃんと甘い香りも飛んでいた。

まあまあ楽しめたのだが、これで出自がけっこう位置の良い1級畑かと思うと
何となく物足りないし、価格もちょいと高いなあと思う。
3日目には残念ながら酸味が強く、もはや終わっていた。

前の1本の記憶と合わせてみると、確かに共通した特色はある。
どちらのワインも色気がなく、享楽的ではない。
皮の固いいくらが、何となく味に膜が張っていて楽しめないのと同じような感じがする。
ただ、今回の1本の方は、もう少し置けばより高いレベルで楽しめたかも知れないな、と思われた。

先日のピエール・ダモアのシャンベルタンにも同じような色気のなさを感じたのだが、
ひょっとすると、難治性ブルゴーニュ症候群の中でも最も重症に分類される、
ヴォーヌ・ロマネ病の初期症状が出始めたのかも知れない。

この病は治ることは決してなく、かかってしまうとたいへん高額の治療費がかかる。
こりゃ難儀なことになってきた・・・