ワイン会ではポルトガル | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る


プラッツ&シミントン クリゼイア 2000(ポルトガル)
購入日    2001年
開栓日    2006年1月27日
購入先    ピーロート
インポーター ピーロート
購入価格   5000円くらい
ブドウ品種  トゥリガ・ナショナル テンプラニーリョ トゥリガ・フランセサ ティンカ・カン
       など(わたしはよく知りません)

昨晩、近隣の大病院の部長とその後輩を招いてワイン会をした。
2人とも出身大学はわたしとは異なるが、町医者になってからは大学の垣根を越えて
つき合うようになり、そこの教授とも親しくしている。

初めて一緒にワインを飲む相手だと、何を開ければいいのか戸惑う。
どんな経験、感性、好みの持ち主か分からない。

その若い方の医師は、昨年まで関東の大学に勤務しており、茅ヶ崎にあるフレンチ・レストランに
医局からしばしば出かけた、という。
そこの大学の教授もワイン好きで、数万円もする高級なワインを開けていた、とのことだ。

こんな時にはわたしはまずブルゴーニュは開けないし、先日のアルザスなどもってのほかだ。
で、昨晩は泡もののボーモン・デクレイエールで始め、そのあとカリフォルニアの
カレラ ピノ・ノワールを開けた。

するとその若い医師は
「このワインは軽い。もっと重いワインが良い」と言う。
ちょいとカレラで反応を見たわけだが、軽いと来たか。
それでは次は重めのボルドーか・・・といかずにこのクリゼイアを持ってくるとは、なかなかだな。

要するに自画自賛しているだけだが、彼は非常にこのワインを気に入ってくれて、
大いに会は盛り上がった。

このワイン、試飲会で少し気に入り、3本購入したものの最後の1本である。
今回の1本が一番美味しかった。
知らなかったが、この2000年がファースト・ヴィンテージらしい。

黒紫色のまったりとグラスに漂う液体。
果実味の詰まったどっしりしたボディが特徴で、芯に蜜のような濃密な甘さがある。

すでに5年以上を経て、その甘さに奥行きも出てきている。
ボルドーのグラン・ヴァンよりずっと腰があり、インパクトの強さでは勝る。

一人で時間をかけて飲みたくなるワインではないが、ワイン会のための隠し球にはいいだろう。
繊細さをこれに求めるのは無い物ねだり。
下手な5大シャトーなら力負けするかも知れない。