〇社会福祉法(福祉サービスの基本理念)

福祉サービスは、個人の尊厳を保持を旨とし、その内容は、福祉サービスの利用者が心身ともに健やかに育成され、又はその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように支援するものとして、良質かつ適切なものでなければならない。

 

〇介護保険法(目的)

この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排泄、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について、これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため、国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け、その行う保険給付等に関して必要な事項を定め、もって国民の健康医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする。

 

〇高齢者虐待防止法(目的)

この法律は、高齢者に対する虐待が深刻な状況にあり、高齢者の尊厳の保持にとって高齢者に対する虐待を防止することが極めて重要であること等にかんがみ、高齢者虐待の防止等に関する国等の責務、高齢者虐待を受けた高齢者に対する保護のための措置、養護者の負担の軽減を図ること等の養護者に対する養護者による高齢者虐待の防止に資する支援のための措置等を定めることにより、高齢者虐待の防止、養護者に対する支援等に関する施策を促進し、もって高齢者の権利利益の養護に資することを目的とする。

 

〇障害者基本法(地域社会における共生等)

全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現は、全ての障害者が、障害者でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有することを前提とする。

 

〇社会福祉士及び介護福祉士法(誠実義務)

社会福祉士及び介護福祉士は、その担当する者が個人の尊厳を保持し、自立した日常生活を営むことができるよう、常にその者の立場に立って、誠実にその業務を行わなければならない。

「介護支援専門員」からの出題数は25問で、以下のような傾向がうかがえます。

 

〇介護保険制度論

国・都道府県・市町村の責務、地域支援事業、国民健康保険連合会等の役割、居宅介護支援事業所、介護保険施設、および各サービス事業所の運営基準と介護報酬を中心に、幅広く出題されている。

 

〇要介護認定・要支援認定

申請から認定までの一連の流れと役割を中心に、3~5問程度出題されている。

介護支援分野で最も出題が多い内容かもしれません。

 

〇ケアマネジメント

3~5問出題されることが多く、うち2問程度は事例問題のパターンである。事例は最近の時事的な介護問題や、虐待や認知症、独居高齢者等の処遇困難な事例を意識しておきましょう。

 

〇サービス提供事業者の指定・許可

要介護認定・要支援認定に次いで出題が多いかもしれません。

居宅サービス事業者、居宅介護支援事業者、介護予防サービス事業者、地域密着型サービス事業者、地域密着型介護予防サービス事業者の指定と許可について問われることが多い。

 

〇地域支援事業と地域包括支援センター

3年おきの介護保険法改正時に細かい内容が変化しやすいので、この範囲ではとくに時事的な介護保険法の流れを細かにネットニュース等でチェックしておきましょう。

例題)、次のうち、認知症の人に見られる症状として適切でないものを1つ選びなさい。

 

1、作話

2、記憶障害

3、見当識障害

4、被害妄想

5、離人症

 

 

★解説

1、〇 = 作話は認知症に見られる症状です。(当の本人は本当だと思って話している)

2、〇 = 記憶障害は、認知症の中でもよく見られる症状です。

3、〇 = 見当識障害は、認知症の中でもよく見られる症状です。(日時や曜日などを忘れてしまうこと)

4、〇 = 被害妄想は、認知症に見られる症状です。(支援者や家族が対象になりやすい)

5、× = 離人症は神経症状の精神症状で、このほか、不安・抑うつなどがあります(離人症は、自分が自分でなくなるような感覚や状態を指します)

 

 

よって、この例題の解答は(5)にはなりますが、作話や記憶障害、見当識障害などの言葉とどんな状態を指しているのかを把握はしておきましょう。

実務でもよく出る用語です。