①相手の話は最後まで聴く

ときに、理解が難しかったり、ゆっくりしたペースだったりすることがありますが、早合点して途中であれこれ言うのは止めておく。

時間を決めて、じっくり会話をすることが良好なコミュニケーションを図る上で重要なポイントになる。

また、話したがらない場合は、無理にききだそうとすることは避ける。

多くの場合、自分の考えをまとめるのに時間がかかるものです。

 

②相手が話す幻覚や妄想の内容を、無理に訂正したり、議論したりしない

周囲のことに過敏になっていることが少なくない。

自分がまわりからどのように見られているか気にしやすかったり、気が散りやすい。そのため集中力がなく見えたり、まとまらない内容を話したりすることもある。

しかし、こうした場合でも相手は一生懸命に自分の考えや感情を伝えようとしていることが少なくない。

むしろ、相手が妄想や幻覚によってつらい状態にいるという感情の部分を十部に理解することが大切です。

 

③伝えたいことは、一度にひと言だけ言うようにする

多くのことを一度に処理することが難しい状態にあることが少なくない。

あるいは、物事を順序立てて考えることができず、混乱しやすくなっていることもある。

そのため、何度も同じことをきいたり、言ったり、あるいは行動したりすることもあります。

A、「はい」「いいえ」で答えられるような質問をする

B、一度に話す量を少なくする

C、一度のひとつのことを頼むようにする

D、十分に時間をかけて話す

 

④相手がわかるように、ハッキリ話を伝えるようにする

あいまいな言い方をすると、患者さんは話の意味が理解できずに誤解したり、混乱したりします。

病気によって、物事を判断したり、処理したりすることに時間がかかる状態にあることを理解しましょう。

 

⑤意見が違っている場合でも、言ってもわからないからと、子ども扱いはやめる

理解する能力がないのではなく、理解するのに時間がかかったり、自分でもうまく考えをまとめられずに悩んだりしている。

どうせ言ってもわらからないからと、いい加減な返事や説明にならないように注意しましょう。

意見が違っている場合でも、「あなたの意見もひとつの方法ですね。さらにこんな意見はどうでしょうか」という表現方法もある。

また、変更してもらいたい行動は、できるだけ具体的に示すことも有効です。

この場合は、「私と同じようにやってみてください」というように、行動の見本を示すとよいでしょう。

 

⑥相手と一緒になって興奮しないようにする

相手の言動に巻き込まれて、興奮して、言い争ったり、過干渉になったりしないように注意しましょう。

 

⑦不必要な恐怖感を持たないで、包み隠しなく率直に話すようにする

わけがわからない状態に戸惑っているのは、相手の方なのです。

 

⑧二歩進んで一歩後退。それでも焦らず長い目で見守りましょう。

統合失調症は、これまで通りにできることが回復ではなく、上手に周囲の人の援助を借りたり、お互いの力をうまく引き出したりして、病気とともに、快適な生活を送れるようになることがポイントとなります。

また早すぎる社会参加をすすめると、ストレスを与え、かえって状態を悪化させるものです。

A、アせらず

B、アわてず

C、あきらめず

 

⑨乱暴なことに対しては、ハッキリ注意する

ときに、自分の感情を上手くコントロールすることができなくなることがあります。

相手も自身のコントロールに困っているので、周囲の人の助けを必要とします。

しかし、病気だからといって全く感情をコントロールできないわけではありません。

 

⑩様子がいつもと違うときは、早めの主治医に相談する

相手に限らず、自分では自分のことに気づきにくいものです。生活のリズムが乱れたり、生活環境が変わったりしたときには、

とくに注意深く相手を見守り、その変化に気づいたときには家族や主治医、看護スタッフなどに連絡を入れましょう。

相手から話される内容は、ときにとても個人的なことがあります。

 

とくに支援する仕事は、援助を受ける方から身近な存在であるため、

 

親密さが深まり、「他の人には話せないのだけれども」といった内容が少なくない。

 

普段から、傾聴や共感のコミュニケーションを基盤にしているとなおさら、その場面が多いのかもしれません。

 

 

対人援助職は基本的に、プライバシーは守らなければなりません。

 

福祉職の場合もまた、チームとして働いていることがほとんどであり、

 

守秘義務と報告・連絡・相談のチームとしての役割がついてまわります。

 

 

では、相手から「内緒事」として話された場面に出くわしたとき、どうするか?

 

私の場合は、内容によります。

 

もしも、医療面での内容や健康にかかわることである場合には、

 

相手に直接、

 

「今の相談内容に関して、もっと役に立ちたいと思っているのですが、私ひとりでは限界と感じているところが正直あります。他の人の力も借りたいと私は考えているのですが、可能ならば、誰と誰ならば、話てもよいでしょうか?」

 

と訊くこともありかなと思います。

 

また、その「内緒」の内容が、急を要することであったり、チームの中で共有することが、その相手により大きな利益と考えられるなら、

 

他のスタッフにも伝えることを優先することがあるかもしれません。

 

対人援助のマニュアルに、”絶対こうした方がいい”はまずないというのが難しくもあり、柔軟的でもあります。

 

もしも、他のスタッフに伝える場合は、

 

「これは、〇〇さんから他の人には言わないでほしいと頼まれている」とはっきり伝えることは必要です。

 

基本的なスタンスは、相手の利益を最優先させることが対人援助職です。

 

 

守秘義務とチームの情報共有が重なる場面は、

 

ケースバイケースで、答えがないために、よりよい「応え」を相手と一緒に創造していく取組になると私はイメージしています。

①徘徊しないように、車椅子や椅子、ベッドに体幹や四肢をひもで縛る

 

②転落しないように、ベッドに体幹や四肢をひも等で縛る

 

③自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレール)で囲む

 

④点滴、経管栄養等のチューブを抜かないように、四肢をひも等で縛る

 

⑤点滴、経管栄養等のチューブを抜かないように、または皮膚をかきむしらないように、手指の機能を制限するミトン型の手袋等をつける

 

⑥車椅子や椅子からずり落ちたり、立ち上がったりしないように、Y字型抑制帯や腰ベルト、車椅子テーブルをつける

 

⑦立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるような椅子を使用する

 

⑧脱衣やおむつはずしを制限するために、介護衣(つなぎ服)を着せる

 

⑨他人への迷惑行為を防ぐために、ベッド等に体幹や四肢をひもで縛る

 

⑩行動を落ち着かせるために、向精神薬を過剰に服用させる

 

⑪自分の意思で開けることのできない居室等に隔離する。

 

 

 

上記のようなことが、「身体拘束」に該当します。

 

まだ他にもたくさんの項目があるかと思いますが。

 

また、③や⑤や⑥、病院で見かけることがあるかと思います。

 

介護保険でない医療を優先として病院は、「治療」が優先されるので実際のところはグレーなところです。

 

また、施設の中でも③や⑤や⑥のようなや状況を間のあたりにした方がいらしているのかもしれません。

 

虐待の中にある身体拘束に該当されるのですが、

 

「身体拘束同意書」といった家族の方等に同意を得る書面があり、

 

その上で見かけたことがある光景なのかもしません。

 

同意書を得たからといって、行って良い行為ではないのですが、”やむを得ず”といった姿勢だと思います。

 

その状況について、また今後記載できればと考えています。