ごきげんよう、柘榴です。
久々のブログ更新です。もし仕様とか変わっていて表示滅茶苦茶になっていたらすみません。けれど今はそれどころではありません。
昨日、ディアヴォ最新作『ディア♥ヴォーカリストEvolve』シリーズより「BraveChild」のヴォーカリスト・ヨシュアの新曲試聴が始まりました。そのため今はその衝撃のまま筆を握りしめています。真面目な文章とテンションのおかしい私情が混ざっているので解釈だけに読みにきた場合は適宜飛ばし飛ばしご覧になっていただけると幸いです。
なお、本記事は全項に渡りディアヴォシリーズの本編のネタバレを含みます。シリーズの「製品を視聴して登場人物の隠された側面を楽しむ」という作風の性質上、シリーズをこれから履修する場合作品の魅力を大きく損ねる可能性があるため、シリーズ未履修の方はご注意ください。

【©Rejet/『ディア♥ヴォーカリスト Evolve』公式PVより】
『ディア♥ヴォーカリスト Evolve』公式サイトはこちら。
1.はじめに
■この記事を読むにあたっての大前提
・本記事タイトルには「考察」とありますが、いつもの通り便宜上のものです。
・本記事は自傷行為(広義のリストカット)についての言及またはそれを伴うフィクション描写への感想を主としますが、本記事は「自分がこうなった・こう思ったからあなたもこうすればいい」というものではありません。
・本記事は自傷行為を推奨する意図はございませんが、自傷行為に対して否定的見解および警鐘を鳴らす内容でもございません。
・本記事で言及された自傷行為描写はすべて個人の見解、および対象キャラクターが架空の人物であることを前提とした内容です。自傷行為における動機・精神状態・方法・自傷の箇所ならびに範囲・その後の傷の状態や精神的ケアにつきましては個人差が存在します。すべての人に本記事の言及が当てはまるわけではないことをご理解ください。
■この記事を書くにあたって
改めて自己紹介しておくと、私は自傷経験があり、その動機や行動や時期が奇跡的にすべてヨシュアと被っていたことから彼の存在に精神的にとてつもなく救われたdevilsです。その辺は上記の記事を読んでください。
どころか、最近は自傷と近い部分の行動原理からまったく関係ない部分までやたらと被ってきてるんですよ。
ヨシュア@joshua_brachi
女の子に紛れてピアノ教室に行ってたよ🎹👧👧😈👧👧 RT え、絶対かわいいじゃないですか……見たい(ㆁωㆁ*)
2018年07月30日 15:05
なんで弾ける楽器が被るんだよ!!
ヨシュア@joshua_brachi
エーたんとタピってるなーう!🍹😎🍹😈🎶 https://t.co/z0kjuiNQKJ
2019年05月13日 13:25
なんで精神的安寧を感じる男が被るんだよ!!!!
ヨシュア@joshua_brachi
GETできた😈👌🎶 https://t.co/xjKA1BKRcg
2019年06月24日 18:33
mmc@ヴェロニカ@mmc_veronica
ヨシュアくんからもらっちゃった(笑) https://t.co/BloXJ4AQk8
2019年06月25日 17:36
mmc@ヴェロニカ@mmc_veronica
なんか、ヨシュアくんにしかできなそう……・ω・ RT きっといっぱい引いたんだね🙄💸オーディエンスに紛れてくじ引くヨシュアくん強い、笑
2019年06月25日 17:46
なんで私が一時的な精神の逃げ道として馬鹿ほどディアヴォ新曲予約してすっきりしてた月にそっちも馬鹿ほどディアヴォグッズ買ってんの!?!?!?
えっヨシュア、私に寄せてきてない……?(自意識肥大化ジョーク)
冗談はさておき、そんな風にますますヨシュアに最高な気持ちへさせられてきた折、今回の試聴では奇跡的にアクセス混雑を潜り抜け真っ先に新曲を聴いたのですが、
表題曲「WRONG」が完全に私信だった。
岩崎大介@Iwasaki_Rejet
鏡をうまく見れない夜は 汚れた肉を咀嚼する そこらに散らばるファストマン 流し込んで、働いて 同じ空気 吸う価値がない “生きててごめんなさい”と叫ぶ 街にすがり、いつもいつでも 承認欲求 夢見た愚かな私なら
2019年07月05日 19:13
岩崎大介@Iwasaki_Rejet
刺されてる あの日のWRONG 騙し、騙す 笑顔の数だけ 故郷(くに)の空 失うけど なぜか 今は、だらしないまま───…………
2019年07月05日 19:13
※制作会社社長の公式歌詞ツイート
こんなん同胞へ送る私信じゃん……?
2.「WRONG」で見るヨシュアとこれから
■ブレチャの歴代表題曲から読み解く「WRONG」
試聴一回目で耳を疑った、直接的を超えて露骨とも言える「WRONG」の感情的な言葉選び。これまでとは違うテイストの曲調の中で列挙されたことも相まって、この「WRONG」はブレチャの表題曲としては異端であると感じました。
ヨシュアのシングルの構成は担当声優の島﨑信長さん曰く「表題曲はアーティストとしてのヨシュアの曲、二曲目はヨシュアの人間的な部分の曲」とされており、私の観測範囲でも概ねそのような解釈が一般的です。それを踏まえて歴代表題曲である三曲を比べると、歌詞の傾向の変化が見られます。
それなりの アイシテル 今は 伝えないけどさ
ためらえば もてあまし 筆を握りしめている
まっ黒なキャンパス
(『ディア♥ヴォーカリスト Wired エントリーNo.2 ヨシュア』収録、ヨシュア『アーティストナイト』より)
比較論でいうなら、ボクはどうしようもない
崩れ落ちる階段に、いつも捕らわれて
(『ディア♥ヴォーカリスト Xtreme エントリーNo.2 ヨシュア』収録、ヨシュア『アメィジング』より)
同じ空気 吸う価値がない
“生きててごめんなさい”と叫ぶ
街にすがり、いつもいつでも
承認欲求
(『ディア♥ヴォーカリスト Evolve エントリーNo.2 ヨシュア』収録、ヨシュア『WRONG』より)
このように三期分の歌詞を抜粋してみると、表題曲は基本「アーティストとしてのヨシュア」を謳っているはずなのに、回を重ねるごとにどんどん「どうしようもない」本来ヨシュアが隠したいであろう部分に焦点が当てられてきていることがわかります。
前期「アメィジング」の時点からこの傾向は顕著でしたが、今回は「同じ空気 吸う価値がない」「“生きててごめんなさい”と叫ぶ」「すがる」「承認欲求」とワードがより直接的に精神不安定な面を思わせるものとなっています。
これを天才的な自分とどうしようもない自分の双方を自分と認めた自己統合と見るか、不安定さ以上に訴えたい言葉がなくなるほど追いつめられてきている逼迫と見るか、私は前者であると信じたいし、後者だったら全力で彼を受け止めたいです。
■ブレチャのキリスト教的モチーフから読み解く「WRONG」

【©2015 Rejet/『ディア♥ヴォーカリスト Wired エントリーNo.2 ヨシュア』のジャケット。ヨシュアの背後に十字架が飾られている】
以前にも述べましたが、ヨシュアならびにブレチャにはキリスト教的と言えるモチーフが採用されています。そこで、上述より「WRONG」をヨシュアの内情が強く反映された歌と仮定した上で、以下では現在公開されている歌詞を、新約聖書とりわけパウロ書簡の『ローマの使徒への手紙』7章と照らし合わせて解釈していきます。
「鏡をうまく見れない夜は 汚れた肉を咀嚼する」
⇒ローマ書で「肉」は現世の肉体であり現世を生きる自分の意味合いで用いられています(ローマ7:18,25等)。ヨシュアにとっての「肉」は自傷した身体という前者の意味でも不安定な自身すべてという後者の意味でも捉えられ、ヨシュアは汚れた己を押し潰す。
「そこらに散らばるファストマン 流し込んで、働いて」
⇒「ファストマン」の部分を「最初の人類」の意だと直訳すると、多くの他者の中で汚れた己を隠匿し何事もなさげに生きるヨシュアの姿を指すフレーズだと考えられます。
「同じ空気 吸う価値がない “生きててごめんなさい”と叫ぶ」
⇒言うまでもなくヨシュアの不安定な内面の吐露。自罰的感情を生への罪悪感として表現していながら「死にたい」とは決して口にできない点に、ヨシュアの苦しみ方の方向性がありありと噴き出しています。また、聖書では天国に叫びはない(『ヨハネの黙示録』21:4)とされている中、このときのヨシュアは物事を発する単語に「叫ぶ」を選んでしまっているのも示唆的か。
「街にすがり、いつもいつでも 承認欲求」
⇒後述する「故郷の空」の解釈から連想し、「街」は今生きる現世、転じてそこにある人的環境。他のフレーズは言わずもがな。ブレチャのヨシュアとして振る舞うことで他者からの承認にしがみつく。
「夢見た愚かな私なら」
⇒ヨシュアは過去複数回バンド解散をしており、内一つは前作『Xtreme』内で語られたような実情を孕んでいます。自分最優先のキャラだらけのディアヴォでは異様に映るレベルの他者配慮・些細なことですぐ謝る言動・ドラマパートで恋人へ衝動を打ち明けられない堂々巡り等の一連の傾向は先の経験が残した爪痕とも捉えられ、そんな彼が夢を見る自己を「愚か」と定義してしまう。
「刺されてる あの日のWRONG 騙し、騙す 笑顔の数だけ」
⇒タイトルにもなっている「WRONG」は、パウロ書簡中の己に宿る悪を表現する語の英訳としても登場します(ローマ7:19~21)。欲していない悪を行うこと(ヨシュアの場合は自傷行為)は罪とされ、ヨシュアは過去から今日までのそれら罪を隠し、理想的なブレチャのヨシュア像を保つことで他者との関係性を繋ぎ止めています。過去に何度も絶交を経験してきた彼にとって、曲中で言う承認欲求を満たす手段が見放される不安のある部分を晒さないよう必死に自他を騙すことになるのは自然なのかもしれません。
「故郷(くに)の空 失う」
⇒同じパウロ書簡の『ピリピ人への手紙』では「しかし、私たちの国籍は天にある」(3:20)つまり「生まれ故郷とは天国を指す」とされています。ここから「故郷の空」は「天国」を意味し、天国へ行くことができない=苦しくても死ぬ意思すら持てない・あるいは天国へ行けないような罪の意識に苛まれているヨシュアの心情の顕れとなります。
「けど なぜか 今は、だらしないまま───…………」
⇒ヨシュアのドラマパートでわかる通り、彼の物語は嘘をつくこと然り自傷行為然り、わかっていても同じ過ちを繰り返すことが幾度となく描写されてきました。このままでは天国にも行けないことはわかっていても改善しようとはならない、改善できていないこともわかっていながらなおできない、だからまた彼は苦しんでいくのです。
すなわち、「WRONG」の一番は故郷の空=天国にすら行けないヨシュアの現在の苦しみと現状を謳った内容なのではないでしょうか。
ローマ書7章では終盤「だれが、この死のからだから、わたしを救ってくれるだろうか」「神は感謝すべきかな」(7:24~25)と続くのですが、この歌一番の時点だとまったく救いがない上に神に祈る気力すらヨシュアに残されていなくて、楽曲の歌詞と密接に関わるドラマパートではどうなってしまうんだと記事を書いていて恐ろしくなりました。 二番以降にもドラマパートにも救いがあってほしいです。内情を隠そうとする彼が歌の中とはいえ「価値がない」「承認欲求」と隠せていない言葉を選んでいる点もある種の表出ですし、また何らかの過ちを行い苦しむのではと思うと買うのが怖いです。めっちゃ予約した。
「わたしは自分のしていることが、わからない。なぜなら、わたしは自分の欲する事は行わず、かえって自分の憎む事をしているからである。」
(『新約聖書』:ローマ人への手紙:7章15節)
■死ねないヨシュアと死にたく生きたいエーダッシュ
さて、ディアヴォで死生の話をするにあたって避けて通れぬ道はエーダッシュとの対比です。このブログでは毎回ヨシュアとエーダッシュの対比解釈を大なり小なり書いてきていますし、いい機会なので今記事ではがっつり突っ込みます。

【©Rejet/公式PVより。二人が何かとセットで映るのは意図的なものか】
勘のいい方は序盤のくだりで察したかも知れませんが、私は元々エーダッシュの曲からディアヴォに入った人間で、本命ヴォーカリストが彼と仲の良いヨシュアで落ち着いたのはまったくの偶然です。Wired未発売無印未購入で両者の自傷の件知らなかった頃ですし。
前述ではなんで被るんだよと冗談で言いましたが、蓋を開ければなんでも何も、私とヨシュアが共にエーダッシュを視野内に入れてしまうのは自然なことでした。
だってエー、誰へも「いつもいつでも承認欲求」を満たしてくる存在なんですよ。
いわゆるドラマパートの「伏線」と呼ばれるTwitter上でのヨシュアの不安定な行動(事務所に顔を出さなかった真相、他者への配慮のズレ、あり得ない買い物衝動)、ここまですべてエーだけにはバレていないんですよ。
どころかエーは"おかしさへの肯定"をすることから他者が首を傾げそうなヨシュアの行動にすらも変わりない態度で接し、番外ドラマCDでもヨシュアのことを信用し、頼り、笑顔を見せます。あまつさえヨシュアのことを神や天使と彼のモチーフ的に承認欲求を満たすには的確すぎる表現で褒めそやす。つまるところ、「"ブレチャのヨシュア"という理想像を保てないこと」が不安定さのトリガーとなるヨシュアに対して、その理想的な部分ばかりを全面に出せ逸脱した部分には深入りしてこないでくれるエーダッシュは相性がものすごくいいんです。
面白いのは、このエーとの関係性ではヨシュアはあくまで現状維持に留まり、不安定さの根本的解決にはならない一定の距離感です。根本的な救済はヒロインとのドラマでやらないとだものね。
そんな平和的結びつきを持ち、だからこそヨシュアにとってエーダッシュの存在は、時としてメタ的には死で苦しみから逃げることを許さない呪縛にも転じています。
というのも、エーダッシュは希死念慮と戦い生の獲得を求めるストーリーが一貫して展開されてきたヴォーカリストです。得てして、その上でヨシュアに死を示唆させる描写を与えることはいわば描写の二番煎じになり得るばかりに、ヨシュアにとってはエーがいるからこそ、死ぬという苦しみからの逃げ道すら持つことが許されなくなります。
そもそも、今までさらっと書きましたけど、ヨシュアが「“生きててごめんなさい”と叫ぶ」と謳うのは実はとてつもないことなんですよ。ヨシュアはこれまでの衝動が「わけわかんない内にこうなる」と自覚していることがドラマ内で度々明言されています。ましてや死ぬなんて領域の発想はできません。できないから今日まで苦しいんです。もし死にたいと思うことを「死というゴールが用意されいる」という一つの気休め(こちらもこちらで苦痛ですし語弊がある言い方ですが、今回はそれら倫理的面については割愛)とするならば、死んで天国に行く発想すら許されないヨシュアが今いるのは生き地獄です。そんなヨシュアが少なくとも「生きてて」という死の輪郭を捉えた歌詞を唱えたのは、本当にとてつもない。
だから今期ヨシュアには「死にたい」の領域に入ってほしいのか、と言われたら違う気もしますけど、ただ私はヨシュアのことを同一視しているので、最悪でも何でもいいからあの苦しみから解放されてほしいなと書いてて思ってしまったのもまた事実です。この話はもう後はRejet株式会社の手腕に任せてすべてを祈ります。
エーダッシュの存在により死ぬ願望すら許されなかったヨシュアがもし今期でエーダッシュの領域まで踏み入れてしまったなら、それはとても恐ろしい兆候です。ただ彼ほどの声量で自らの苦しみを叫べるようになったとすれば、それもまた他者に救いを求められるようになった一筋の兆しなのだと思っていきたいです。
3.おわりに
■最後に
毎回のことながら、この記事はすべて個人の見解なため公式の意図、およびヨシュアと同じ状況にある人全員の総意ではありません。ご容赦ください。
というか発売前の記事なのでさっくり書こうと思ったら結局いつもと同じくらいの長さになりました。最後まで読んでくれてありがとうございます。
取り急ぎ書いたせいで誤字脱字とか文章の過不足とかあるかもなので、場合によって適宜修正しているかも知れません。CDのほうが発売したらまたブログ書きます。

【©Rejet/『ディア♥ヴォーカリスト Evolve エントリーNo.2 ヨシュア』のジャケット。引用画像クリックでCD購入ページへ】
今期も絶対お互いどうにかやってこうなヨシュア!!!!!
それでは。
































































