(あらすじ)
新撰組祭りの最中、
いとこのフミが何者かに拉致された。
犯人『沖田総司』は、
新撰組隊士と同性同名の6人のいずれかに身代金を持たせ、
メールの指示であちこちに引きずり回すが、
犯人はとうとう姿を現さず、
その代わり、6人の隊士の一人 「山南敬助」 が、
下車した渋谷駅近くで、死体となって発見された。
果たして犯人『沖田総司』の正体は?
そしてフミの命は・・・
<フミの安否は!?>
フミが監禁されていると思われる廃屋の建物内から、
”ドンドンドン”
”ズキューン”
「きゃあああああ!!」
という物音と悲鳴が。
金田一と剣持警部ら警察官が建物内に突入。
刑事達が拳銃を構え、そこで金田一達が見たものは・・・
テレビゲームに夢中になり、
フミ「あ~~~~もう!まーた死んだよ~~!!
くっそ~かってぇぞ、この敵!」
と言いながら、お菓子を食べているフミの姿。
(ちなみに先程のセリフは、ゲームの話。)
金田一「・・・・オイ・・・・・フミ・・・・・フミ!!」
金田一の大きな声で、ようやく金田一の存在に気づいたフミ。
しかし本人は、
フミ「ああ!・・・はじめ・・・どうしたん?」
と、危機感全くなし。
金田一「ど、どうしたんじゃねぇよ!
オメー、誘拐されてんじゃねぇのか!?」
と、金田一に言われるが、
フミ「・・・あ!そういや、そうだった。
でも、ここ居心地よくってさ~・・・つい・・・・」
と、自分が誘拐されていた事さえ忘れていたフミに、
金田一は「オメーは~~・・・・」と、呆れ気味。
しかし、フミが無事だった事を知って、涙を浮かべる金田一。
フミも金田一のその姿を見て、
「ゴメン・・・はじめ。」
と、周りに心配をかけていたことに対し、謝まった。
美雪と剣持警部ら刑事達も、彼女の無事を知り、安心した。
剣持警部「何はともあれ、無事でよかった。」
<覆された山南敬助共犯説&金田一が感じた違和感>
無事保護されたフミは、高級な寿司を食べていた。
さらに、
フミ「はじめ~、
あんたいつもこんないいもん警察に奢ってもらってんの~」
と、いつもの嫌味。
金田一「うっさい!!黙って食え!・・・たまにだよ!」
と、金田一本人も呆れるばかり。
剣持警部は、そんな彼女を見て、
「ほんと!びっくりするほど似てんな~この子は!」
と、心の中で思いながらも、
「落ち着いたら、誘拐された時の話をしてもらえるかな?」と、
フミに聞いた。
フミが言うには、
・犯人の姿や顔は、見ていない。
・更衣室で着替えようとしていた所を
いきなり後ろから何か布で口を塞がれてて、
そしたら意識がなくなって、
気が付くと、監禁されていた建物の中にいたらしい。
とのこと。
彼女が目を覚ました時、
そこには最新のゲーム機。お菓子、カップヌードル、漫画が大量にあったらしい。
そしてテーブルにもメモが置かれていた。
(メモの内容)
”
ゴメンね、乱暴して。
しばらくの間、ここで好きなことをして過ごしてね。
食べ物も遊ぶものもたくさんあるし、
飲み物も冷蔵庫にいっぱいあるから大丈夫。
沖田総司
”
と、書かれていた。
メモを見た彼女は、自分が『沖田総司』という人物に
誘拐されてしまったという事に気付き、
一旦は帰ろうとしたが、扉は開かず、窓も打ちつけられており、
自分一人ではどうすることも出来なかったらしい。
「はじめと美雪姉ちゃん、心配してるだろうなぁ・・・」
とは思ってはいたらしいが、そのうちゲームを始めて、
お菓子を食べ始めてたら居心地がよくなり、
「2~3日ならここで過ごしてもいいかな!」
と、思うようになってしまったらしい。
剣持警部は、
「肝が据わってるというか・・・
さすが金田一のイトコだけあるな!」
と、呆れ気味。
フミ「こっちには、はじめがいるしね!
こいつなら絶対助けてくれるって確信あったし!」
というフミに対し、
金田一「よく言うぜ、このませガキが!!」
と、呆れ気味。
剣持警部「しかし、君!!
危なかったのは本当なんだぞ?
なにしろ身代金の受け渡しに指定された人物が、
渋谷駅近くで殺されてるんだ。」
という事を知り、フミはビックリ。
さらに剣持警部は、
「状況から見て、殺された『山南敬助』は、
誘拐犯のメンバーだったらしい。
今、彼を殺して逃亡中の容疑者を一生捜査してる最中だ。
先に我々警察が駆けつけることが出来たから、
無事で済んだものの、
一歩遅れていたら君の命も危なかったんだぞ?」
と、フミに忠告。
その話を聞いたフミは、
「そーだったんだ・・・でもあたしの感じじゃ、
なーんか違うっていうか・・・
だって、あの部屋、漫画やゲームはもちろんだけど、
寝る所もトイレも手をふくウェットティッシュまであって、
あたしめっちゃ気を遣われてる感じだったんだけどなぁ~・・・」
と言った。
今のフミの話を聞いた金田一は、
「妙だな・・・・」と、ある違和感を感じた。
「さっきフミが言ってた『メモ』といい、
人質に対する気遣いといい、
なんか仲間割れをして共犯者を残忍に殺害した人物と
全く別人じゃないか?」
という違和感を感じており、
「確かに・・・私も違和感を覚えますね。」
と、明智警視も違和感を感じていた。
明智警視曰く
「私はロサンゼルスで研修留学中に、
”犯罪プロファイリング”を学びましたが、
その手紙の文面や今の証言、そして現場の写真などから、
プロファイリングした犯人像は・・・
『内輪揉めを起こし、
共犯者を殺害するような人物では決してない。』
そもそも殺害に使った凶器が、
強力な毒物を込めた注射器と言うのは、
衝動的な殺人ではあり得ません。
あらかじめ殺害の準備をし、共犯者を殺すというなら、
人目につかない場所だったとはいえ、
渋谷の街の真ん中などではなく、
もっと相応しい場所やタイミングがあったはずだ。」
との見解。
金田一は、明智警視が言った事に賛同。
明智警視「君はどう思っていますか?金田一君。」
と、明智警視が金田一に聞くと、
金田一「暴論かもしれないけど・・・・
そもそもこの誘拐事件は、
身代金を手に入れる為に
仕組まれたものじゃなかったんじゃないか?」
との発言に、美雪とフミは驚きを隠せなかった。
さらに金田一は、
金田一「俺は最初、
”山南敬助が誰かと組んで金のために誘拐し、
金を手に入れた後で共犯者を殺そうとして、
逆に殺された。”
・・・と考えた。でもその考えは、
”真犯人『沖田総司』が書いたシナリオ通りの結末”
だったんじゃないのかな?
俺達は、『沖田総司』に手玉を取られ、まんまと
ミスリードさせられていたんだ。」
と言った。
剣持警部は、
「じゃあ何の為に犯人は、フミちゃんを誘拐したんだ?
わざわざ警察に三千万の身代金を用意させて・・・」
と疑問を持ったが、その疑問に金田一は、こう答えた。
「もしかしたら、『沖田総司』がフミを誘拐し、
皆を電車で、振り回したりしたのは、
”山南敬助を殺す為だった”・・・とか?」
と、答えた。
明智警視は、金田一に「・・・なるほど。」と言ったが、
「もし君の言う通りだったとしたら、実に大胆不敵な犯行だ。
しかしそうすることで、
犯人に一体どんなメリットがあったのかな?」
と、質問。
その質問に、金田一はこう答えた。
「メリットがあったとするなら・・・やはり”アリバイ”だろうな!」
金田一は、「なぜ犯人のメリットが”アリバイ”なのか?」を
剣持警部達に答えた。
金田一「犯人は、
リスクを冒しながらも、
渋谷で山南を殺害する必要があった。
そうすることで、自分のアリバイを確保できたからだ。
・・・ってことは、逆説的にこう考えることもできる。
「犯人は、
この事件の最中にアリバイを主張できる人間の中にいる
・・・ってね!」
ここで、美雪や剣持警部ら刑事達に、
金田一が何を言いたいのかを理解した。
<浮かび上がった容疑者達>
金田一「この事件の犯人は、
身代金の受け渡しに駆り出された6人中、
殺された山南を除く、
5人のうちの誰かって可能性が高いんだ!」
この発言に、
美雪は「そんな・・・皆フミちゃんのために頑張ってたのに・・・」
と、動揺を隠せない。
明智警視は「・・・面白い・・・」と笑みを浮かべ、
明智警視「我々の捜査も、
『幻の容疑者』から、
『5人の新撰組隊士のアリバイ検証』に
切り替えましょう。」
と、5人の新撰組隊士のアリバイ検証をすることに。
さらに金田一は、
「連中はそれぞれバラバラのルートで吉祥寺に向かった。
その間に、
誰の目にも触れずに行動できるチャンスがあったはずなんだ。
ただ、それを絞り込むのは容易じゃない。
証言と、持ち歩いていたスマホに届いている
沖田総司の指示を照らし合わせ、矛盾がないか、
まずはそこを確認してほしい。」
と、指示。
さらに明智警視は、
「もう一つ、彼らの行動を追跡できる方法がある」と発言。
金田一は、その方法が”スマホの位置情報”だと、すぐに理解。
明智警視「彼らから、既にスマホは回収してありますが、
携帯電話からGPSの履歴を割り出せば、
彼らが本当は、いつどこで何をしていたのか、
性格に追尾できるはずだ。」
その発言に金田一は「決め手になるかもな。」と言うが、
明智警視は「油断は禁物ですよ?金田一君。」と、忠告。
明智警視「事件の状況から見て、この真犯人『沖田総司』は、
とてつもなく頭の切れる人物に違いない。
そう簡単に尻尾を出すほど、
甘くはなさそうですよ?」
金田一は、明智警視の発言に賛同。
しかし彼は、
「・・・だとしても、小学生のフミを誘拐し、
俺達や警察を振り回し、渋谷の街中で大胆にも
山南敬助を殺害した真犯人、
沖田総司の正体は、俺が必ず暴いて見せる。」
そして、あのセリフが飛び出した。
ジッチャンの名にかけて!
<感想>
7話で、やっとフミちゃんの安否が確認されましたね。
良かったね~フミちゃん。
自分が誘拐されたのに、誘拐されたことすら忘れてるフミちゃんがある意味凄いわ。( ̄_ ̄ i)
でも起きたら最新のゲーム機があって、漫画もあって、お菓子やカップヌードルもあったら、そりゃ天国だろうね。
そして、ついに容疑者が山南を除く5人の同姓同名の新撰組隊士に絞り込まれましたね。
そしてついに出た決め台詞「ジッチャンの名にかけて!」。
これが出たら、もう事件解決がスタートしていくんだなぁって思う。
次回から解決編が始まるのか・・・どういう展開になっていくのか、楽しみだなぁ~。