(あらすじ)
「新撰組祭」の最中、いとこのフミが
『沖田総司』と名乗る何者かに誘拐された。
犯人は、身代金受け渡し役として、
新撰組と同姓同名の6人を指名。
そのうち一人に現金を持たせ、
メールの指示で、京王線 都営交通を
ひたすらあちこち振り回させる。
そして吉祥寺駅で皆が再び集まった時、
ただ一人、現金を持っていたはずの「山南敬助」が、
姿を消していた。
はたしてフミを誘拐した犯人は、「山南敬助」だったのか・・・
金田一「オッサン大変だ!
山南敬助が現金を持って消えた!」
剣持「落ち着け金田一。山南ならここにいる。」
金田一「え?」
剣持「『変わり果てた姿』になっちまったがな・・・」
山南敬助は、
渋谷のそぼ降る雨の中、死体となって発見された・・・
<浮かび上がった、山南敬助・共犯説>
金田一が遺体を確認して、山南敬助で間違いないと確信。
剣持警部は、山南敬助が持ってた黒カバンの中を見ると、
カバンの中には何も入っておらず、空っぽだった。
剣持「警察が、安全を守るはずの『協力者』は殺され、
現金は奪われた上に人質も見つかっていない!
これは警察の大失態だぞ!」
と落胆する剣持警部に、
「待ってくれオッサン。
まだ、そう決めつけるのは早いぜ。」と金田一が言った。
彼は、今現在の状況の中で、気になっている点を挙げた。
「犯人が山南敬助を襲って殺し、
金を持ち去るんだったら、中身だけでなく
カバンごと持ち去るのが自然だろ?」
「大体ここは、いくら人通りが少ないって言っても
夕方の人出が多い渋谷駅近くだ。
いつ、ふらりと誰か通ってもおかしくない。
そんなとこで、三千万もの大金を
わざわざバッグに移し替える余裕なんてあるかな?」
と、二つの気になる点を挙げた。
そして、これまでの状況を踏まえて、金田一は
「山南敬助が襲われた時点で、
この黒いカバンは、既に空っぽだった。」
と考え、美雪と剣持警部の2人に言った。
剣持警部は、
「え?ど・・どういうことだ金田一?一体なにが言いたいんだ?」
と、金田一が言いたいことを理解できていなかった。
そこへ、明智警視がやってきて、
剣持警部に、金田一が言いたいことをわかりやすく説明した。
明智「一見、善意を協力者に思えた山南敬助こそ、
誘拐犯一味の一人ではないか・・・とね!」
さらに、金田一は
「(明智警視が言ったように考えると)全て説明がつくんだ。
彼は電車を降りてから、ここに来るまでのどこかで、
金を一時的に隠したんだ。
その上でからバッグを持って、
おそらく人目につきにくい、この場所でもう一人の共犯者と
待ち合わせた。
しかし共犯者が裏切り、山南を殺した。(恐らく仲間割れ)
バッグの中の現金を回収しようとしたが、中に現金はなく、
そこへ人が来たので、その場を去るしかなかった。」
と、説明。
剣持「なんてこった!仲間割れで殺されたってのか。
だとしたら、現金はどこに・・・」
金田一「駅からここまでの間に、
三千万の大金を安全に隠せる場所は限られている。」
三千万の大金を安全に隠せる場所を明智警視と金田一の2人が
考えた結果・・・
明智「コインロッカー・・・」
金田一「・・・だろうね!」
明智警視は、鑑識の人に
「被害者の所有物にロッカーキーの類はあるか?」と尋ね、
「ありましたよ、明智警視」と言い、
さらに鑑識の人は、
被害者が、携帯電話を二台持っていたのを見つけた。
金田一「いよいよ彼が犯人で共犯者がいたっていうセンが
濃厚になってくるな。」
明智警視「ええ。ですが、まずはコインロッカーです。」
明智警視は再び鑑識に人に
「渋谷駅の西口改札付近にコインロッカーは?」と聞くと、
鑑識の人に「ございます。警視殿!」と答えた。
金田一達は、渋谷駅の西口にあるコインロッカーに向かった。
目的地に辿り着いた金田一達は、
コインロッカーの鍵を開けて中を確認してみると、
中に三千万の大金が袋に入ってるのが見つかった。
明智警視は、鑑識の人に
①身代金とコインロッカー周辺、それとカギから指紋を取る。
②その上で、山南敬助と照合。
③改札と防犯カメラの映像チェックし、
山南敬助の行動をピックアップ。
と、指示。
明智警視「どうやら君の推理通りらしいですね、金田一君。」
金田一「でもその共犯者とやらを掴まえないと
フミの居場所がわからないってことか・・・」
と、焦りとイライラが募る金田一。
明智警視は、
「それはどうでしょうか?」と言い、
明智警視「山南敬助の持ち物の中から、
携帯電話が二台見つかっている。
これはどういう意味だと思いますか?金田一君。」
と、金田一に考えさせた。
考えた金田一は、
・一つは、
警察が最終的に回収することを見越して全員に持たせた
指令受信用携帯。
・もう一つは、犯人同士の連絡用の携帯。
という考えに辿り着いた。
明智警視「そう・・・!
犯人同士の連絡用に使っている携帯ならば、
人質を監禁した場所を訪れているかもしれないし、
共犯者の持っている携帯も特定できる可能性が
あるでしょう?」
金田一「そうだよ!
明智さん、早くやってくれ!
フミの命がかかってる。」
明智警視「もちろんです。」
明智警視は、剣持警部に"大至急、二台の携帯の解析"を指示。
金田一は
「頼む・・・!フミ・・・!無事でいてくれ・・・・!」
と願った。
<見つかったフミの監禁場所!果たしてフミは!?>
金田一は、警察署で美雪と一緒に座って話していた。
美雪「大丈夫だよね、フミちゃん。」と、金田一に聞くが、
金田一「そう信じたい。
・・・でも・・・俺は・・・犯人に尾行に気付かれてしまった。
あの時のメールの感じじゃ、
殺されるってわけじゃなかったけど、
その後、奴は仲間割れした挙げ句、
身代金受け取りにも失敗してる!
気の立った犯人が何をしでかすかわからないんだ!
もし・・・もし・・フミに何かあったら俺は・・・」
と思いつめる金田一に、美雪は金田一の肩にそっと触れた。
そこへ、剣持警部が大急ぎで金田一達の元にやってきた。
剣持警部「金田一!わかったぞ、おおよその場所が!」
金田一「ホントか、オッサン!?」
剣持警部「誘拐現場から、ほど近い
京王線の南平駅と平山城址公園駅の間だ!
見つかった携帯は、GPSを備えてたその履歴から
場所が特定できた。
現場には近くの交番から警官が向かってる。
我々もすぐに行こう!」
金田一・美雪・剣持警部の3人は、
誘拐現場と思われる場所に向かった。
剣持警部は、部下である正野刑事に現在の状況を聞くと、
「GPSの履歴からすると、
他にそれらしい建物がありませんでしたので、
恐らく、あの廃屋が監禁現場かと思います。」とのこと。
「近づいた人間はいたのか?」と剣持警部が正野刑事に聞くと、
「いえ。ただ、中の様子を確認するため、
女性警官を一般人に変更させて近づかせました。
前を通った時に、
中から人の叫び声のようなものが聞こえたそうです。」
とのこと。
今度は金田一が正野刑事に
「子供の叫び声でしたか?」と聞くと、
「いや、そこまでは・・・
ただ、女性の声だったのは間違いなさそうです。」とのこと。
ただならぬ緊迫した状況・・・
剣持警部「うかつに近づけないな。うーむ・・・どうするか?」
と迷う剣持警部。
ここで金田一が、
「オッサン、俺が行くよ。」と、自ら名乗り出た。
金田一「俺ならこんな背格好だし、
近所の悪ガキぐらいに見えるだろ?
自転車で近づいて回りの様子を見てから、
すばやくドアに駆け寄って中の様子を伺う。」
と言うが、
剣持警部「おいおい、それはお前が危険だぞ!
犯人が拳銃を持っていないとも限らないし・・・」
と剣持警部に止められるが、
金田一「頼む、やらせてくれ、オッサン!」
という金田一に、剣持警部は了承。
剣持警部は、正野刑事に"集音マイク"について聞くと
「強力な集音マイクが届きましたんで、
この距離からなら、中の物音をキャッチできます。」
と言った。
剣持警部は、拳銃をセット。
刑事達に
「金田一が向かったら集音開始だ。
何かあったら突入する。」と指示。
そして、金田一が行動開始。
美雪は「はじめちゃん、お願い」と心の中で願うしかなかった。
金田一が建物に近づくと、建物の窓は全部、板で打ちつけられていることがわかった。
ドアには外側から鎖が巻かれ、南京錠がつけられていた。
金田一が南京錠を開けると、
”ドンドンドン”
”ズキューン”
「きゃあああああ!!」
という物音と悲鳴が。
金田一はすぐに扉を開け、
剣持警部ら刑事達と金田一が突入すると、
そこには驚愕の光景が・・・・
果たして、監禁されていたフミの状況は・・・・!?
<感想>
第6話、色々と進展しましたね。
やっぱり山南さんは共犯でしたか。
なんか「速水怜香誘拐殺人事件」の安岡易之的ポジションだったね~山南さんは。
そして今回は、同姓同名の新撰組の隊士5人は全く出てこず。
そしてフミちゃんの安否が心配ですね。
多分、大丈夫であってほしい・・・・
次回がすごく気になってしょうがないです。